「舞台が見えない席」の意外なメリットとは?
当たり前ですが、視覚から様々な情報が入ると、お耳の方がおろそかに(というか、相乗効果というか)なってしまいます。ところが、舞台や歌手が見えなければ、音楽に対する集中度はぐんと増します(寝てしまっては困るのですが)。
アメリカの心理学者アルバート・メラビアンは実験を通じて、コミュニケーションを構成する、1.言葉(なにを言うか)、2.話し方(声の調子、高低、音色等)、3.ボディランゲージ(態度、姿勢、身ぶり、手ぶり、顔つき、外見、視線、服装など)という三つの要素の中で、ボディランゲージが55%の役割を果たすことを明らかにしています(ちなみに言葉は8%、話し方は37%)。
このことから考えても、舞台が見えないと、残りの「言葉」、「話し方」(この場合は、歌い方)に意識が集中することがわかります。
つまり、歌手の歌い方や音程の取り方、二重唱や三重唱の場合、それぞれのパートの受け持ち方など、そのすばらしさや問題点が、明確に浮き彫りになるようです。
このように考えると、舞台が見えない観客というのは、「ボディランゲージでごまかす(語弊がありますね。カバーするの方が良いかな)こと」ができない訳で、歌手にとっては、気になる存在といえるでしょう。
ちなみに国立歌劇場の場合、通常のオペラでは、ロジェ(個室)の1号室から7号室くらいまでは三列目だと、舞台はまず見えませんね。一応、11号室から13号室の場合は、見えるのですが、一列目や三列目に背の高い方、体格のよろしい方が鎮座していると、アウトです(^^;) これだけは、当日にならないとわかりませんね。
ちなみに写真は「ノルマ」の時の劇場風景ですが、通常では、ロジェの1号室では、舞台は見えないのですが、この時は、通常はオーケストラピットになっている場所がせり上がって臨時「舞台」になったため、ここの2列目でも歌手が良く見えたそうです。



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