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May 25, 2008

フォルクスオーパー日本公演「こうもり」(後編)

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昨日に続きフォルクスオーパー日本公演「こうもり」の続きです。

今日は、歌手の皆様についてのお話から始めましょう。

○安定感のあるベテラン揃い
アイゼンシュタイン役のディートマール・ケルシュバウムと、ファルケ博士役のミリェンコ・トゥルクは、フォルクスオーパーでも頻繁に、この役を演じているため、二人の呼吸もぴったりで、安心して観ることができました

ただ、ミリェンコ・トゥルクは見た目が若いので、役にぴったりか…というと、ちょっとどうかな…という感じですね(ちなみに、この人は2005年10月1日の「ルクセンブルク伯」プルミエでタイトルロールを務めていますが、こちらの方がはまっていた感じがします。余談ですが、このときのお相手アンゲリカ役は、中嶋彰子さんでした。あのまま中嶋さんが、所属していたら、今回、凱旋公演…ということにもなったかもしれませんでした)。

これは、ディートマール・ケルシュバウムにも言えることで、以前も、当ブログでご紹介したと思いますが、「新興成金の好色オヤジ」という雰囲気は今ひとつですね(演技はうまいのですが、雰囲気の問題です)。

一方、ロザリンデ役のナンシー・グスタフソンは、ベテランですから安定感は抜群です。ただ、お歳を召しているので、往年の名オペレッタ歌手ルネ・コロと一緒に出ていると、「中年男女の不倫」というよりは、「黄昏を迎えた熟年の不倫」に見えてしまいました。

なお、ナンシー・グスタフソンですが、2幕の聴かせどころ、「チャールダーシュ」の最後がちょっと決まらなかったですね。さて、そうなるとディートマール・ケルシュバウムとナンシー・グスタフソンが夫婦というのも、ちょっと変な感じがします。完全な「姉さん女房」になりますし、“このおばさんに、そんなに頭が上がらないのかい”…という変な疑問が出てしまいました。しかし、ナンシー・グスタフソン、ルネ・コロとも歌、お芝居とも本当にうまいですね。まぁ、こういう見方は無粋ではありますが…

アデーレ役のダニエラ・ファリーも、ウィーンでもこの役でよく出ているので、手慣れた感じがしました。また、イーダ役はマルティナ・ドラークでしたが、元々、歌って踊れるオペレッタ歌手の代表です。そのため、ソロパートのないイーダ役は普通では考えられません(何しろ、フォルクスオーパーでは、タイトルロールを演じることができる女性です)。

実際、2幕のバレエ団がダンスを披露する場面でも、何気ない仕草がお芝居に奥行きを与え、見事でした(2007年12月にFeriが観たときは、アデーレ役で出ていました)。引っ越し公演では連れて行く歌手に限りがあるため、どうしても複数の役を演じることになります。ちなみに、彼女は「ボッカッチョ」でベアトリーチェ役を演じることが決まっており、ここで「こうもり」の憂さを晴らしてくれることでしょう(Feriが観るときに出てね)。

○怪演 ヨッヘン・コワルスキーのオルロフスキー
さて、注目は何と言っても通常は、メゾソプラノが担当することが多いオルロフスキー役を演じたカウンタ・テナーのヨッヘン・コワルスキー(Jochen Kowalski)でしょう。これは、かねてから観たかった(というか聴きたかった)歌手です。

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お若い頃はイケメン歌手だったようですが、お歳がお歳だけに、見た目は怖そうなおじさんなのですが、いざ、歌うと、見事なメゾソプラノを披露してくれます。さすがに、若い頃より、高音は厳しくなっているように感じましたが、それでも、見事は変貌ぶりは、正に「怪演 」でした。ちなみにカーテンコールでも、拍手が多かったですね。

2007/2008シーズンはフォルクスオーパー(現地)でも「こうもり」に出演していたらしいのですが、Feriは観ることができませんでした。日頃、メゾソプラノ歌手によるオルロフスキーを見慣れているFeriとしては、非常に新鮮な体験でした。

