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September 24, 2006

メルビッシュの“ルクセンブルク伯”DVD

Morbisch02
先日、今年メルビッシュで上演された“ルクセンブルク伯”のDVDを手に入れました(最近は日本で、なかなか放送されないので、待てなくなりました)。さっそく、見てみましたが、いくつか、興味ある事実を発見しました。

まず、DVDに同封されているブックレットに「日本語のあらすじ」が記載されるようになりました。日本人にとっては、本番のプログラムに「日本語のあらすじ」を入れてもらった方がありがたいのですが、DVDの場合、日本での販売をかなり意識しているのかもしれません(何と言っても、ORFとNHKの共同制作番組ですから)。いずれ、日本語字幕の選択ができるようになるかもしれません(需要があればでしょうが…)。なお、日本が誇るハイビジョン機材で撮影しているため、映像は極めて良好です。

DVD版では、冒頭、序曲を演奏中、主要な出演者を静止画で紹介するという編集が加わりました。まぁ、これは親切といえば、親切ですが、今年の“ルクセンブルク伯”の場合、最初の入り方にちょっと特徴があるので、この部分が事実上、映像では見えなくなってしまいます。現地で見た方以外は、気にならないかもしれませんが、個人的にはちょっと残念です。

さて、私は、現地での公演を見て「舞台上の話が、客席からはよくわからない」という感想を持ちましたが、映像版では例年以上に、「アップの場面」が多くなっています。正直、このくらいアップにしてもらえると、話の筋や歌手の表情、演技も大変よくわかります。
<以下、下に続きます>

今年は、セラフィンさんほど、強烈な個性を持った歌手が少ないため、遠くから見ると、誰が誰だかわからなくなることがありました(コスチュームが似ていることも影響しています)。その点、DVDでは、その場面で中心となる歌手をアップにしてくれますから、迷うこともありません。冒頭のカーニバルのシーンも、アップで見ると、色々な発見があります。

このほかにも、改めて映像版で検証してみると「なるほど、こんな演出をしていたのか」と気がつく場面が、多々ありました。とくに第二幕で、中盤、ルクセンブルク伯ことルネーと、アポロ劇場の歌手アンゲリカが恋を語り合うシーンは、アップで見るとなかなか良い場面です。さらに、ここにロシア領事バジールが参入し、アンゲリカの争奪戦が繰り広げられるシーンは、セラフィンさんの演技が見事で、味わい深い場面であることを再認識しました。

さらに、第三幕で、バジールの妻であるアナスタシアとバジールが、グランドホテルで鉢合わせをしたときに、セラフィンさんの演技は、映像で見ると、本当に「何で、おまえがこんなところにいるんだ」というリアルな表情が手に取るようにわかります。

別に私は、DVD屋の回し者ではありませんが、今年の“ルクセンブルク伯”は、明らかに映像で見た方が、面白さは倍加すると感じた次第です。

この作品は、DVDだけではなく、テレビ放送もされている訳ですから、映像を見ると、「なかなか、面白そうじゃないか。ちょっと行ってみようか」「来年は実際に観てみようか」という気持ちになります。

もし、それを狙って「テレビ受けする演出」をしているとしたら、これは、なかなかの商売上手と言えるでしょう。なお、現地でのお値段は店によって、若干差がありますが、37ユーロ前後で手に入ります。なお、現在、ウィーンで販売されているDVDは、日本の機器でも再生可能なNTSC方式で、かつリージョンフリーなので、安心して買うことができます。

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Comments

いつも興味深く拝読させていただいております。
われわれ老夫婦も、昨年秋Volksoperで「こうもり」、MusikvereinでBPO Kammersolisten、ミュンヘンで「後宮からの誘拐」を、今年はチューリヒでTonhalleの演奏会を楽しみました。
さて、このDVDを購入したいのですが、まだAmazonでも扱っていないようです。
Wienの店で、日本からインターネット通販で買えるところをご存知でしたらご教示いただけると有難いのですが。よろしく御願い申上げます。

