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June 2005

June 27, 2005

“私は中に入れません”

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ウィーンでは、犬を連れて町中を歩いている方を数多く見かけます。犬も大切な家族の一員です。

以前、当ブログで「犬のガソリンスタンド」をご紹介しましたが、先日、某スーパーの入り口脇で写真のような表示を見かけました。

さすがに犬に寛容なウィーンとはいえ、生鮮食料品を扱っているスーパーの店内には入ることができないようです。
そこで、犬を連れてきたお客様は、「ここに犬をつないで、お買い物をどうぞ」という訳です。これ自体は、決して珍しいものではないのですが、日本でしたら「犬を連れて店内へのご入場はできません。犬はここにつないでください」といった「まじめなメッセージ」になると思います。
しかし、この看板、犬のイラストの上に、“私は中に入れません”という「犬の独り言」のようなメッセージが書かれています。

ウィーンの皆様のユーモアを感じさせる「ほのぼのとした看板」に、ちょっと心が動いた一時でした。

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June 20, 2005

シュパーゲルのシュニッツェルとは?

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さて、今日はお食事シリーズです。
先日、ウィーンを訪問した際、ウィーン在住の方と昼食をとる機会がありました。地元の方がよく利用する「隠れ家的バイスル」にご案内いただきました。

さて、シュパイゼカルテを見て、どちらともなく“やっぱりこの時期ですから、シュパーゲルがいいですよね”と言うことで、意見が一致しました。

シュパーゲルとは「白アスパラガス」のことで、5月から6月中旬という限られた期間しか賞味することのできない「期間限定野菜」です。口の悪いドイツ通の友人は、“ケチなドイツ人でもシュパーゲルとイチゴだけは、高くても買うのがドイツ産だよ。でもこれは、愛国心からではなく、外国産とは比べ物にならないくらい美味しいから…”と言っています(ドイツの方、ごめんなさい)。オーストリアでも、やはり地元産の方が人気があるようです。以前、当ブログでもご紹介したように「ホランドソース」がもっともポピュラーですが、たまたま、そのバイスルでは「シュパーゲルのシュニッツェル」という「珍メニュー」を見つけました。一応、説明がついていたので、単にシュパーゲルを揚げたものではなさそうです(豚肉がどうのこうのと書いてありました)。そこで、せっかくなので、このお料理をオーダーしました。

さて、しばらくして、バン、バン、バンという豚肉をたたく軽快な音が厨房から聞こえてきました。そして出てきたのが、写真のお料理です。思わず“何だ、ウィンナ・シュニッツェルそのものじゃないか。間違ったんじゃないの?”と言いそうになってしまいました。

さっそく、切ってみると…実は、中には豚肉に挟まれたシュパーゲルが顔を出しました。早い話、「アスパラベーコンの巨大なもの」をイメージしていただくと良いかもしれません(実際には、肉をシュパーゲルに巻いてあるわけではないのですが)。薄くたたいた豚肉とシュパーゲルの絶妙なハーモニーには、正直、びっくりしました。うまい。また、こちらのお料理としては「小振り」なので、ちょうど良い昼食となりました。

このシュパーゲル、日本では北海道の一部で手に入りますが、残念ながら私は日本では食べたことがありません。

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June 16, 2005

北海道からウィーンに直行便が!!

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先日、仕事で札幌を訪れたときのことです(ちゃんと、日本でも仕事もしています)。市内の某旅行代理店で「新千歳-ウィーン直行便で行く世界遺産を巡る8日間」というポスターを見かけました。
興味があったので、パンフレットを見ると、現在はオーストリア航空グループに属しているラウダ航空のチャーターフライトを使うようです。
パンフレットにはオーストリア周遊コースを始め、ハンガリーやチェコ、ドイツなどウィーンを起点に周遊する「団体旅行」の内容が詳しく載っていました(それにしても、日本人は護送船団方式の「団体旅行」が好きですね)。

チャーターフライトなので、オールエコノミー運用となりますが、しっかりビジネスクラスのシートを追加料金で利用できるシステムになっています(ただし、チャーターフライトなので、食事などのサービスは全席同一だと思われます。要するに席が広いだけ)。
私は、団体旅行は好きではないのですが、ラウダ航空のチャーター便そのものには、興味があります。おそらく機材は中型機ボーイング767-300だと思われます(ラウダ航空は777も所有していますが、集客を考えると767が妥当でしょう)。

