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February 2006

February 27, 2006

犬の運動場

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トリノ冬季オリンピックでは、オーストリアはドーピング問題で揺れたようですが、今日は全く関係のない、お話です。

ヨーロッパでは犬を飼っている人が多いため、街の中には「犬専用の運動場」(ドッグ・ランと言うようですが)が、設けられているところがあります。

イギリスは、特に盛んなようで、以前、イギリスに留学していた姪を訪ねた際、公園の一角に、広いドッグ・ランがありました。一般的に、ドッグ・ランは犬からリートを外して運動させるため、万が一のことを考えて、周りをフェンスでかこっています。また、出入り口にも扉が設けられているようです。

さて、ウィーンでも犬を連れて、散歩をする人を多く見かけます。ウィーンでは郊外に出ないと庭付きの住宅がないので、“犬の運動はどうするのだろうか? 散歩だけで大丈夫なのかな?”と、いらぬ心配をしていました。

先日、ウィーンを訪問した際、ナッシュマルクト付近を散策していて、いわゆる「ドッグ・ラン」を見つけました。雪の残る寒い日だったのですが、愛犬家が、自慢の愛犬を遊ばせている姿を目にしました。私が以前見たイギリスの施設に比べると、さすがに狭いのですが、犬は楽しそうに走り回っていました。
ところで、この手の「犬の運動場」ですが、犬同士のケンカが気になりますが、そこは、躾が行き届いているウィーンの犬。皆さん、仲良く遊んでおりました。

きっと、ウィーンでもよく探せば、このような施設がたくさんあるのでしょう。

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February 20, 2006

ヨハン・シュトラウス記念館にて

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ウィーン観光局で手に入ることができる観光地図には、博物館ガイドが掲載されているのは、ご存じのとおりです。

数年前になりますが、ウィーンノホテルで、目的もなく、その地図を見ていたところ「ヨハン・シュトラウス記念館」(正式名称はDonauwalzerhaus ドナウワルツァーハウス)を見つけました。たまたま、時間が余っていたので、行ってみることにしました。地下鉄U1で最寄り駅のネストロイプラッツ(Nestroyplatz)まで行き、地図を頼りに地上に出ました。

しかし、場所が、今ひとつはっきりわかりません。歩道には、「ヨハン・シュトラウス記念館はこちら」といった標識があるのですが… 結局、番地を頼りに探すこと30分。ついに見つけました。しかし、到着してびっくり仰天。入り口は、ちょっと路地に入ったところにあります。しかも、記念館自体は2階(日本式で)なので、路地裏の入り口から、階段を上がっていく仕組みです。これでは、よほど注意していないと見過ごしてしまいます。探すのに手間取ってしまったため、お昼直前になってしまいました。受付で「後30分ほどで、昼休みの休憩に入りますが…」と言われました。しかし、せっかく来たので、入ってみました。

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この家は、ヨハン・シュトラウスが、1863年から1870年まで、最初の奥さんであるイェティと住んでいたとのことです(その後、複数の女性と結婚したシュトラウス。記念館にも3人の奥さんの写真が飾られていました)。
ちょうど、この家に住んでいた頃、ヨハン・シュトラウスは、「オーストリア第二の国歌」と言われる「美しき青きドナウ」を作曲しています(ところで、日本の人は、本当のオーストリアの国歌は、どんな曲だか知らない方が多いようです。せっかく、冬季オリンピックでオーストリアが優勝しても、表彰式の模様は日本では放映されませんからね)。さて、記念館の中ですが、いわゆるアパート形式の家なので、思ったほど広くはありません。居室には、当時のままの家具調度品や楽器、日常の愛用品、肖像画や写真といった貴重な資料が展示されています。シンボルマークとも言えるバイオリンも、しっかり飾ってありました。初演当時のポスターなどもあり、詳しく見ると興味深いものがあります(このあたりは基礎知識の有無で、楽しさが変わってくるでしょう)。また、ヘッドホンでシュトラウスの作品を聴くことができるコーナーもあります。

このほか、入り口の受付では、例によって記念品も売っています。その後、家族を連れてもう一度訪問しましたが、この時は、時間帯を選んでいったので、ゆっくりと見ることができました。シュタットパークの「シュトラウスの像」も良いですが、時には記念館を訪れて、「シュトラウスの世界」に浸ってみるのも、一考かと思います。

ただし、通りの商店は近代的になっているので、違和感はありますが…

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February 13, 2006

“ズッキーニのコルドンブルー”はいかが?

