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May 28, 2008

路面電車で「隣の国」へ!?

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今日は 「国際路面電車計画」のお話です。

ウィーンとバーデンを結んでいるウィーン・ローカルバーン(WLB:Wiener Lokalbahnen)という鉄道がありますが、何と隣国スロバキアの首都ブラチスラヴァまで乗り入れを検討しているようです。

ご存じのように、ウィーンとブラチスラヴァの両都市間は、 鉄道や 高速バスで、約1時間で結ばれています(シュヴェヒャート空港からもブラチスラヴァまでバスが走っています)。

この計画は、スロバキアがシェンゲン協定に加盟し、協定加盟国との間の国境通過の手続きが簡素化されたことが背景にあるようです。

ウィーン・ローカルバーンの計画では、現在Wolfsthalまで走っているSバーン(S7)と同じルートを使い、Wolfsthal(現在のS7の終点)から,ブラチスラヴァ近郊Petržalkaまでの7キロを整備することを考えているようです。これは現在のオーストリア国鉄ÖBBの路線とは経路が異なります。何でも、第二次世界大戦後、Wolfsthal - Petržalkaの軌道は撤去されており、ここを復活させようという計画のようです( 冷戦時代は東西国境だった訳ですから、当然ですね)。

さらに、ブラチスラヴァ側では、ブラチスラヴァ空港への乗り入れを考えているようです。一方、ウィーン側のターミナルは、現在と同じようにウィーンの中心部(必ずしも現在のオペラリンクに限定されている訳ではないようですが)を考えているとか…これに加えて、 シュヴェヒャート空港を経由する案も検討されているようです(この場合、S7の路線へ乗り入れることになります)。仮に、この計画が実現すると、ブラチスラヴァから路面電車が、ブラチスラヴァ空港とシュヴェヒャート空港という二大空港を経由して、ウィーン市内の市電路線網に乗り入れるという画期的な交通システムになります(一部の報道では、ライトレールLight Railと表現されています)。

ただし、オーストリア国鉄とウィーン・ローカルバーンやウィーン市電は電源方式が違うため、このプランを実現させるためには、交直両用の専用車両を新たに作る必要があります 。当然、路線の整備に加えて車両の新造するため、多額の費用がかかりますね。実際、Wolfsthal - Petržalka 間の路線整備だけでも、7 000万ユーロはかかると見積もられています(だいたいこの手の計画は、予算を低めに提示する傾向があるので、恐らく、実際にはもっとかかりそうな気がしますが…)。

非常に興味深い計画ですが、お相手のスロバキア側は冷ややかに見ているようで、「具体的な計画を持ちかけられた」という事実は、まだないようです。単なる構想(検討段階)なのか、予算措置も含めた具体的な計画なのか、興味がありますね

ちなみに写真は、現在、ウィーン・ローカルバーンで活躍している電車です。

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