ところで、ヨーロッパではバカンスシーズンには観光客を運ぶためにチャーター便が、多数運航されます。逆に日本のように定期便に団体客をわんさか乗せるということは、あまりありません。そのため、ヨーロッパ内の定期便は定員160名以下の小型機が中心です(だから、日本の団体客が乗ると目立つんですね)。

ザルツブルク空港などには、地中海方面に向かうチャーター便がよく飛来します。日本は国の方針や極端な一極集中という特徴から、チャーター便が少ないのが惜しまれます。特に国内線は、ほとんどありません。以前、友人から、「定期便ながら修学旅行生が搭乗者の90%近くを占めていて、一般客は数えるほどだったという経験をした」という話を聞いたことがあります。

いずれにしても、8月と9月にはラウダ航空の機材が新千歳空港の飛来することは、間違いないようです。問題はツアーのお客様が、どのくらい集まるかということでしょう。こちらもまた、興味があります。
なお、ラウダ航空は、過去何回か、チャーターフライトで我が国に飛来しています。

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June 13, 2005

ニワトコの天ぷら

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初夏になると、一斉に咲き始めるのがホルンダー(西洋にわとこ、英語ではエルダー)という花です。民家の庭や森の中に、花がわさわさと揺れているのが見ることができます。
このホルンダーですが、花のエキスからつくったシロップ(ホルンダー・ブリューテン・シロップ)が有名です。一説によれば、「オーストリアの隠れた名品」とか…

現地の人に言わせると、「俺の田舎のおばあさんが作っているのが一番旨い」とか自慢されてしまうそうですが、現地では製品として販売されています(余談ですが、日本に帰ってきてから、ググったら、なんと国内で通信販売しているお店がありました。侮れない日本市場)。
なお、ホルンダーのシロップについては、山城 薫さんの著書「ウィーン便り<風の街のシンフォニー」にも詳しくご紹介されています。

さて、本題ですが、先日、ウィーンの某バイスルで友人と昼食をともにした時、メニューに「ニワトコの天ぷら」を見つけました。主食ではありません。デザートの欄です。たまたま女性もご一緒だったので、「おもしろそうだから、食べてみようか」となりました。

出てきたものが、写真のものです。

ホルンダーの花と葉がそれぞれ「天ぷら」になっており、中央にはシャーベットが載っています。食べてびっくり、日本の天ぷらと同じような食感なのです。不思議なお味でした。

メインディッシュがちょっと重めだったので、このときは一皿オーダーして3人で分け合ったため、私は「葉」だけしかいただくことができませんでした(当然、花は女性に譲りました)。

出てくるのに時間がかかったので、「きっと、マイスターが急な注文であわてて、ホルンダーを、どこかに取りに行っているんじゃないの」と冗談を言っていましたが…

こんな「季節料理」を味わうことができる「隠れ家的なバイスル」が、ウィーンには多数存在します。これだから、たまりません。

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June 12, 2005

“誕生日”が“お葬式”になってしまったウインナ・オペレッタ

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6月5日にプルミエを迎えたウィーンフォルクスオパーの「メリーウィドウ」ですが、現地の評価が、徐々に入ってきました。
新聞各紙の「評」ですが、いずれも「辛口」です。

プレッセ:墓地の雰囲気、コーラスなど脇役の動きがほとんどない。地方劇場のレベル。

クリーエ:演出で最悪なのは、退屈であること。それを今回の100年記念演出がやってしまった。こうなってはメルビッシュに期待するしかない。ダニロは、歌唱力はあるが演技が下手、ハンナは輝きに欠ける。

クローネン:こんなひどい作品は、はやく舞台から降ろしてしまえ。ウィーンは「オペレッタの街」とはもう言えない。

うぅーん、いずれも厳しいですね。私が、仮に現演出の「メリーウィドウ」最初に鑑賞したオペレッタだったら、間違えなく「はまること」はなかったでしょう。

たとえば、日本の歌舞伎で、役者がスーツで出てきて、エレキバンドの演奏で踊る…そんな舞台になってしまったら…と言えば、おわかりになるかもしれません。
さて、この「批判の嵐」はウィーンでは珍しくないので、関係者は予想していたかもしれません。そのため、2005/2006シーズンでは「意地でも」演出は変えないと思います。10回近く現地で「メリーウィドウ」を見ている私としては、受け入れがたい新演出ですが、もう一回観て、内容を見極めたいと考えています。というのは、最低2回は見ないと、判断がつかないからです。

2005/2006シーズンでは「ルクセンブルク伯」が登場しますが、演出が心配な、今日この頃です。
写真は第2幕開演前の舞台ですが、この写真から「怪しげな雰囲気」が伝わってくると思います。