ちなみにヨッヘン・コワルスキーですが、Feriと同世代の歌手で、ドイツのブランデンブルグ州に生まれです。ご存じの方も多いと思いますが、彼は、11歳の時に髄膜炎にかかり、喉頭の成長が妨げられたために声変わりしなかったことで、カウンタ・テナーになることができたようですね(正に、「人生塞翁が馬」を体現している歌手ですね)。

○初日はロベルト・マイヤーはお休み
このほか、Feriとしてはロベルト・マイヤーのフロッシュを観たかったのですが、初日はハインツ・ツェドニクでした。もちろん、彼も見事なフロッシュを演じていましたが、ロベルト・マイヤーは、どんな役作りをするのか、興味があります。うーん残念。

演奏の方は手慣れた演目なので、先にご紹介した「劇場の大きさ問題」による響き意外は普通でしたが、途中何カ所か“あれっ”という外した場面がありました。まぁ、初日ですから、これは大目に見ましょう。なお、当ブログで紹介した「フォルクスオーパーのロゴ入りネクタイ」を締めて出てくると思っていたのですが、プルミエの時と同じ「正装」で演奏していました。やはり、引っ越し公演では気を遣うのですね(まさか、正装したので緊張してしまった訳ではないでしょうが…)。

ところで、来日記者会見ではロベルト・マイヤーが、自分が企画した演目を持ってくることができなかったことを、かなり悔しがっていました。ご存じのように、今回の公演は、前総裁のルドルフ・ベルガー時代に企画されたものです。そのため、ルドルフ・ベルガーが手がけた「ボッカッチョ」と「マルタ」が入っています。もちろん、両演目ともすばらしいのですが、ロベルト・マイヤーとしては、自分が手がけた「微笑みの国」や「地獄のオルフェウス」を持ってきたかったでしょうね。

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○日本公演の反響は…
ただ、今回、 チケットの売れ行きが思わしくないようで、当日も、それ以降の公演チケットの特別販売(本公演をご覧になったお客さまには、以後の公演を割引で販売する)を行っていました。今回の来日公演が興行的に成功しないと、フォルクスオーパーが次に来日するのは、いつのことになるやら…この点も心配です。かつて、名古屋でスタートを切った、初来日の勢いがなくなってしまったのは残念です。

それにしても、前回、1999年の来日から、今回までの間に、Feriもよくフォルクスオーパーに通ったものです(はまったものです )。ちなみに、同劇場で観たオペレッタは、現在、50回を超えました(オペラやミュージカルを入れると、もっと増えますが…)。

なお、「ボッカッチョ」と「マルタ」についても、鑑賞後、レポートをお届けする予定です

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Comments

久しぶりにコメントさせていただきます。25日(日)の公演に行きました。

20年前に新婚旅行でフォルクスオーパーに行きこうもりを観ました。ウィーンでのデビュー直後のコワルスキーを全く予備知識なしに聴いたのですが本当にビックリしました。その時は誰かもわからず外国には凄い歌手がいるもんだと思っただけでした。

その数年後に日本でコワルスキーがブレイクし、たまたまテレビで彼を見た家内が「あの人じゃない」と言いだし、ウィーンでのプログラムを引っ張り出して名前と顔を確認しました。当時は追っかけの女性ファンも大勢出現し、リサイタルでは「ヨッヘ~ン!」なんて歓声も飛んだりして、良識派の(女にもてない)男性クラシックファンからねたみ混じりのひんしゅくを買いましたね。

私も当時CDを集めたり、ベルリン・コーミッシェ・オパー来日公演でオルロフスキーを演じたのを東京まで聴きに行ったりしましたが、最近は名前を聞くこともあまりなくなっていました。

