« フォルクスオーパー日本公演「マルタ」 | Main | 突然現れた名機関車 »

June 08, 2008

フォルクスオーパー日本公演 千秋楽

Img_4801_01

5月23日から始まった9年ぶりのフォルクルオーパー来日公演が、6月8日の「マルタ」で千秋楽を迎えました。
Feriは、最初から最初と最後を見たいと思っていたので、あらかじめ 予約を入れておりました。

さて、6月8日の「マルタ」ですが、指揮は、当初はエリザベス・アットルが予定されていましたが、いったんアンドレアス・シューラーに代わり、再度、開演前にエリザベス・アットルに戻りました。理由はよくわかりませんが、招へい元のNBSのWebサイトに掲載されている出演者リストには、8日の朝は、アンドレアス・シューラーの名前がリリースあされていました。エリザベス・アットルは、ダイナミックな指揮ぶりでしたね(Feriがウィーンで「マルタ」を観たときの指揮者だけに、親しみがあります)。

2008_06_08_martha

さて、歌手陣は、レディ・ハリエット・ダラム(マルタ)役はメルバ・ラモス、ナンシー役はダニエラ・シンドラム、トリスタン・ミクルフォード卿役はマティアス・ハウスマン、ライオネル役はヘルベルト・リッペルト、プランケット役はアントン・シャリンガー、リッチモンドの判事役はヨゼフ・フォルストナーという面々でした。

さて、開演前、オーケストラピットをのぞきに行ったのですが、皆さん、千秋楽ということで、 記念撮影大会で盛り上がっていましたね。考えてみると、若いメンバーは前回の来日公演には参加していないと思われますので、感慨深いものがあるのでしょう

さて、オーケストラですが、Feriは、今回の来日公演の中では、のびのびと演奏しているように感じました。良い意味で緊張感が和らいでいたのかもしれません。ただ、途中、管楽器が音程を外している場面もありましたが、これはご愛敬でしょう’(余談ですが、フォルクスオーパーでは、オペレッタの場合、出番の外、オーケストラメンバーが、上演中、時々ピットからいなくなるのですが、今回は、皆さん、ピットに「滞在」していましたね)

Img_4788_01

さて、歌手の皆さんですが、さすがに千秋楽に抜擢されただけあって、皆さん見事でしたね。特にタイトルロールのメルバ・ラモスと、ライオネル役のヘルベルト・リッペルトは、良かったですね。昨日のジェニファー・オローリンとメルツァード・モンタゼーリよりも、声もしっかり出ていて、演技も含めて観客を十分引き込む見事な歌いぶりでした。メルバ・ラモスは中米プエルトリコの出身ですが、マルタの役を見事に演じていましたので、才能があるのでしょう。

このほか、トリスタン・ミクルフォード卿役のマティアス・ハウスマン、プランケット役のアントン・シャリンガーも見事で、二重唱、三重唱、四重唱のハーモニーも昨日よりも良かったように感じました。とくに「夏の名残のバラ」は良かったですねぇ。ジーンと来てしまいました。

Img_4797_01

ただ、一点だけ気になったのは、エリザベス・アットルとソリストとのコンビネーションが合っていないと思われる箇所があったことです。もしかしたら、直前に指揮者が変わったことが影響しているのかもしれません。

さて、今回の来日公演ですが、皆さんから“チケットのお値段が高いね”という声をずいぶん聞きました。実際、SSは36000円で、現地のカテゴリーA(75ユーロ)の倍以上のお値段です。最も安い席では、もっと差が開くのは事実です。

別に招へい元の肩を持つ気はないのですが、実際の舞台を詳細に観ると、いかに費用がかかっているかがよくわかります。小道具や衣装は現地から運んできたとは思いますが、大道具に関しては、わずか3公演のために制作している訳です(東京文化会館の場合、フォルクスオーパーよりも舞台が広いので、転用がききそうですが、実際には舞台の仕様が違うため、造るしかないようです)。さらに、歌手、オーケストラ、合唱団、バレエ団の他、舞台スタッフが物価の高い日本に2週間滞在する訳ですから、その経費たるや、我々素人では想像を超える金額になるのでしょう。

しかし、本物の「ウィーンの舞台」を東京に再現した日本舞台芸術振興会スタッフの見識には頭が下がります。ぜひ、これを機会に、日本のお客さまがウィーン・フォルクスオーパーへ足を運んでいただければ、ファンの一人として、これ以上嬉しいことはありません