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June 06, 2005

誕生日を迎えた「陽気な未亡人」

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6月5日、新演出の「メリーウィドウ」(独名は陽気な未亡人)の初演がフォルクスオパーで行われました。
昨年の6月27日に旧演出最後の「メリーウィドウ」が上演されてから、約1年間、フォルクスオパーでは上演されませんでした。私が、同劇場で初めて見たオペレッタが「メリーウィドウ」だっただけに、ことのほか、思い入れがあります。何しろ、これで「はまった」訳ですから。以下、実際に私が見ての私見です。
指揮のレオポルド・ハーガーは気合いが入っていたようで、お芝居の場面でも座ることはありませんでした。これは、すごい。プログラムを見ると、フォルクスオパー初出演の歌手が大多数です。つまり、演出の変更にあわせて、メンバーの大々的な入れ替えを行ったことになります。第1幕の前奏曲は従来通りですが、舞台装置が案の定、かなり簡素化されています。これも予算の関係なのでしょか。

○「歌はうまいが、芝居は今ひとつ」
出演陣だが、全体的に言って「歌はうまいが、芝居は今ひとつ」という印象を受けました。演技力で、観客を巻き込めるだけの力が弱い感じがしたのです。ただし、主要な歌手の歌唱力は水準に達しており、歌唱力を中心に人選を進めた感じがします。ダニロ役のモーテン・フランク・ラールセン(Morten Frank Larsen)だが、従来のダニロが持つ退廃的な雰囲気はなく、陽気なプレーボーイのようなイメージでした。どちらかというとカミーュ役の方が似合うかもしれません。ハンナ役のノエミ・ナーデルマン(Nöemi Nadelmann)だが、雰囲気はぴったりでした。また、ヴェレンシェンヌ役のアドリネー・シモニアンも、雰囲気はぴったりでした。

○物語を短縮したため、シーンの意味づけがはっきりしなくなった
たとえば、第1幕でダニロがマキシムから帰ってくる場面、「ほとんど寝ていないから寝かしてくれ」と言う話になるのだが、その当たりがあっさり仕上げられていました。旧演出では、ここでダニロとニグシュの掛け合いが、結構おもしろかったところです。また、第2幕で、「あずまや」に居るヴェレンシェンヌとカミーュを、ゼータ男爵が発見してしまう場面ですが、本来、その前にゼータ、ダニロ、ニェグスの3人で秘密会談を「あずまや」で開くことを決める場面があります。しかし、このシーンが、ここも省略されているため、不自然な感じがしました。

○登場人物の位置づけが単純になってしまった
オペレッタの場合、登場人物の位置づけが重要で、通常、「笑いをとる役」が必ず入っています。(「こうもり」のフロッシュが代表例でしょか)。「メリーウィドウ」の場合、一般的にはニェグスが、その役を引き受けることが多いようです(このほかにも、オルガとその旦那も笑わせる場面があります)。しかし、新演出では、ニェグスは「まともな執事」(秘書みたいな感じ)になってしまいました。正直、「えっ、これがニェグシュ?」という「とまどい」を感じました。したがって、ニェグスのお芝居で笑わせるシーンは、ほとんどなくなっています。これも、舞台が盛り上がらない要因かもしれません。

○主人公の「いじらしいまでの心理的駆け引き」があっさりしてしまった
個人的には「メリーウィドウ」が人気のある要因に、観客には見え見えながら、なかなか自分の気持ちに正直になれない主人公達にあると思います。ここにオペレッタらしい「いじらしいまでの心理的駆け引き」があるのです。しかし、今回の新演出では、このような「心理的駆け引き」に関する描写が、あっさりとしてしまいました。たとえば、第1幕でマキシムから大使館に戻り寝ているダニロを見つけたハンナが、ダニロをからかいながら起こすシーンがある。また、ダニロが起こされた後、ハンナと意地の張り合い的なやりとりがありますが、このあたりもあっさりしてしまい、物足りなさを感じました。

○観客席で歌う場面があるが、あまり効果的ではない
途中、2回ほど、観客席に歌手が出てきて歌う場面があります(1幕の「ダニロ登場の場面」と「3幕の冒頭、ゼータ男爵が歌う場面。この歌は今までありませんでした」)。最近得意の演出のようです。しかし、観客を驚かせる効果はあるものの、カーテンコールならばいざ知らず、あまり効果がないように感じました。特に歌が後ろに抜けてしまうので、歌を味わうことができません。

