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January 03, 2007

国立歌劇場のお正月公演

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クリスマスと異なり、年末年始もウィーン国立歌劇場は、休演することはありません。管弦楽団や合唱団、ソリストの皆さんはゆっくりお正月を過ごすことができないようです。しかし、この時期は、逆に「かき入れ時」です。というのは、観光客が世界各地からウィーンに集まってくるので、満席になりやすいのです。

年末・年始に関しては、ウィーンではご存じのようにシュトラウスの名作オペレッタ「こうもり」が上演されますが、最近では1月1日だけではなく、1月中、数公演行われるようになりました(2007年は1日以外に4日と6日に上演)。これも、商売上手なホーレンダー氏のアイデアでしょうか。

さて、2日ですが、ここ数年、ロッシーニの名作「セビリアの理髪師」が上演されることが多くなりました。序曲は、日本でもテレビ番組のタイトルバックなどに使われることも多く、オペラの中身はご存じなくとも、こちらは「耳なじみのある曲」です。

さて、なぜ、「セビリアの理髪師」なのかと言えば、まず、管弦楽団の人数が比較的少ない上に、合唱団の出番はほとんどありません。つまり、比較的少人数で上演できるオペラなのです。しかし、私は、それ以上にお話の中身がお正月向きだからではないかと、考えています。

有名なお話なので、詳細はご案内しませんが、美しい女性ロジーナの財産目当ての結婚騒動という、オペレッタみたいな話です(セビリアの理髪師こと、フィガロは、ロジーナとアルマバヴィーヴァ伯の結婚を成就させるという役柄ですね)。やはり、新年早々、人がたくさん死ぬ「悲劇」は、いくら芸術とは言え、ちょっと考えものです。

しかし、さすが、国立歌劇場。お正月公演で、うるさいウィーンの皆様が来ないとわかっていても、手を抜くことはありません(実際、この時期、来場するのはほとんどが外国人の観光客です)。

2007年公演では、指揮者は最近安定感を増しているLuisiで、セビリアの理髪師こと、フィガロ役はAdrianErödでした。最近注目を集めている若手ですが、歌唱力に加えて、演技力もあり、今後が楽しみな歌手の一人です(きゃしゃな感じの体型ですが、思ったより声量がありましたね)。

またロジーナ役は、実力派メゾソプラノとして人気のあるElinaGarančaでした。元々は押しの強い感じがする歌手なのですが、可憐なロジーナ役を見事に演じていた(役に合わせて演技を変えることができるという実力派ですね)。年末の「こうもり」では、オルロフスキー邸の夜会に乱入したとか…見たかった…

この他、アルマバヴィーヴァ伯役のAntonioSlraguasも、歌だけではなく、お芝居も上手で、楽しませてくれました。アルアヴィーヴァ伯は、途中、色々な扮装(士官、音楽教師で出てくるだけに、演技力が問われ役柄です。

そして、ロジーナの叔父、バルトロ役のAlfredŚramekも良い味を出していました(まぁ、宮廷歌手の称号を戴くので、当たり前ですが)。今回の公演では、主要な歌手は皆レベルが高く、すばらしい公演になっていました。とくに歌手のバランスが見事でしたね。

なお、「本格的な悲劇」は、1月10日から始まる「トリスタンとイゾルデ」からのようです。

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