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September 29, 2007

フォルクスオパーの「椿姫」

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日本人が一番好きなオペラといえばヴェルディ作曲の「椿姫」(日本では「LA TRAVIATA」というよりも、通りが良いですよね)でしょう。

実際、「オペラ初心者には、どの演目が良いの?」と行った質問には、必ず上位に上がる演目でもあります。
各国の歌劇場来日公演でも、劇場名で集客が難しい超有名どころ以外は、必ず「椿姫」を演目に入れることからも、人気のほどがうかがわれます。

なぜ、日本人に人気があるのか、私はよくわかりませんが、オペラの中でいわゆる「殺人」がないこと、純粋な恋愛ものであること(他は、だいたい嫉妬がらみが多いですよね)、人間関係が比較的単純で言葉がわからなくてもストーリーを理解しやすい、有名な「乾杯の歌」が日本人の感性にあっている…などの理由が考えられます。

ところで、国立歌劇場の「椿姫」は、井までは珍しくなった豪華絢爛な舞台で、「これぞ、イタリア・オペラ」といった雰囲気で上演されます。どうも、最近の国立歌劇場は、観光客をメインターゲットにしているような演目は比較的古い演出、地元を意識した新しい演目は新演出(近代演出と言っても良いのでしょうか)と、使い分けている節があります。

日本でもNHKで放映された2006年ザルツブルク音楽祭の「椿姫」(例のネトレプコ出演で話題になった公演)は、シンプルな舞台装置による演出でした。

さて、前置きが長くなりましたが、フォルクスオパーでも「椿姫」は、時々上演されています。
今回、久しぶりに観るチャンスがありましたので、その模様をご紹介しましょう。

まず、演出ですが、これは国立歌劇場とは正反対の近代演出です。抽象的な舞台で、ヴィオレッタが最初からネグリジェ姿で登場します。また、ヴィオレッタに忍び寄る病魔をイメージした骸骨の扮装をしたバレエ団が、ヴィオレッタの周りを踊るのですが、その仕草がユーモラスで、私の隣の人は笑いをこらえるのに苦労していました。この他、本来、華やかな場面である第1幕の「乾杯の歌」が歌われるシーンも、仮面を付けた合唱団が出てくるなど、いわゆる昔ながらの演出とはずいぶん違います。正直、いわゆる、昔ながらの演出に慣れた人は、度肝を抜かれるかもしれません(私は、以前、中嶋さんがヴィオレッタとして出演際、観たことがあるので、「心の準備」はできていましたが…)。

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しかし、改めてみると、主要な出演者を際だてるように工夫されており、逆にわかりやすいという面もあります。さらにシンプルな舞台装置は、主要な歌手の存在が目立つようになってました。

さて、私が観た時の出演者は、ヴィオレッタがMelbaRamos、アルフレードがPavelĆernoch、アルフレードの父がMortenFrankIarsen、指揮者はおなじみのAlfredEschwė(ヨハンシュトラウスに雰囲気が似ている小柄な方)でした。
なお、フォルクルオパーの定番として、ダブルキャストになっていますので、もう一組の方では、イメージが違うかもしれません。

主要な歌手の印象ですが、MelbaRamosは歌唱力は十分で、存在感抜群です。が、ちょっと体格が立派すぎて、ヴィオレッタのイメージには合わない感じがしました(少なくとも病気で死ぬようには見えませんね。ただ、細身の歌手で第三幕まで声量を維持するのは、これまた大変)。やはり、MortenFrankIarsenが一番良い味を出していました(この人は国立歌劇場にも、良く出演しているようです)。安心してみることができる歌手で、舞台全体がしまった感じになりました。また、アルフレード役のPavelĆernochは、イケメンのお兄さんですが、以外と声量があり、一生懸命さが伝わってくる好演でした(ただ、歌っていつ時と、カーテンコールの時では、イメージがずいぶん違うような気がしました)。

従来の「椿姫」にマンネリを感じていらっしゃる方には、是非お勧めできる舞台と言えるでしょう。
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Comments

フォルクスオーパーの「椿姫」は中嶋彰子さんが評判となりましたが未だ観ておりません。スチール写真で見ただけですが食指が沸きませんでした。今回オペレッタにはまっている男さんのご紹介で内容がよーく分かりました。絶対に観ません!

ザルツブルクでの「椿姫」についてもネトレプコの歌唱は認めながら私の心の中ではいまだに評価が固まらないのです。

「椿姫」は典型的なヒロインオペラなので名ソプラノが次々と登場して百花繚乱。我が家のビデオライブラリーも知らぬ間に10本近く溜まってしまいました。家内はいつもヒロインに同情して涙を流しながら一方でアルフレードとジェルモン父子のノーテンキ振りに腹を立てております。実際あの二人はけしからんです。

Posted by: Unicorn(ユニコーン) | September 29, 2007 22:55

ユニコーンさん、さっそく、コメントありがとうございます。

私も正直、最初に見た時は、びっくり、仰天、ショックでした。

ただ、演奏や歌唱については、結構、高いレベルなので、地元の皆さんは喜んでいました。

そうそう、もう一組のほうはネトレプコに似た人がヴィオレッタをやっているとか…

Posted by: オペレッタにはまっている男 | September 29, 2007 23:39

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