今回家内に引っ張られて、ちょっと怖いもの見たさもあって行ったのですが、男前は年をとってもやっぱり男前で、家内は「昔と変わってないわ~」と言いながらオペラグラスを握りしめていました(^_^;

ただ、声に関しては衰えは隠せません。全盛期には高音から低音まで声に美しい艶があり、「一体あれは地声か裏声か?」なんて議論もクラシックファンの間でおこりましたが、今回聴いてみるとやっぱりファルセットボイスのようです。声量・艶がなくなり、特に高音域での音程の不安定さが気になりました。

とはいえ、私たち夫婦が若かった頃を思い出させてくれる人が元気に活躍しているのを見て本当にうれしく思いました。

そうそう、ワーグナーファンおなじみのルネ・コロもお元気そうでした。かつてはジークフリートやトリスタンを歌っていたルネ・コロにアルフレートは少し役不足のような気もしますが、さすがに貫禄十分で存在感がありました。

早朝の新幹線で上京し観劇後は終電で帰るという強行軍で少しばかりこたえましたが、楽しい一日でした。

Posted by: ys | May 26, 2008 13:06

ysさま、コメントありがとうございます。
また、日帰りの鑑賞、お疲れ様でした。
ヨッヘン・コワルスキーですが、インパクトのある歌手ですが、ysさまがおっしゃるように、全盛期に比べると衰えは隠せませんね。

ところで、今回、「こうもり」は都民劇場公演(本日、26日)を入れて、都合5回上演されるようですが、ダブルキャストメンバーの出来も気になります。

また、お立ち寄り頂ければ、幸いです。

Posted by: Feri | May 26, 2008 13:18

Feriさん、こんばんは。Steppkeです。
いよいよVolksoperの来日公演が始まりましたね。初日のレポート、楽しく読ませて頂きました。今回は『ボッカチオ』だけなので(来シーズンのプログラムから落とされていて、もう観られなくなるかも知れないので、急遽行くことにしました)、『こうもり』の様子は、このブログが頼りです。
しかし、「日本語が一切無し」というのは意外でした。これまでの来日公演では日本語のオンパレード。Ossy Kolmann演じるFroschの「ショウチュウ!」は、もう20年以上前なのに耳と眼に焼き付いています。また、今回の演目には残念ながらありませんでしたが、『チャルダシュの女王』のJaj mamam!は、Sandor Nemethがヴィーンでも日本語で歌ったので驚いた記憶もあります。日本語無しは、マイヤー監督の方針ですか?
加えて、今回の演目は会場と一体になって盛り上がる場面――例えばDie lustige Witweのカンカンや先程のJaj mamam! など――がほぼ無いので、圧倒的な反響は期待しにくいように思われます。ベルガー前監督時代の企画とのことですが、今回の演目選択は彼が目指したVolksoperを見せる為とは言え、やはり既に定評のある演目を『こうもり』だけではなく、2つにした方が良かったような気がします。『ボッカチオ』や『マルタ』は、どのように受け容れられるでしょうか?
Web版KURIER紙によると、次回の来日は2012年になるようです。Volksoperは監督がすぐに変わるので、果たしてマイヤー監督が続いているかどうか..

Posted by: Steppke | May 28, 2008 23:51

Steppkeさま、コメントありがとうございます。

Feriは仕事の関係で「ボッカッチョ」は6月1日に観る予定にしております。Steppkeさまはご存じのように、「こうもり」や「ボッカッチョ」は、元々、客席を巻き込んで盛り上げるようなストーリー、演出ではありませんね。とくに「こうもり」の場合は、お芝居の内容が地元では受ける訳ですが、今回の来日公演では、字幕の妙もあり、結構、お客さまに受けていました。

なお、現地では、今でも「チャールダーシュの女王」では、3幕の「ヤイママン」で、日本語の歌も披露されています(ドイツ語→マジャール語→英語+日本語という演出になっているようです)。ここは、お客さまの手拍子なども加わって盛り上がりますね。

