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December 01, 2004

退廃音楽がいよいよ登場

entartete_b.jpg


今日は、シーズンも佳境を迎えているオペレッタ、オペラのお話です。
「退廃音楽」(ドイツ語ではEntartete Musik)と言っても、普通の方は“何?”と思われるかもしれません。
実は、私も最近、「あんだんてさん」のホームページで、その実態を知ることができました。

一言で表すならば、「1930年代にナチスにより排除された作曲家たちの楽曲」ということになります(これは、美術関係にも及んでいるようです)。

私が「はまっている」オペレッタでは、カールマンの「シカゴの公爵夫人」も、この「退廃音楽」です。
そして、この12月、ついにウィーンフォルクスオパーに、この「シカゴの公爵夫人」が登場します。

ところが、CDも「廃盤」となってしまったため、全曲を聴くチャンスがありませんでした。
時々、有名なアリアだけは、ガラ・コンサートなどで、演奏されますが、全体の曲構成がどのようなものか、よくわからない状況です。
ところが、最近,
デッカから「退廃音楽シリーズ」としてCDがリリースされ、手に入るようになりました(写真はCDのジャケットです)。
これは、幸運と言わざるを得ないでしょう。そして、先日、やっと、このCDを入手しました。一言で表現すれば、“うーん、カールマンらしい。「伯爵令嬢マリッツァ」が進化したメロディーライン”という印象です。全編にカールマンの個性が、良く出ています。味付けにチャールダーシュのフレーズがちりばめられているのは、もちろん、中国のメロディーも使われています。レハールの「微笑みの国」ほど、洗練されていないので、「寄せ鍋」的な感じはしますが、オペレッタらしい魅力あふれる作品になっています。今から、フォルクスオパーの上演が待ち望まれます。なお、プルミエは12月11日で、さすがに今回は満席になっているようです。

このほか、フォルクスオパーでは、オペラである「鳥たち」や「カンダウレス王」が、一方、シュタットオパーでは「死の都」が、それぞれ12月に上演されます。まさに「退廃音楽ラッシュ」の様相です。

ただし、日本では、今ひとつ注目を集めていない点が、惜しまれます(先日行われたNHK芸術劇場のフォルクスオパー100周年ガラ・コンサートの紹介でも、「今シーズンは原点回帰です」と紹介されていました。実は、今シーズンのテーマは「退廃音楽の復権」です)。
なお、退廃音楽についての詳細は、「あんだんてさん」のホームページに詳しく紹介されています。

http://www3.starcat.ne.jp/~nisak/entartete.html


政治的な背景や、当時にナチスの考え方、さらに「退廃」という言葉の意味するところまで、深くご紹介されています。

なお、余談ですが、フォルクスオパー上演の「シカゴの公爵夫人」では、私の好きな女性指揮者、カレン・カマンスキさんが振る予定なので、こちらも楽しみです。

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Comments

今シーズンのウィーン国立歌劇場とフォルクスオーパーについては、コルンゴルトの「死の都」とカールマーンの「シカゴの侯爵夫人」に特に関心を持っています。どのような公演になるのか、楽しみです。
「シカゴの侯爵夫人」は、アメリカン・ドリームがヨーロッパ人の関心をひいた1920年代の作品で、チャールストンやフォックス・トロットなど当時のアメリカのリズムも取り入れられて、おもしろいオペレッタですね。

Posted by: あんだんて | December 02, 2004 10:14

「侯爵夫人」は「公爵夫人」の転換ミスでした。すみません。

Posted by: あんだんて | December 02, 2004 10:21

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