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日本では、明日、2月14日はチョコレート業界最大のイベント、「バレンタインデー」ですね(しかし、名前のご本人が日本の現状を見たら、何とおっしゃるでしょうか)。

さて、今日は、それとは全く関係のない、お料理シリーズです。

以前、“シュパーゲルのシュニッツェル”をご紹介しましたが、今回はシュニッツェル・シリーズ第二弾、“ズッキーニのコルドンブルー”の登場です。毎年、夏に訪れるザルツブルク州の小さな街があります。ここには、いわゆるオーストリア料理を提供するレストランは2軒ほどあります(ピザ屋などのイタリア料理店は別にありますが…)。そこで、今年の夏にお目にかかったのが“ズッキーニのコルドンブルー”です。“コルドンブルー”ですが、私の認識では、“ウィンナ・シュニッツェルにチーズを挟んだももの”です(正式には違うのかもしれませんが…)。

今回、挑戦した“ズッキーニのコルドンブルー”も、全く同じ「仕様」で、スライスしたズッキーニの中に、薄い豚肉とチーズを挟み、揚げてあるものでした。ズッキーニが入っているため、揚げ物にもかかわらず、さっぱりとしていて、気に入りました。日本風の名称なら「ズッキーニのはさみ揚げ」といったところでしょうか。雰囲気としては、日本の「ハムカツ」(これもすごい名称ですが)に近い食感がありました。

さて、気になるお値段は、写真のザラートもついて、6.5ユーロとお手頃なものでした。ただし、この料理、シュパイゼカルテの「今日のお奨め」に掲載されていたので、毎日、あるかどうかはわかりません。「シーズン商品」なのかもしれません。

このように「今日のお奨め」には、意外な珍品が出ていることもあり、見逃せません。ただし、なじみのない料理も多いので、当たりはずれがあるのも事実です。まぁ、これが旅の醍醐味でもあるのですが…

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February 06, 2006

映像でよみがえる、すばらしい“こうもり”

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さて、今日はDVDの話題です。
最近はオペラのDVDが、数多く発売されるようになってきました。特に最近録画したものは高画質で、劇場の雰囲気が伝わってきます。しかし、「オペレッタもの」となると、ぐっと数が減ってしまいます。シリーズで出ているメルビッシュのオペレッタものでは、最も楽しめる映像かもしれません。

そんな中で、最近、オペレッタファンにとって、「すばらしい一本」が発売されました。演目は、ご存じ“こうもり”ですが、1980年12月31日のウィーン国立歌劇場公演のライブ版です。当時、オーストリア放送協会がテレビ中継した映像とのことです。まず、出演している歌手陣がすばらしい。

指揮はウィーン生まれのデオドール・グシュルバウアー、アイゼンシュタインがベルント・ヴァイクル、ロザリンデがルチア・ポップ、アデーレがエディタ・グルベローヴァ、オルロフスキーがブリギッテ・ファスベンダー、ファルケがワルター・ベリー、フランクがエーリッヒ・クンツ、フロッシュがオーストリアを代表する役者のヘルムート・ローナーという顔ぶれです。この中で、現役で活躍している人は、エディタ・グルベローヴァなど、ごくわずか。すでにお亡くなりになっている方も多いので、「幻の名盤」と言っても良いでしょう。

演出はオットー・シェンクですが、本公演の映像監督も行っているため、カット割りやアングルも演出者の意向が的確に反映されており、すばらしい映像作品になっています。解説によると、オットー・シェンク演出による“こうもり”は1979年にプルミエを迎えたそうです。つまり、プルミエから1年後の公演…ということになります。
ここまでですと、「当たり前」の情報なので、「オペレッタにはまっている男」的な視点で、ご紹介しましょう。

○舞台装置が今と同じで、びっくり
最近は、新演出が多くなり、舞台装置も簡素化される傾向にあります。これは、ドイツオペラでは顕著ですが、ウィーンでも例外ではありません。しかし、現在でも“こうもり”は、オーソドックスな舞台装置で、雰囲気を盛り上げてくれます。実は、今年も1月に見たのですが、この映像を見て、びっくり仰天。何と、今とほとんど同じ舞台装置なのです。さすがに25年も立っているわけですから、今の舞台装置は、当時のものではないと思いますが、デザインが一緒というのは、感慨深いものがあります。第2幕のオルロフスキー邸の回り舞台を今と同じです。また、歌手の衣装、小道具なども、ほぼ同じようです。