○懲りすぎている「ヴァリアの歌」の演出
正直、個人的に、今回一番がっかりしたのは、ハンナの聴かせどころである「ヴァリアの歌」の演出が最悪だったことです。本来、第2幕はハンナが、遠い故郷の雰囲気を味わってもらおうと主催したガーデンパーティという想定です。そこで、主催者であるハンナが、今の自分の気持ちを重ねて歌うのが「ヴァリアの歌」だと理解しています(表向きは、故郷に古くから伝わる歌を披露する形だったと思います)。従って、観客は歌をしみじみと鑑賞しながら、ハンナの心模様を感じ取る…という構図でした(ここが、いいんですね)。しかし、新演出では、「ヴァリアの歌」の世界、そのものを再現してしまい、観客が各自イメージをふくらませるという場を奪ってしまいました。具体的には、妙な「着ぐるみ」を着た「森の動物」が舞台を動き回り、「森の妖精」のバレーが歌の最中に繰り広げられます(男女のペア)。さらに、幻想的な雰囲気を醸し出そうとしているのか、一番前に半透明のスクリーンをおろしているため、歌手がよく見えません。最悪なのは、ハンナを空中ブランコ(ご丁寧に機械仕掛けで上下する)に乗せて、途中まで引き上げて歌うため、今ひとつ歌に集中できない感じがしました。ノエミ・ナーデルマンもお気の毒…
ここは、「第2幕、最大の聴かせどころ」なだけに、歌一本で勝負してほしかったところです。通常は、アンコールが必ず行われるにもかかわらず、スクリーンがかかっていることもあり、あっさり一回で終わってしまいました。私の正直な気持ちは、「良い歌は、余計な演出をせず、しっかりと聴かせてくれ」。

○踊りのシーンが少なくなり、楽しさが半減した
旧演出では、第2幕では、「ヴァリアの歌」に続いて、故郷を彷彿させるダンスが、バレー団により披露されていました。オペレッタは、「歌、お芝居、踊り」の三位一体で成り立つだけに、ダンスやバレーも重要な要素であると思っています。旧演出で、演じられていたダンスは「ハンガリー的で、どうも…」という向きもあったようです。しかし、想定している「架空の国」がモンテネグロあたりなので、東欧的な踊りは消して違和感がないと感じていました。つまり、パリの雰囲気とは正反対の踊りという意味です。今回、この踊りが完全に省略されてしまい、第2幕にメリハリがなくなってしまった感じがします。
また、ここは今まで、パーティーの趣旨から、ほぼ全員が民族衣装で登場し、変化があったのですが、普通の服装になってしまった点も、残念です(ご予算の関係でしょうか)。

○今ひとつ盛り上がらなかった「女、女、女のマーチ」
第2幕で、もう一つ盛り上がる箇所は男性歌手による「女、女、女のマーチ」です。ここは合唱ですが、途中、一人一人がパートを担当して、女性に対する考え方をアピールする演出が一般的です。今回、「女神様」みたいな女性2人が登場して、その前で歌う展開になっていました。また、前述のニェグスが「道化役」ではなくなってしまったこともあり、「楽しい歌」の雰囲気が弱まってしまいました。また、旧演出では、2回演奏され、3回目は、冒頭のフレーズがちょっと演奏されたところで「もう疲れた、だめ」という台詞が入って、皆舞台の袖に引き上げるという、観客の心をつかむ演出でした。しかし、今回は、あっさりしていて、観客も「あれっ」という間に終わってしまいました。

○消えたカンカン・ソリスト
旧演出では、第3幕の冒頭、専門のカンカン・ソリスト(バレリーナによる)のすばらしい妙技が観客を魅了していましたが、新演出では、それがなくなってしまいました。このカンカン・ソリストの演技が、舞台を華やいだ雰囲気にしていただけに残念です。また、旧演出では、毎回、盛大な拍手がわき上がり、次に続き、「グリゼッティンの歌」、「天国と地獄」によるカンカンへの前奏曲となっていただけに、寂しく感じたのは私だけでしょか。

○消えた「天国と地獄」
オリジナルの台本では、もちろん第3幕では、「天国と地獄」は入っていません。しかし、最近では「定番」になっているようです。「天国と地獄」の音楽に合わせて盛大に披露させるカンカンが、第3幕の「お楽しみ」でもあります。旧演出では、観客も心得ていて、この段階で手拍子が加わり、オペレッタらしい舞台と観客席の一体感が醸し出されていました。今回、カンカンの時間は長め目にとっている点は良いのですが、音楽が変わってしまい(オリジナルなのかどうかは、知識が乏しくて不明)、舞台上の「観客」は盛り上がっているものの、客席はシーンとしている妙な光景が繰り広げらました。まだ、観客が演出になれていないことが原因かもしれませんが、どうなのでしょうか?

