交通局の案内所は模型屋さん?
ステファンプラッツやカールスプラッツなど、代表的な地下鉄乗換駅には交通局の総合案内所があります。“観光施設にはどのように行ったらよいのか”といった観光客の問い合わせに丁寧に対応してくれます。実は、この案内所は直営売店を兼ねていて、鉄道ファンには魅力的な「一品」を販売しています。ご存じでしたか? 代表的なものは地下鉄の駅に張ってある全路線図や、路面電車・地下鉄関係の書籍やVTR、CD-ROM(これには時刻表が入っています)。
そして、1/87スケールの鉄道模型(路面電車と地下鉄の車両)を販売しています。交通局の案内所で販売している模型ですから、普通、おもちゃと考えがちです。事実、その仕上がりは、専門店で売っている最近の鉄道模型に比べると、“まぁ、値段相応かな”という感じなのですが、雰囲気は良くつかんでいます。どちらかというと、「記念の置物」といった感じです。
ところが、本格的な鉄道模型に変身させるための「動力ユニット」(電気で動くモーターを台車にセットした装置)を、同じ案内所で販売しているのです。しかも、本体が、単車、連接車、超低床式車という三つのバージョンがあります。“いったい誰が、買うのかな”と思うことがあります。先日、路面電車が大好きな日本の友人から頼まれて、最新型の超低床式車用の動力ユニットをカールスプラッツの案内所で買いました。製品を指定すると奥からストックを出してきて、何と、試し運転をしてくれました。その上で、販売です。
鉄道模型専門店では、モーターの付いた車両を買う際は、必ずお客様の前で試し運転を行い、確認した上で、販売することになっています。このとき、交通局の職員が、慣れた手つきで試し運転をしている光景を目の当たりにして、何か模型屋さんにいるような錯覚に陥ったことを覚えています(それにしても、お金を払おうと思った時、カウンターの下からレールと電源装置が出てきた時には、びっくりしましたが)。
なお、ここの案内所でも主要クレジットカードの使用が可能です。
日本でも最近は、「ご当地もの」が流行っています。某おもちゃメーカーの「チョロQ」という、デザインをデフォルメしたおもちゃ(自動車、バス、鉄道車両など色々なバージョンがありますが)が各地で発売され、人気を集めています。しかし、ここまで本格的なものは、あまり見たことがありません。
鉄道模型が「市民権」を得ているヨーロッパならではの光景でしょう。
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