「メリーウィドウ」に関しては、新演出になって、以前よりは上演時間が短縮されたことにより、リフレインが減っているため、手拍子で盛り上がるシーンは減っています(Feriは面白くないのですが… )。

なお、今回の3演目はベルガー前総裁時代に決まった演目である上に、「ボッカッチョ」と「マルタ」は同総裁時代にプルミエが行われたものです。そのため、マイヤー総裁の色はほとんど出ていないと思います。もっとも、マイヤー総裁になってから、演出が改められた「地獄のオルフェウス」や「微笑みの国」など、今の日本に持ってきた場合、一般の皆さんがどのような感想を持つか、興味深いところがありますが…

従って、マイヤー総裁のカラーは、ほとんど出ていないと思います(実際、来日記者会見では不満そうだったです)。

当ブログでも何回かご紹介しましたが、現時点ではロベルト・マイヤーの方針は地元でも受け入れられているようで、観客動員も徐々に増えています。ベルガー前総裁が任期途中で降板した理由は、資金的な問題で、自分の思うように劇場運営ができなかったことだと言われています。

マイヤー総裁は、まず、観客動員を増やして、経営基盤を安定させようという戦略だと思っています。ただ、来日公演に関しては、今回、予想以上に集客に苦労している状況を考えると、見直しが行われるかもしれません(フォルクスオーパー側は、損しませんが、招聘もとが相当持ち出しになると思います)。

なお、最後になりましたが、Feri個人としては、今回、現地のバージョンをそのまま実施した正攻法での「こうもり」は成功であったと思っています。

ぜひ、Steppkeさまのご感想もお寄せ頂ければ、幸いです。

Posted by: Feri | May 29, 2008 07:41

Feriさん、こうもりの情報有難うございました。
こうもり大好き親父の私が今回は「こうもり」を外し、「ボッカチオ」と「マルタ」に絞りましたので出遅れです。
しかし、その代わりに今週末からのボッカチオは土日でダブルキャスト両方を観ることにしております。
初来日のときの「メリーウィド」ですばらしいハンナ役を見せてくれたマルティッケがオバサン役で出るのは半ば恐怖ですが、おそらくこの2演目はしばらく現地でも見られないのではないかと思われますので・・
話題になっておりますコワロフスキーも何度か来日してオウロフスキーを演じていますが、実は回を追うごとに色気のある不思議な声色は落ちてきていると感じています。国立歌劇場と来日した頃までが絶頂だったのではないでしょうか。
それにしても「ボッカチオ」「マルタ」に人気が出ないのは残念ですね。

Posted by: どてら親父 | May 29, 2008 20:50

どてら親父さま、お待ちしておりました。
土日で2公演とは、良い意味で気合いが入っていますね。実は、私は、かなり前に出演予定者を主催者側から教えて頂き、それで鑑賞日を決めました。

しかし、実際には、直前でチェンジなどがありますので、思ったようにいかないものです。

しかし、2公演連続で観て、出演者を比較すると、一段と楽しいですね。それにしても、チケットのお値段が高いのが玉に瑕です

ところで、Steppkeさまのコメントで紹介されていたOssy
Kolmannですが、ついこの前80歳誕生祝いに久々にマスコミに登場したそうです。ただ、病気でやつれた姿が痛々しかった…という情報をウィーン在住の親しい方から頂きました。

Posted by: Feri | May 29, 2008 21:00

>どてら親父様
>話題になっておりますコワロフスキーも(中略)国立歌劇場と来日した頃までが絶頂だったのではないでしょうか。

公演前の噂ではクライバーが振ると言われてましたが結局振りませんでしたね。この時の放送(NHK-BS?)を録画し損ねたのは一大痛恨事でした。いつかDVDになって発売されるのではないかと待っているのですが、もう無理でしょうかね?

