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February 20, 2008

オペラのお値段

2008_10
夢を壊すような話で申し訳ないのですが、今日は「オペラのお値段」(もちろん、チケットの料金ですが)にまつわるお話です

現在、ウィーン国立歌劇場の場合、一般的なカテゴリーA公演が178ユーロから10ユーロまでの8段階に分かれています。今の為替相場が1ユーロ=160円前後ですから、28500円から1600円ということになります(立ち見はもっと安いですが…)。

一方、フォルクスオーパーの方は「フォルクス」(国民、前に「人民」と言っていた口の悪い友人がいます)という名称がついているくらいですから、庶民派で、カテゴリーA公演でも75ユーロから4ユーロまでの7段階です。

さて、日本では定期的にオペラを上演している新国立劇場の場合、28350円から1500円まで6段階に分かれています(こちらも公演によって値段が違います)。

つまり、お値段はウィーン国立歌劇場と、ほとんど一緒ということになります。それを考えるとフォルクスオーパーは安いですね。なお、日本の場合、劇場の構造上、全く舞台が見えない「音だけ席」というのは存在しませんから、お値段が安い席でも、ウィーンよりはお得感があるかもしれません。

ちなみに当ブログでも時々、ご紹介している日本オペレッタ協会の公演では、アンサンブル方式の場合6000円、オーケストラの入ったフルスペックの公演では、15000円から3000円になっています。おもしろいことに、こちらはフォルクスオーパーの料金に近いようです。

このように料金だけを単純比較してしまうと、日本に住んでいるFeriは、現地のオペラやオペレッタは、出演者や会場を考えると、ものすごく安く見えてしまいます。しかし、現地にお住まいに方にうかがうと、物価水準が違うためか、“めちゃくちゃ高い”(とくに国立歌劇場)という声を良く聴きます。

さて、来日公演の場合は、どうでしょうか。
今回のフォルクスオーパー来日公演では、39000円から9000円(「こうもり」の場合)となっています。そして、秋に来日する国立歌劇場の方は、65000円から15000円(コンサート形式の「ロベルト・デビュリュー」は49000円から10000円)となっています。

おおむね、現地価格の二倍という感じですね。価格だけ見ると確かに「高い」のですが、関係者のお話ですと、これでもチケット代金だけでは、全席埋まっても「赤字」だそうです。そのため、後援企業の支援がなければ、この料金ではチケットを販売することが難しいとのことです。これに加えて、前に紹介した出演料の高騰がチケット料金に跳ね返ったら、今後、どうなることやら…

しかし、よく考えてみると、ウィーン国立歌劇場と日本の会場である東京文化会館や神奈川県民ホールは舞台の大きさ(とくに奥行き)が違いますから、舞台装置は日本専用を作らなければなりません(しかもわずか3公演か4公演で終わり。その昔、日本で使い終わった舞台装置を、別の国に持っていって使ったという逸話があるくらいです)。それに加えて、小道具や衣装、さらに出演者以外のスタッフも大挙して来日する訳ですから、その日ようたるや膨大なものになることは、十分予想できます。

それでも最近は、ご年配のお客さまを中心に、“ウィーンまで行くのが大変になったので、来日公演はありがたい”という声が多くなっているそうです。確かに、直行便があるとはいえ、11時間以上のフライトですから、ご年配の方には大変な負担だと思います。皆さん、雰囲気は現地の方が良いのは重々承知していらっしゃると思いますが、体がついて行かなくなれば、やむを得ませんね。

ところで、世界中でも、日本ほど外来オペラの公演(オペラだけではなく、オーケストラも含めて)が多い国はないと思います。すごい国ですよね。

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