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October 18, 2007

番外編 ベルリン国立歌劇場「トリスタンとイゾルデ」(来日公演)

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このところ、当ブログのアクセス数が増加する傾向にあります。ご来場頂き、本当にありがとうございます。というわけで、今日は、オマケです。

今年、数少ない本格的なオペラの来日公演が、ベルリン国立歌劇場でしょう(招へい元は、本物志向のNBS:日本舞台芸術振興会)。今回は「ドン・ジョバンニ」、「トリスタンとイゾルデ」、「モーゼとアロン」の三演目が上演されました。この中で「オペラ通」が注目しているのは、日本では上演される機会が少ない「モーゼとアロン」でしょうね(しかも、ドイツお得意の近代演出です)。

私は、無難なところで「トリスタンとイゾルデ」を観てきました(しかし、自分で言うのも何ですが、オペレッタを観たり、来日オペラを観たり、忙しい男ですな)。本当は「モーゼとアロン」も観たかったのですが、資金不足で…

まず、公演時間ですが、平日にもかかわらず15時開演、20時30分終演という、働いている人には、「辛い」時間帯でした。にもかかわらず、客席はほぼ満席。皆さん、会社を休んでいらっしゃったのでしょうね。いやはや日本ではオペラ鑑賞も、大仕事です。ワーグナーの大作ですから、休憩時間も40分が2回でした。

指揮は、ご存じ、ダニエル・バレンボイムですが、休憩時間にオーケストラピットをのぞいたところ、譜面台がありません。ということは、あの大作を暗譜で振っているのでしょうかね。いやはや、たいした方です。
さすがにベルリン・シュターツカペレは、ワーグナーに慣れているだけあって、切れのある演奏が光りました(最も楽団員には外国人も多ようですが、これが伝統なのでしょうかね)。

当日の出演者ですが、タイトル・ロールのトリスタン役がクリスティアン・フランツ、イゾルデ役がワルトラウト・マイヤーでした。ワルトラウト・マイヤーは、ワーグナー歌手にしては、細身の方ですが、中高音の声量はたいしたものです。大人数のオーケストラによる迫力ある演奏に埋没することのない、見事な歌いぶりでした。マルケ王はルネ・パペでしたが、こちらも演技、歌ともに見事でした。

舞台装置は、ドイツらしく、巨大な抽象的な天使のオブジェ(よくわかりません)が第一幕から、第三幕まで舞台中央に置かれ、それを回転させながら、イメージをつくるというスタイルでした。また、光の使い方が極めて印象的でした。

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ところで、会場はNHKホールだったのですが、以前、ウィーン在住の方とオペラ談義に花が咲いたとき、「ところで、NHKホールってオペラ公演でよく使うみたいだけれども、何人ぐらい入るの?」という質問を受けたことがあります。
で、当日、確認したところ、最大4000名強でした。今回の公演では、客席前部をオーケストラピットのしているため、4000名以下だとは思いますが、ウィーン国立歌劇場より、ななり多いことがわかりました。

しかし、その割には、パブリックスペースが狭く、休憩時間になると大混雑です。この混雑が、雰囲気を悪くしているのは否めません。また、ビュフェのスペースも狭いため、こちらも大混雑です。日本の場合、客席からステージが見えない席がないため、どうしても客席部分が広くなります。そのしわ寄せが、パブリックスペースにきているのでしょうね。

また、オーケストラピットが深いのには驚きました。これは、舞台下からピットに入る構造になっているため、深くなっているのだと思います。オーケストラピットが深いことが、音響にどのように影響するかは、専門家ではないので、わかりませんが、興味あるところです。あくまでも素人の感覚ですが、NHKホールの場合、オペラなどでは残響特性が、あまり良くないと感じます。これも、多目的ホールの宿命なのかもしれません。ところで、前日には、NHKの歌謡番組の中継が行われていました。その翌日にワーグナーですから、多目的ホールの面目躍如といったところでしょう。

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本当は、新国立劇場(現在、オペラパレスという愛称がついているようですが)の大劇場でやったら、もっとすばらしい公演になったことでしょう。

今回、いらっしゃっているお客様を観ているとご夫婦で来場している方が、結構いらっしゃいました。ウィーンではご夫婦でオペラ鑑賞やオペレッタ鑑賞をする方が大多数なのですが、日本も徐々に変化してきているのでしょうか。

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