これだけ変化の激しい劇場で、「25年間変わらぬ舞台」といのも、珍しいのではないでしょうか。ただ、国立歌劇場の場合、“こうもり”は年末年始に限定されていますから、そいうい意味では、分かりきった舞台・演出を期待するお客様も多いのでしょう(まぁ、「忠臣蔵」みたいなものでしょうかね)。

○「お芝居」が今よりもエキサイティング
オペレッタの場合、歌わない「お芝居」の部分があります。そのため、オペラ以上に歌手の力量が問われる訳で、かのグルヴェローヴァさんも、“オペレッタを歌えない歌手は、オペラも歌うことはできない”と言っているようです。私も何度か国立歌劇場で“こうもり”を見ていますが、最近はお芝居がおとなしくなっているという印象を持っています。とくにフォルスクオパーに比べると、オペレッタらしい「ばかばかしさ」があまり表現されていないように感じていました。

しかし、この映像を見て、正直、「滝に打たれた」ようなショックを受けました(大げさですが)。というのは、ベルント・ヴァイクル、ルチア・ポップ、アデーレ、エディタ・グルベローヴァ、エーリッヒ・クンツなど、皆、お芝居が見事です。役に「はまっている」という感じがします。

極めつけは、フロッシュ役のヘルムート・ローナーでしょう。さすがに役者さんだけあって、こんなに見事なフロッシュは見たことがありません(映像なので、表情や仕草をアップで映していることも影響しているとは思います)。第3幕冒頭の一人芝居や、刑務所長フランク(エーリッヒ・クンツ)との掛け合いは、見事の一言につきます。うぅーん、見たかった。

このほか、皆さん、「楽しんで舞台をやっている」という雰囲気が映像からも伝わってきます。「まじめに演技や歌を歌いながら、楽しむ」。最高に難しいのでしょうが、オペレッタは、これでなくっちゃ。

○オルロフスキーは、やはりメゾソプラノだった
ウィーン国立歌劇場で現在上演されている“こうもり”でも、ロシア貴族オルロフスキーはメゾソプラノの歌手が担当していますが、当時も同じでした。この映像では男装が似合うブリギッテ・ファスベンダー(ベルリン生まれ)が担当しています。小柄な方ですが、役作りは見事で、アイゼンシュタインやファルケとの掛け合いも見所です。ところで、最近では私の好きな歌手の一人であるアンゲリカ・キルヒシュラーガーさんがよく出ていますね。

○今も変わらぬグルベローヴァの美声
今や当代きってのコロラトゥーラ・ソプラノ歌手であるグルベローヴァさんの、「若き日」を見ることができる貴重な映像です。この映像は、ウィーンでデビューしてから10年目です。30代半ばという、歌手として調子の出てくる頃でしょう。今でもオペラで舞台に立つときは、役に没入し、役になりきる彼女ですが、当時のお芝居も、またすばらしい。意外とお茶目な一面が合ったりして、興味深いものがあります。歌は当然のことながら、見事です。特に音域の広さは、当時から一流歌手の片鱗を伺わせます。そして、25年経過した今も、当時と変わらぬ(技術が向上している分だけ、当時よりもすごいところもあります)美声は、まさに驚きです。
私は音楽の専門家ではありませんが、オペラは非常に体力を消耗する舞台芸術だと言われています。しかし、25年間、この美声を保っているグルベローヴァさんには、頭が下がります(日常から、非常に節制しているとのことですが)。
また、1980年当時、すでにウィーンにデビューして10年経過している時期に、グルベローヴァさんがアデーレ役というのも、興味深いものがあります。どのような経緯でオファーがあったのか…今よりも舞台へ立つためのハードルが高かったのでしょうか。このあたりは、識者に伺いたいものです(ただ、グルベローヴァさんを紹介した書籍などからは、今の方がタイトルロールへの抜擢などは、全体的にハードルが低くなっていることが読み取れます)。

しかし、こんな“こうもり”を今見たら、さぞかし興奮のるつぼと化していたでしょう。ちなみに、不思議なもので、1980年は私が初めて本格的にウィーンを訪問した年でもあります。私が訪問したのは、夏でしたが、この年の大晦日、国立歌劇場ではこんなすごい舞台をやっていた…感慨深いものがあります。

なお、本DVDはTDKコアから発売されており、国内ではキングレコードが販売しています。国内版なので、ちゃんと日本語解説書と日本語字幕もついており、どなたでも「オペレッタの世界」に浸ることができる一品です(品番はTDBA-0089)。しかし、オーストリア放送協会は、このような名演を数多くアーカイブスとして保管しているのでしょうね。

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