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June 01, 2006

オペラ、オペレッタを支えるプロンプターさん

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ご存じの方も多いと思いますが、オペラやオペレッタでは、必ず舞台最前列にプロンプターと呼ばれる方が「潜んで」います。
「潜んで」という書き方をしたのは、舞台最前列に半地下式のプロンプターボックスがあり、公演中はその中で、待機しているためです。

プロンプター最大の仕事は、歌手が途中で歌詞を忘れてしまった場合、その出だしを「こっそり」教えることにあります。「実際、歌手が歌詞を忘れることがあるのか」とお考えの方も多いと思いますが、一流の歌手でも、何かに拍子に、次の歌の歌詞を忘れてしまうことはあるそうです。
以前、日本のNHK-BSで、フォルクスオパーのプロンプターさんを紹介した番組を観てから、非常に興味を持つようになりました(確か、「ヨーロピアンライフ」という番組だったと思います。こういう番組を放送してくれれば、受信料は喜んで払うのですが…)。

このプロンプターさん、「特殊職業」の典型だからです。というのは、まず、舞台下から舞台上の歌手に、いざというとき、歌詞を教えるため、特殊な発声方法が要求されるようです(実際にテレビ番組では、その発声方法が紹介されていました)。原則として、客席に伝わらないように、明確に伝えるためのようです。

また、楽曲を熟知しているのはもちろんのこと、指揮者や歌手のクセを把握していないと、的確な指示を出すことはできません。指揮者や歌手とも絶大な信頼関係がないと、公演そのものが、成り立ちません。そのため、歌手出身の方(かつて専門的に勉強した方で、歌手の道を諦めた方も含む)が多いとも、同番組では紹介されていました。

プロプターボックスへの出入りは、オーケストラピットから行うのが原則で、比較的早く入るケースが多いようです。というのは、楽団員がそろってしまうと、プロンプターボックスに入りにくくなるからです。フォルクスオパーでも、通常は開演の15分から10分前には入っているようです。当然、休憩までは、出てくることは出来ませんから、観客から見えないとは言え、大変なお仕事です。

また、完全な「個室」で、プロンプターボックスの上にある「窓」から舞台上は見えますが、指揮者の様子はうかがい知れません。そこで、最近は、テレビカメラが指揮者の方に向かって付いており、モニターに様子を確認できるようになっています。

歌手の皆さんは、プロンプターさんがいることで、安心感が違うようす。実際、公演終了後、歌手の方が、プロンプターボックスの窓から出てきたプロンプターさんの手と、握手していというシーンを観ることもあります。このほか、自分がファンから頂いた花を、プロンプターさんに分けている方も見たこともあります。
普通、公演が終わると楽団員が引き上げてから、プロンプターボックスを出るのが普通ですから、観客の皆さんの目に触れることはほとんどありません。

しかし、プルミエの時だけは、最後に舞台上に出てくることが、希にあります。そんなときが、プロンプターさんにとって、一番の「晴れ姿」ということになるのでしょうか(“ジプシー男爵”のプルミエでは、舞台上にその姿がありました)。

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