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September 12, 2004

侮れない代役さん

オペレッタやオペラでは、主演級の歌手に万が一のことがあった場合に備えて、劇場側が「代役」を準備しています。
とくに国際的に有名な歌手の場合、「代役」とは言え、チケットの払い戻しはないわけですから、中途半端な歌手を持ってくるわけにはいきせん。

それこそ、劇場の信用問題になりますから。

今は大スターとなった歌手の方々も、デビューのきっかけは「代役」だったという話は多いようです。

さて、今年、2月、ウィーンシュターツオパー(国立歌劇場)でベルカントもののオペラ「清教徒」(ベリーニ)が、エディタ・グルヴェローバさんの主演で、上演されるはずでした。

「はず」というには、1月のバイエルンシュターツオパー公演で体調を崩し、結局、体調が回復せず、全公演代役とあいなりました(極めて体調管理にはシビアなグルヴェローヴァさんとしては、珍しいのですが)。

この代役が、これまたすごい。何と、日本でも大人気のステファニア・ボンフェデッリさんなのです。
日本だったら、最初からステファニア・ボンフェデッリさん主演で、公演がはれますからね。

キャリアもご年齢も違いますから、比べてしまうのは失礼千万ですが、ボンフェデッリさんの個性が光る「エリヴィーラ」でした。

ところが、2004/2005シーズン、ウィーンシュターツオパーでは「リゴレット」がステファニア・ボンフェデッリさんの出演で企画されました。

“これは見逃せない”と思った私は、発売開始と同時にチケットを買って、準備万端整えていたのですが…
こんどはボンフェデッリさんが病気で、2公演(6日と11日)、キャンセルになってしまいました。
ここで「代役」として登場したのが、アンドレア・ロシュトさんです。

ロシュトさんは、小柄な女性で、「リゴレット」のリゴレットの娘であるジルダ役には、雰囲気がピッタリでした。
もちろん、ボンフェデッリさんのジルダも聴きたかったですが(10月に日本公演がありますね)。

うーん、さすがウィーンシュターツオパー、代役の手配もあなどれません。
ところで、アンドレア・ロシュトさんは10月のハンガリー国立歌劇場日本公演で、「リゴレット」のジルダ役を担当します(日本でももう一度、聴いてみたいという気持ちになってきました)。

それにしても、手配の見事さと良い、それに応える「代役」(失礼な言い方ですが)と良い、歴史(この場合、キャリアかもしれませんが)の違いを感じさせます。

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