救急ヘリ大国オーストリア
ある資料によると、オーストリアでは現在、全国35ヵ所の拠点から救急ヘリコプターが飛んでいるとのこと。そのうち22ヵ所は自動車クラブであるÖEAMTCの拠点(うち6ヵ所は冬季のみの拠点)で、同団体が救急ヘリコプターの中心的な役割を果たしていることがわかります(ÖEAMTCは、日本のJAFのような組織で、道路上の自動車故障サービスも行っています)。
実際、オーストリアでは、救急ヘリコプターによって、毎年、何千もの人々の命が救われるだけではなく、何万もの人々が長期の入院を免れているという報告もあります。すごいですね。ちなみにÖEAMTCが使っている救急ヘリコプターは、ユーロコプターEC135という機種です。
さらに、オーストリアの場合、ヘリコプターは普通の患者搬送に加えて、山岳救助にも活躍しています。以前、オーストリア空軍博物館を訪問した際、館内を案内してくれた軍人さんが、「オーストリア軍は、NATOの山岳ヘリコプター救難のトレーニングを行っている」と、自慢げに説明してくれました。
実際、深い谷底や高い絶壁で、緊急事態に陥った登山者を助けるためには、ヘリコプターが着陸する訳にはいきません。そこで、物資の吊下げ輸送に使うカーゴフックを利用して、要救助者を引き上げます(写真は空軍博物館に展示してあったヘリコプター救難の模様です)。なお、山岳救難についても、空軍だけではなく、ÖEAMTCも活躍しています。本来、自動車クラブ(自動車運転者連盟)であるÖEAMTCが、意外に手広い事業を行っているのに、驚かせされます。そういえば、時々、ウィーンの上空を黄色い救急ヘリコプターが飛んでいる姿を見かけることがあります。
ちなみに、オーストリアの救急ヘリコプターの拠点数を日本に当てはめると、日本の方が、国土が広いため(ご存じのようにオーストリアは北海道と同じくらいの面積ですよね)、150箇所以上に相当するそうです。
残念ながら、日本では、救急ヘリコプターの基地は、こんなに多くありません。そもそも、日本では、最近は救急患者の搬送手段以上に、搬送先の確保が大変になっていますから、こちらも頭の痛い問題です。
まずは、私も、ÖEAMTCの救急ヘリコプターにお世話にならないよう、気をつけることにしましょう。




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