« すったもんだの後任選び オーストリアの面目躍如? | Main | ウィーン流?点字の道路標識 »

June 11, 2007

番外編 日本オペレッタ協会30周年記念コンサート

2007_06_09a02
6月9日と10日の両日、日本オペレッタ協会創立30周年を記念したガラコンサート「夢をつむぐ 喜歌劇の祭典」が、東京都北区の赤羽会館で開催されました。たまたま時間が取れたので、同公演を鑑賞してきました。

なお、これに先立って5月21日には、「創立30周年記念パーティ」が開催され、こちらには小泉前総理大臣をはじめとする著名人もいらっしゃったようです(当日の模様を集録したDVDを販売していました)。

さて、「喜歌劇の祭典」の方ですが、「日本オペレッタ協会30年の歩み」という副題がついていたように、同協会創立時、初めて上演した“ハンガリー物語”(現在の“伯爵家令嬢マリッツア”)や、同協会が学校巡回公演を行っている“シューベルトの青春”、“春のパレード”の名曲が第一部では上演されました。

第二部では、“ヴェニスの一夜”、“こうもり”、“メリー・ウィドウ”などの名場面が再現されました。そして、第二部のハイライトは、2008年に上演が計画されている“チャールダーシュの女王”がミニ・オペレッタで上演されました。通常、オペレッタのガラコンサートでは、演奏だけの演目もありますが、今回はアンサンブル形式だったため、全て歌が入るという演出になっていました。


会員以外にも同協会30周年の歩みが、わかるように、小栗純一と木月京子のお二人が司会を務め、公演内容にまつわるエピソードや「あらすじ」を紹介するなど、ていねいな演出でした。
キャストは、同協会ではおなじみの皆さんでした。ちなみに、佐々木典子、宇佐見瑠璃、柳澤涼子、蒲原史子、里中トヨコ、針生美智子、砂田恵美、日比野 景、北條聖子、森 美代子、西尾祥恵、木月京子、田代 誠、近藤政伸、五郎部 俊郎、田代 万里生、小栗純一、坂本秀明、飯田裕之の皆さんが登場しました。
なお、演奏については、ヴァイオリン、フルート、クラリネット、チェロ、ピアノというアンサンブル形式で、上垣 聡氏が指揮を行っています。

実際、ヨーロッパでも下火になっているオペレッタを、我が国で普及させるのは、並大抵にことではないと思います。日本の新国立劇場の状況を見ると、オペラですら大変な訳ですから、知名度が低いオペレッタの場合、私たち、部外のものが想像する以上のご苦労があったことと思います。

2007_06_09b

さて、今回の公演で注目されたのは、2008年公演予定の“チャールダーシュの女王”のテスト上演でしょう。他の演目が、3曲程度であったのに対し、10曲ほど披露されました。しかも、舞台の進行に合わせて1幕から3幕までのハイライトを上演する形式がとられました。主役のシルヴァは砂田恵美さんが担当されましたが、来年の公演でも砂田さんの起用が予定されているようです。雰囲気はシルヴァ役にピッタリで、声もきれいですが、声量がちょっと気になりました。今回の公演では、アンサンブル形式でしたので、問題はありませんでしたが、フルオーケストラとなった場合には、ちょっと厳しいのではないか…という印象を持ちました。まだ上演までには時間があるので、今後に期待したいところです。エドウィンは田代 誠さんが担当されましたが、ベテランらしい見事な歌いぶりでした。

ちなみに“チャールダーシュの女王”は、ウィーン・フォルクスオパーが初来日した1985年、現地ウィーンで同公演のプルミエを見た寺崎裕則氏が、ぜひ日本に紹介したいと強く感じ、招へいもとであった中部日本放送にかけあって、急きょ、上演が決まったという「曰く付き」の演目です。しかし、同協会では、まだ一度も“チャールダーシュの女王”を上演していません。今回、寺崎裕則氏は1985年のフォルクスオパー版を上回る完成度のオペレッタを企画しているようです。

なお、同協会では、2007年は10月に“微笑みの国”の上演が計画されています。
いずれにしても、財政的にも厳しい中で、情熱を持ったスタッフの皆様が、30年間に渡り日本でオペレッタの火を守り続けたことには、本当に頭が下がります。

|

« すったもんだの後任選び オーストリアの面目躍如? | Main | ウィーン流?点字の道路標識 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« すったもんだの後任選び オーストリアの面目躍如? | Main | ウィーン流?点字の道路標識 »