現地では、劇場も小降りなので、舞台と客席が一体となった、これまた楽しいオペラやオペレッタを観ることができます。Freiも、最初に現地で観なかったら、ここまではまらなかったことでしょう。

私事で恐縮ですが、前回のフォルクスオーパーの時は、楽しさだけで終わってしまいました。それから9年、まさか、こんなに頻繁にフォルクスオーパーへ通うようになるとは…さて、Feriの次回、フォルクスオーパー訪問は、9月からの新シーズンの予定です。皆さん、それまでお元気で

|

« フォルクスオーパー日本公演「マルタ」 | Main | 突然現れた名機関車 »

Comments

フェリさま
千秋楽をしっかり楽しまれたようですね、私もマルタ初日を見ましたが、指揮はシューラーでした。

なかなか良い出来で、あらすじも日本人向きなので皆さん満足されていたようです。とくに良かったのはナンシー役のシンドラムで、大きな拍手をもらっていました。
ヨーロッパの、とある国・・と云ってもユニオンジヤックが振られているので女王陛下の国であることは直ぐわかりますが、それもあってかウィーン的な香りを控えた真面目な舞台でした。フェリさまのご指摘どおり、オケも開幕前から音出しと練習をしてずいぶん真剣でした。

現地との比較をしてみてもあまり意味がありませんが、舞台装置、特に粉挽き小屋は苦労したようですね。現地ではせり上がりの大掛かりなものでしたが、今回は文化会館に合わせて上からの吊り下ろしになっていました。そのため床下で回っていた歯車などは簡単に済ませてあったようです。

ウイーンまで行かなくても、これだけの顔ぶれのフォルクスオーパーを観ることができたのはうれしいことでしたが、何かフォルクスオーパーがよそ行きの別の顔を見せてくれたような気もします。


Posted by: どてら親父 | June 09, 2008 19:25

どてら親父さま

コメント、ありがとうございます。そういえば、千秋楽では、糸車が今ひとつよく回らず、出演者の皆様、歌いながらちょっと焦っていたようなシーンがありましたね(ちなみに6日は、歌詞どおりよく回っていました)。

私は「マルタ」は一回か観ていないので、粉挽き小屋のセットは、今ひとつ自信がなかったのですが、確かにどてら親父さまのおっしゃるとおりでしたね。

ところで、最終日は、多少、よそ行きの感じが薄れたような気がしましたが、やはり「正装」しているから感じが違うのでしょうね。

Posted by: Feri | June 09, 2008 20:49

Feriさん、こんばんは。
来日公演のレポート、有難うございました。今回は、結局、Boccaccio1回しか行けなかったのですが、他の日にちや演目も雰囲気が大変よく分かりました。
「(最初と)最後を見る」というのは賛成で、これまでの来日では私も必ず千秋楽に行きました。一番盛り上がる公演ではないでしょうか。今回は「日本スペシャル」は無かったとのことでしたが、終演後の横断幕など、これまでの来日と変わらないようです。

チケット代の件、確かに引越公演は多大な費用が掛かりますね。歌手も揃える(KowalskiやKolloのような普段は登場しない目玉も用意)し、それだけでも通常よりも金額が高くなってしまいます。
ただ、やはり支払う方は難しく、特に最近は出費がかさんでおり(原因の1つはヴィーン詣でです)、今回は我慢せざるを得ませんでした。

10月にまたヴィーンに行き、VolksooperではDer Vetter aus DingsdaとOrpheus in der Unterweltを観るつもりです。
ご都合があえば、またお会いして、いろいろと突っ込みを入れたいですね。

Posted by: Steppke | June 09, 2008 21:29

Steppkeさま、コメントありがとうございます。

おっしゃるとおり、お値段のみならず、雰囲気も含めて現地で観るのが最高ですね。

それにしても、9年前の来日から比べるとメンバーがずいぶん変わりましたね。また、その前の「全盛期」といわれる来日からは、正に様変わりといった感じだと思います。伝説の名古屋公演をご覧になった方から観ると、「ちょっとねぇ」という感じかもしれません。

私は9月中旬にフォルクスオーパー詣での予定なのですが、何と6月1日の「ボッカチオ」当日が9月分の発売日  公演終了後、速攻で、持参したノートPCで の確保を行いました。が、1日はなぜかシステムエラーで座席指定でのチケット予約ができず、最終的には翌2日に座席指定方式で、予約ができるようになりました。懲りないFeriでした

また、ウィーンでお会いしましょう。

Posted by: Feri | June 09, 2008 23:17

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« フォルクスオーパー日本公演「マルタ」 | Main | 突然現れた名機関車 »