私の所有するコワルスキーがオルロフスキーを演じている映像はサザランド引退記念公演のこうもり(レーザーディスク)だけです。パバロッティもゲストで出演しており、それなりに楽しめるのですが、セリフも歌もすべて英語です。

Posted by: ys | May 30, 2008 12:31

ys さま
コメント、ありがとうございます。最近、やっとオペレッタの映像作品が徐々にではありますが、出るようになりましたね。できれば、昔の公演をDVD等で発売してもらいたいものです。
恐らくORFあたりは、色々とすばらしい作品を保管しているハズなので…

それにしても、最近はフォルクスオーパーの歌役者の皆さんも、小振りになったような気がしますが、皆様はいかがですか?

さて、今日から「ボッカッチョ」の東京公演が始まりますが、こちらはどんな雰囲気でしょうか。

Posted by: Feri | May 30, 2008 12:38

Feriさん、こんばんは。Steppkeです。
今、『ボッカチオ』の初日から帰って来たところです。一言で言えば、気合の入った素晴らしい舞台でした。
今回は節約して4階席(L1列)だったのですが、音は良く響いていました。普段の何倍もの容積の劇場にも拘わらず、或いは却ってその為に、特にオケの音が良く、ヴィーンではたまに気の抜けたような演奏もありますが、さすが来日公演..序曲から気合の入った演奏で、最初から震えが来た程です。ただ、その分、ヴィーンらしさは少し希薄だったかも知れません。
歌手は、題名役のAntigone Papoulkasを初めとして、皆、堂に入った感じで、歌もきれいに聴こえていました。(初日のせいか、アンサンブルは乱れかかったところもありましたが..)
宮廷歌手の3人、Sigrid Martikke、Heinz Zednik、Kurt Schreibmayerは、さすがと言う他なく、盛んに喝采を受けていました。どてら親父さんが言われるように、あのMartikkeさんが..という感もありますが、主役級が歳とともに脇に回って固めるというのは、Volksoperの良き伝統でしょう。(The Sound of Musicに、Sigrid MartikkeとMirjana IroschというDie lustige Witweでは主役を張った(張り合った)お2人が、一緒に修道女役で出ていたのに遭遇したこともあります) 今日のカーテンコールでは、もちろん、Martikkeさんが最初に幕の中に入られました。
客席の反応も、非常に良かったと言えます。もちろん、一体になって盛り上がる場面が無い為、昔の来日公演でのような圧倒的な喝采とまではいきませんでしたが、ブラヴォーも盛んに出ていました。入りはかなり良く、1階席はほぼ満席、2階も9割方、3階以上で7~8割、埋まっているというところでした。
今回は一昨年に続き2度目の『ボッカチオ』でしたが、日本語の字幕も有り、よく理解でき、かつ楽しめました。やはり良い舞台には、何度も触れる必要があります。
現在、明日(31日)も当日券で観たいという衝動を抑えています。

Posted by: Steppke | May 30, 2008 23:26

Steppke さま
「ボッカチオ」初日の状況、どうもありがとうございます。劇場の状況が目に浮かぶようです。実は、私は6月1日分を予約しています。当初の発表では、本日と同じキャストです。が、どてら親父さまに刺激を受けて、「オペレッタ魂」に火が付き、急きょ、5月31日のマチネにも参戦することにいたしました。ところで、今回の来日メンバーの中に、Rudolf Wasserlofが入っていないのは、時代の流れなのでしょうね。

Posted by: Feri | May 30, 2008 23:40

>>今回の来日メンバーの中に、Rudolf Wasserlofが入っていないのは、時代の流れなのでしょうね。
寂しいですね。彼は留守組で、FigaroのAntonioに予定されているようです。(指揮は帰国してすぐのLeopold Hager)
今回の演目での持ち役はFroschですが、Zednik御大がお一人で受け持たれたので、出る幕が無かった?(彼なら日本語連発でないと気が済まず、今回の方針と合わなかったのかも知れません)
一つ前の演出ですが、彼のNjegusは絶品でした。また、Fürst von und zu Lippert-Weylersheimも印象に残っています。
>>急きょ、5月31日のマチネにも参戦することにいたしました。
ますますもう一度観たいという衝動が.....

