さらばチロリアン航空
以前も、当ブログで紹介しましたが、チロリアン航空(正式名称:Tyrolean Airways)は、インスブルックを拠点とした航空会社で、1980年、デハビランド・カナダ社製の四発短距離離着陸機DASH-7(乗客48人乗り)、2機を擁して営業を開始しました。DASH-7という短距離離発着性能に優れた機材を導入したのは、山が迫っているインスブルック空港の特性を踏まえたものです。実際、インスブルック空港は両側に山が迫っていて、初めて着陸を経験したときは、驚きました。
当初、オーストリアの国内線から運行を開始しまチロリアン航空ですが、その後、隣国のドイツをはじめとするヨーロッパ各地に路線を広げていきました。
路線の拡充にともなって機材も、双発で経済性の良いDASH-8-100(乗客37人乗り)が導入されます。以降、DASH-300-300や400などのストレッチ型が、順次導入され、DASH-8シリーズは同社の主力機材になりました。
さらに、1995年にはオランダ・フォッカー社製のFOKKER70(乗客80人乗り)や、50人乗りのCANADAIR JET(CRJ)といったリージョナル・ジェット機も導入されました。
ところで、当時、オーストリア国内には、オーストリア航空の子会社オーストリアン・エア・サービスという航空会社が、Fokker50というターボプロップ機を使い、国内線を運行していました。しかし、機内サービスなどは、圧倒的にチロリアン航空の方が良かったようです(何しろ、インスブルック-ウィーン間という国内線で、まともな機内食が提供されていたのですから、オドロキです)。
順調に企業規模が大きくなってきたチロリアン航空ですが、航空業界再編の波には勝てず、結局、オーストリア航空と経営統合を行うことになります。
経営統合後、しばらく機体や乗務員の制服もチロリアン航空オリジナルだったのですが、統合が進み、同社は事実上の運行受託会社になってしまいました。さらに、オーストリア航空の機体デザイン変更に合わせて、短距離ルートは「オーストリアン・アローズ」という名称に変更され、機体デザインも統一されてしまいました(写真は、オーストリアン・アローズのカラーになったFOKKER100)。
そして、あの「個性的な」ディアンドルをベースとした制服も、オーストア航空と共通になり、今では、時刻表などにチロリアン航空運行を表すツーレターコード「VO」の文字を残すのみとなってしまいました。日本でも名古屋空港を拠点にしていた中日本航空が、最終的には全日空傘下に入り、機体のカラーや乗務員の制服も、ANAカラーに統一されてしまった事例に、よく似ています。
現在も運行会社としてのチロリアン航空は健在なので、Webサイトもあります(http://www.tyrolean.at/ty/deu)。
残念ながら、チロリアン航空の拠点であるインスブルック空港を利用したのは、大昔2回だけだったので、現在、どのようになっているかわかりません。
最近、自宅の本棚を見ていたら、1996年当時のチロリアン航空機内誌が出てきました。さっそく中を見てみると、以前、ご紹介した乗務員の紹介ページが出てきました。
「こんな大胆な企画をやっていた航空会社があった」という「証拠」として、機内誌の該当ページを写真でご紹介したしと思います。今見ても「画期的な企画」ですね。この頃は、路線も延びていたため、乗務員さんのページも増えており、機長、副操縦士、客室乗務員の3職種で、数頁に及んでいます。
えっ、玩具店で見つけたチロリアン航空の模型はどうしたかって…今は、私のオフィスの棚に載っています(^^;)







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