Posted by: Njegus | September 24, 2006 18:56

Niegusさま、いつも、ご覧いただきありがとうございます。

ご要望のDVDですがウィーン国立歌劇場アーケード街にあるアルカディア・オペラ・ショップ(オンラインショップ)で扱っているようです。

私はオンラインショッピングを利用したことはございませんが、以下のアドレスからオーダーが可能です。

http://www.arcadia.at/

Posted by: オペレッタにはまっている男 | September 24, 2006 21:59

早速、Arcadiaをご紹介いただき、まことに有難うございました。Theater an der Wienでのライブ版(英語字幕つき)もあるようですね。
Mörbisch版のほうがおすすめでしょうか?
取急ぎ御礼まで。

Posted by: Njegus | September 25, 2006 09:54

ちょっと、まとが、はずれているかもしれませんが
気になりましたので・・・
メルビッシュのジプシー男爵(DVD)を、日本で手に入れました。オンラインショップ等のほうが確実で早いとはおもいますが、
CDショップでの入手も可能では・・・・
上記のDVDは新宿のタワーレコードにありましたので早速購入しました。(詳しくは問い合わせはしませんでしたが)
専門のスタッフがいる所では問い合わせ相談すれば何とかなるかもしれないのでは・・
だめもとでお聞きになるのも1つの方法ではないでしょうか。
このDVD、NHKで放映されたときの物とはやはり違っていて風紀委員会の歌は(後のアンコールの方)カットされていましたが・・・・

こまめにCDショップに行くと掘り出し物がたまにはあるものですよ!
纏まりが無くてすみません

Posted by: 鈴木 秀明 | September 25, 2006 13:00

鈴木さま、コメント、ありがとうございます。

確かに、前に上演されたDVD等については、国内でも手に入るようです(他のサイトでも見たことがあります)。

ただし、2006年版については、まだ国内では発売されていないかもしれません。どうしても輸入盤になる上に、ニーズが少ない(これが悲しい)ことも原因でしょう。

なお、ユニテルのオペレッタシリーズが、国内で手にはいるようになったのはありがたいことです。

また、お気軽にお立ち寄りください。

Posted by: オペレッタにはまっている男 | September 25, 2006 14:04

さきほどArcadiaのオンラインショップにMörbischのDVDを注文いたしました。
(受注確認のメールにはList Priceだけで送料のことはなにも記載しておりませんでした)
御教示まことに有難うございました。

Posted by: Njegus | September 25, 2006 18:26

本日注文して4日でDVDが到着、早速視聴しました。Mörbischの舞台は劇場の額縁にとらわれないので壮大で機能的だし、Serafinの渋い演技が光っていて、よいDVDが買えてよかったです。来年の「ウイーン気質」を見に行けるとよいのですが、予約をとるのが難しいのでしょうね。
因みに本体39.90のVATが免除され、梱包郵送料が加算されて40.75で買えました。

Posted by: Njegus | September 30, 2006 17:51

DVD到着、おめでとうございます。
自分でご紹介していて言うのも何ですが、オーストリア人気質を考えると、早かったですね。
余談ですが、チケットなどのクレジットカード決裁は、凄く早いのオーストリアの特徴です。いつもフォルクスオパーのチケットはculturallで買っていますが、おおむね2日後にはカードから引き落とされています(^^;)

なお、ご存じかと思いますが、メルビッシュのチケットはサイトから直接購入可能です。ただし、旅行会社へ割り当てをしているため、一時的に売り切れになるケースがあります。その後、開催の2ヶ月くらい前に、大量放出されるケースもあるので、直に購入する場合は、サイトを時々チェックすると良いと思います。

逆に、現地の旅行会社に依頼するとサイトでは売り切れのカテゴリーが手に入る場合もあります(以前、この手で購入したこともあります)。

もし何かご質問がありましたら、お気軽にお立ち寄りください。わかる範囲で、お応えいたします。

Posted by: オペレッタにはまっている男 | September 30, 2006 18:12

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