« エディタ・グルヴェローバさんのドナ・アンナがウィーンで実現 | Main | ウィーン路面電車博物館(Strassenbahnmuseum) »

November 29, 2004

“地ビア”万歳

1996_08_02B.jpg


今日は、私の好きなビアのお話です。
日本でも、一時、「地ビール」が、「ブーム」になったことがありました。規制緩和の流れのなかで、「地域興し」の一環として、始まったものです。
ドイツの醸造技術を導入し、小型の醸造設備で生産されているものが多く、地酒を製造する酒造メーカーなどが、製造していることが多いようです。出張で、地方を訪問すると、駅や空港などで、「地ビール」を見ることができます。いずれも、その土地ならではの個性豊かな名前が付けられており、楽しいものです。
しかし、営業的には、かなり厳しいようです。日本の「地ビール」は、生産量が少なく、製造コストが高いため、販売価格も高くならざるを得ません。

日本人は「ビア=手軽な飲み物」(これが、飲食店でアルコール飲料をオーダーする時の「まず、ビール!」という発言に、良く現れています)という認識が強いため、値段の高い「地ビール」は、観光客が試しに飲むことはあっても、地元での継続的飲用には、なかなか結びつかないようです(何しろ、「ビール風アルコール飲料」が値段で大ヒットする国ですから…)。

ドイツの場合、「日本の地酒」と同様に、各都市で、様々なビアが醸造されています。また、値段も、特殊なものを除いて、どこへ行っても同じ値段です。

さて、オーストリアでは、ドイツほど地場密着のビア醸造は盛んではないようです(州単位で、比較的大きな会社があるような感じがしますが…)。とは言っても、ワインと同様、日常生活に欠かせない飲み物なので、「こっそり、ひっそり、目立たず」醸造している会社は存在します。当然、「こっそり、ひっそり、目立たず」なので、ウィーンなどでは、お目にかかるケースは、まずありません。その醸造会社の地元へ行くと、レストランなどで提供される仕組みになっています。幸い?銘柄の名称が入ったビアグラスやビアマグで提供されるので、銘柄がすぐにわかる仕組みになっています(最も、中身とグラスが違っていたら、それまでですが…)。また、希に道路沿いや鉄道沿線に、醸造所があります。

ある年、チロル州のツィラータール(Zillertal)を訪問した時のことです。ツェル・アム・ツィラーという町を通りかかったとき、たまたま道路沿いに醸造所らしき建物が見えました。車を近くに止めて、その建物を見ると「ZillertalBeer」との看板が… そう、「この谷のビア」を作っている醸造所だったのです。道路からもビアを作る時の独特の香りが漂ってきます。また、道路からは銅製の機械が見えました。お願いしたら、見学ができたかもしれませんが、次の予定もあったので、ちょっとだけ見て、目的地のヒンターツゥークスへ向かいました。

その日は、ヒンターツゥークスの麓にあるマイヤーホーフェンに宿をとったのですが、真っ先に飲んだのは、先ほど醸造所を見つけた「ZillertalBeer」であるのは、言うまでもありません。いくらビアの需要が高いとは言っても、この谷だけで商売になるのでしょうか? チロルの谷にあった「小さな醸造所」の発展を祈りながら、グラスを傾けました。

|

« エディタ・グルヴェローバさんのドナ・アンナがウィーンで実現 | Main | ウィーン路面電車博物館(Strassenbahnmuseum) »

Comments

The comments to this entry are closed.

TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference “地ビア”万歳:

« エディタ・グルヴェローバさんのドナ・アンナがウィーンで実現 | Main | ウィーン路面電車博物館(Strassenbahnmuseum) »