○「唇は語らずとも」の時に人が多すぎる
今までは、第3幕でカンカンが終わると、いったん舞台上から人が消え、ハンナとダニロの2人だけになります。そこで、どなたもご存じの「唇は語らずとも」が歌われ、「2人の世界」が繰り広げられる…その後、皆が集まってくる点手という展開でした。今回は、観客、踊り子など、多数の人がいる中で、歌われるため、今ひとつ雰囲気が高まらない展開でした。

お開きの後、結構、ブラヴァも出ていて、盛り上がったように見えました。確かに、歌手陣の歌は総じて良かったと思います。ただし、私としては、「奇をてらった演出」のように感じられました。
舞台装置は、予算の関係もあり、かつ今の時代なので抽象的なものは仕方がないと思います。しかし、「おとなの恋の物語」という位置づけを考えると、歌をじっくり聴かせる場面があっても良い感じがしたプルミエでした。

「偉大なるマンネリ」という言葉があります。同じ演目を、長年、高い水準で上演し続けることなのですが、実は、これは演出を変える以上に難しいとのことです。今回の新演出は、色々な意味で話題になるでしょう。
なお、後日、新聞評などの情報が入った段階で、「第2弾」をお伝えしましょう。


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June 03, 2005

今日もバイスルから市民を見つめる「愛しのアウグスティン」

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「街角シリーズ、その2」です。
ウィーンでも有名なバイスルである「グリーヒェンバイスル」には等身大の「愛しのアウグスティン」が居ます。

このお話ですが、ペストが流行していた頃、歌手のアウグスティンが飲み過ぎて道路に寝てしまったとか。墓堀人は、彼をペストの死人だと勘違いして、墓地まで運んで、墓穴へ投げ込んでしまったそうです。アウグスティンは泥酔していたために気づかず、午後になって暗い穴の中で死体に囲まれているのに気づき、大あわて。たまたま持っていたバグパイプを吹き始めたところ、奇跡的に救い出された…というお話です。

グリーヒェンバイスルの壁には、バグパイプを吹くアウグスティンの姿を見ることができます。こんなエピソードを仕入れた上で、グリーヒェンバイスルに行くと、また興味がわいてくるのではないでしょうか。

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June 01, 2005

シャーフベルクの雪

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今日は、変わったエピソードをご紹介しましょう。

今から10数年以上前のことになります。友人と二人で真夏にウォルフガングゼーに行ったときのことです。

当時、シャーフベルクバーンは創業時から活躍している蒸気機関車による列車が主力でした。あいにくお天気が余り良くなかったのですが、せっかく来たのだから…ということで、山麓駅で乗車券を買い、山頂へと向かったのです。現在も、同じですがシャーフベルクバーンは座席定員制のため、あらかじめ列車を指定して乗車券を購入します。乗車券購入の際、発車時刻の入った列車指定券(これは改札の際に回収されます)を渡されます。

ハイキングが盛んなオーストリアでは、山頂まで列車で向かい、のんびりと歩きながら下りてくる…という利用形態も多いのが特徴です。もちろん、往復とも列車を利用する「軟弱もの」も最近では増えていますが、私は最初から「軟弱もの」でした。ラック式鉄道のため、乗り心地はお世辞にも良いとは言えませんが、皆、窓からの景色を眺めて喜んでいます。

山頂に向かうにつれて、雲が広がってきました。山頂駅は残念ながら雲の中…

本来は見えるモンドゼーなど、周辺の景色は全く見えません。そのうち、風も吹いてきました。風が吹くと、とにかく寒い。とりあえず、駅に避難しましたが、同じことを考える方が多いようで、駅舎は満員です。しばらく駅舎の中にいましたが、居心地が良くないので、表に出ると…何と、8月というのに雪が降っているではありませんか!!
もちろん、「みぞれ」状態ではありましたが、正直これにはびっくりしました。私たちも、早めの列車で下山することを考えたのですが、誰しも考えることは同じです。下山する列車はいずれも満席で、結局、山頂で2時間ほど滞在しました。この間、山頂のヒュッテでズッペを飲んで体を温めた記憶があります。
しかし、写真がないのが残念無念!(探せばありそうな気がしますが…)。

その後、列車で下山すると、麓のウォルフガング・マルクトには、雪の面影すらありません。夏のウォルフガングが広がっていました。

写真は「シャーフベルク・バンホフ」の船着き場にある看板です。

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