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December 09, 2007

給食列車が走るウィーンの老人ホーム

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日本でたまたまWebサイトを見ている時、ウィーンの特別養護老人ホームに給食鉄道があるという記事を目にしました。

書かれているのは、鉄道雑誌の編集長である名取紀之さんで、実際、ウィーンにいらっしゃった際、この特別養護老人ホームを訪問して、取材されているようです。

週末はクリスマス市や旧市街はものすごい人出なので、へそ曲がりの私は、このタイミングに特別養護老人ホームAlters-und Pflegeheim der Stadt Wienに出かけてみました。

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かなり広い施設(実際は、市電の停留所、三つ分あります)ですが、正門は市電62番で終点のひとつ手前Versorgungsheimplの前にありました。正門前の花壇に、今は使われていない古いバッテリー機関車が展示されています。

敷地内には、パビリオンと称される居住棟の他、立派な教会(正門前にあります)、アンカーのパン屋、たばこ屋、独立した劇場、カフェなどもあり、構内には循環バスも走っています。まさに「小さな街」と行った雰囲気です(実際、このエリアはGeriatriezentrum am Wienerwaldという名称が付けられているようです)。

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給食列車が走るらしい線路はすぐに見つけられたが、レールが光っていないので、本当に運用されているのかどうか、わかりませんでした。

教会の裏に給食センターがありました。ここへ行ってみると、搬送用のトロッコが置いてあったので、まだ運用しているようです。しばらく、付近を散策していると、遠くから列車の走るような音が聞こえたので、そちらを見ると黄色いバッテリー機関車がコンテナを積んだトロッコを引いてこちらにやってきました。

列車が思いの外、早いので、びっくりしました。どうやら、昼食の「下げ膳」列車のようです。その後、反対側からも、「下げ膳」列車がやってきました。コンテナを積んだトロッコを給食センターの積み卸し場へ入れてから、別のコンテナを乗せたトロッコを引いて、また出発していきました。

当初、途中停車しながらコンテナを下ろすのかと思っていましたが、各パビリオンにトロッコごと入れてしまうようです。実際、引き込み線に手作業でトロッコを入れているシーンも見ることができました。とにかく「コマネズミ」のようにチョロチョロ走るので、面白い鉄道です(働いている人は真剣にやっている訳ですが)。ちょうど、週末だったので、慰問に来る家族も結構見られました。動画で実際の動きをご覧ください。一生懸命仕事をしている様子がわかると思います。

いわゆる保存鉄道ではなく、現役の産業鉄道なので、小さなバッテリー機関車やトロッコも生き生きしています(いわゆる「働いている」という感じが伝わってきます)。名取さんのブログによると、朝、昼、夕の1日3回、「上げ膳」列車と「下げ膳」列車が運行されているようです。大変静かな場所なので、列車が走ってくるとすぐにわかります。なお、線路の幅は500mmだそうです。

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ちなみに、一見すると効率の悪そうな列車を使っている理由ですが、施設が鉄道での給食を前提に設計されているため、今から自動車などに切り替えると、逆に施設改修に多額の費用がかかることが原因になっているようです。

機関車や鉄道の詳細は、名取さんのブログに紹介されていますので、ご興味のある方は、そちらもご参照ください。
http://www.hobidas.com/blog/rail/natori/archives/2007/07/post_574.html

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