Posted by: Steppke | May 31, 2008 00:21

どてら親父です。
ボカチオの二日目(31日)に行ってきましたが、Feriさんも居られたのでしょうか?
ご心配どおり主役ボッカチオ役のペーボが抜けてパポウルカスの三日出っ放し、代わらずになりました。しかし他は予告されていたダブルキャストどおりで、ドラークのベアトリーチェやファリーのフィアメッタは楽しめました。
現地と演出が違っていたのは、最初のボッカチオの宙乗りが省略されていたのではないでしょうか。なにぶん安い四階席(どうやらSteppkeさまが昨日観られた辺りL1列)からの見下ろしですので確信はありませんが。
それと舞台の上で本当に本を燃やすことはできなかったこと、第三幕の冒頭でランベルトッチョが歌う風刺歌が現地では五、六回拍手に呼び戻され、最後には亭主三人で歌って客席と盛り上がる場面がサラリと済まされていたことなどでしょうか。
特に最後の違いは、ある意味で日本での公演の限界を感じさせます。
音楽を過剰に美化した日本のクラシック音楽教育ときれいごと優先の最近の風潮で、本音の俗世を表に出した不道徳かつ退廃的な内容にどこまで付いて行けるかということでしょう。
舞台の上でいささかお下品??に騒いでも客席の反応が少ないので皆さんやり難そうでした。

もうひとつ、Feriさんの「こうもり」の評にもありましたホールの響きの違いもおっしゃるとおり私にも非常に大きな違いに感じられました。
四階袖の一列というのは文化会館としては音響は良いほうです。
Steppkeさまのおっしゃるとおり音は来ていましたが、ウィーンの響きとは全く違います。
じつは、私はこれはホールの大きさだけの問題ではないと思っています。
フォルクスオーパーもシュターツオーパーもムジークフェラインですらホールそのものが楽器として鳴っています。残響ばかりでなく色々なビビリ、共鳴があるのですが、それが決して不快ではないのです。
それにひきかえ日本のホールの音は共鳴やビビリを徹底的に消し、残響もコントロールして無味無臭、透明感を追求した音なのではないでしょうか。
私が初めてフォルクスオーパーでこうもりを観たとき、歌劇場全体が鳴っている感触に驚いたものですが、特にこうもりの最後に「こうもりよ、これでお終いにしましょう」と歌う合唱が、軽いファルセット気味の発声なのその響きがホール全体にこだますのを聴いて一瞬不思議な感動と幸福感に包まれたことを覚えています。
でも、文化会館でのフォルクスオーパーの皆さんは良く歌い、オーケストラも現地的手抜きもなく懸命に弾いていましたよ。
明日はSteppkeさまと同じキャストで見ることを楽しみにしています。

Posted by: どてら親父 | May 31, 2008 21:31

私も31日、当日券を買って4階L最前列で観てきました。
なかなか面白かったですが、お客様の反応が現地とは違うのでしょうね。
でも、ずいぶん大所帯での引越し公演ですね。びっくりしました。会館の外に沢山バスが並んでいました。
24日、25日ウィーンでの「地獄のオルフェ」と「メリー・ウイドウ」の切符が両方とも取れましたので楽しんできたいと思っております。

Posted by: Njegus | June 01, 2008 16:32

Njegusさま、お久しぶりです。

えーっ、私の向かいにいらっしゃったんですね。気づかずに失礼しました。私も楽屋口のバス、見ましたが、皆さん、揃って移動なのでしょうかね。

ところで、お客さまの反応については、私も国民性の違いみたいなものを感じました。

EURO2008の開幕に併せて、ウィーン市内は警備の関係で、いつもとは違うようです。決勝戦の前なので、お気をつけて。

Posted by: Feri | June 01, 2008 21:13

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