« 理屈抜きに楽しいバレエ「Max und Moritz」 | Main | 国立歌劇場のマチネ公演 »

January 06, 2008

ホイベルガーの傑作「オペラ舞踏会」速報

Img_1305_b

今日はオペレッタの話題です。

かねてから観たいと思っていたホイベルガーの傑作オペレッタ、「オペラ舞踏会」がフォルクスオーパーで久しぶりに上演されることになりました。という訳で、この手のオペレッタには目のないFeriはさっそく、観てきました。久しぶりの上演ですが、新演出ではありません(^^)/

「オペラ舞踏会」の舞台は、パリです(名作「メリーウィドウ」をはじめ、なぜかオペレッタの舞台はパリが多いですね)。お話の内容は、おおざっぱに言えば「他の女性に色気心を出す男を女性が懲らしめる」というもので、なにやら「こうもり」を思わせるシチュエーションです。今日は、速報版で、フォルクスオーパー版の「あらすじ」をふくめた詳細は、後日、お届けします。

主な登場人物は、パリに住んでいるデュメニール夫妻(夫がジョルジュ、妻がマルゲリーテ)と、デュメニール夫妻に誘われてパリにやってくるオービエ夫婦(夫がポール、妻がアンジェル)、ジョルジュの叔父にあたるボービュイッソン夫妻、そしてデュメニール家のお手伝いオルタンスと、その恋人アンリ(海軍士官候補生で、ボービュイッソン夫婦の甥)です。この四組のカップルを巡る恋物語です。お話そのものは、比較的単純で、カップルの関係もすぐにわかるのですが、カップル同士の関係を理解していた方が、おもしろさが倍増するでしょう。

当日の配役ですが、指揮はGerrit Prießuitzボービュイッソン役(ジョルジュの叔父)にRudolf Wasserlof、ボービュイッソンの妻パルミラ役にRegula Rosin、ポール・オービエ役がJörg Schneider、ポールの妻アンジェル役がRenate Pitscheider、ジョルジュ・デメニール役がDietmar Kerschbaum、ジョルジュの妻マルゲリーテ役がUrsula Pfitzner、オルタンス役がAndrea Bogner、アンリ役がRoxana Constantinescu(役柄は男ですが、オペレッタでは通常、メゾソプラノの女性歌手が起用されます。「こうもり」のオルロフスキーと同じですね)、オペラ座の給仕長フィリップ役がGerhard Ernstでした。

ポイントは、以下の通りです。

○人間の本質を鋭く突いた喜歌劇
いくつになっても男は、他の女性に目がないもの。そして、女性は自分のパートナーの浮気には、おおらかになれないもの…そんな「人間の本質」を上手に表現したオペレッタに仕上がっています。とくにフォルクスオーパーの場合、こういった色恋ものには、ウィーンのDNAがあるのか、強いですね。

観ている皆さんも、思わず「あるある」「いるねぇ、こういうヤツ」「あぶない、がんばれ」と心の中で、応援(男性か、女性かは別にして)していると思います。まさに、ウィンナ・オペレッタの王道です。

○ソロ中心の演出
初めて観るので、何とも言えませんが、今回観た「オペラ舞踏会」は、オペレッタとしては珍しく合唱団が、全く参加しません(正直、オペレッタには合唱が欲しいものです。五重唱はありますが、ちょっと寂しい感じがしました)。また、バレエ団については、二幕の最後にちょっとだけ出演しますが、派手な仮面舞踏会シーンを期待している向きには、肩すかし…といった感じでしょう。

○オーソドックスな演出と舞台装置
演出は、おなじみのRobert Herzlです。この名前を聞けば、オーソドックスな演出であることがすぐにわかる方も多いでしょう。という訳で、演出が古いため、舞台装置は最近のフォルクスオーパーのオペレッタでは少なくなった立派なもの(写実的なもの)でした。Feri好みの舞台装置です。やっぱりオペレッタは、これでなくっちゃね。

○演技力のある歌手を投入
2007/2008シーズンの特徴ですが、今回も演技力のある歌手を選抜している感じがします。とくに三幕は、歌がほとんど無く、お芝居中心なので、演技力がものを言います。それ以外にも、本作品は、「これぞ」というアリアが少ないため、演技力が弱いと、正直、つまらないオペレッタになってしまうと思います。演技でも光っていたのは、歌う場面は少ないのですが、ボービュイッソン役のRudolf Wasserlofでしょう。また、オペラ座の給仕長フィリップ役のGerhard Ernstもお芝居で二幕を引き締めていました。一方、女性陣では、オルタンス役がAndrea Bogneが歌、演技とも印象に残りました。もちろん、パルミラ役にRegula Rosin、、アンジェル役のRenate Pitscheider、マルゲリーテ役のUrsula Pfitznerも各キャラクターの個性を前面に出した演技で、魅力あるオペレッタに仕上がっていました。多くの方は「オペラ舞踏会」には初出演のようですが、フォルクスオーパーでは顔なじみの方ばかりです。

しかし、登場人物の名前はフランス風、場所もパリであるにも関わらず、皆さん、コテコテのオーストリアなまりのドイツ語で話している…不思議な世界です。なお、現在販売しているプログラムには日本語の「あらすじ」はありません。という訳で、フォルクスオーパー版のあらすじを、近日中にアップします。一部のファンは、乞うご期待。

|

« 理屈抜きに楽しいバレエ「Max und Moritz」 | Main | 国立歌劇場のマチネ公演 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 理屈抜きに楽しいバレエ「Max und Moritz」 | Main | 国立歌劇場のマチネ公演 »