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July 07, 2008

バーデン市立劇場の「小鳥売り」

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お詫び:現在、現地に持参しているPCくんのご機嫌がよろしくないようなので、更新頻度が下がっております。PCくんのご機嫌をなだめながら、記事をアップしていますので、ご了承くださいませ ネタは満載なのですが…

ウィーン近郊の保養地、バーデンには立派な劇場があり、シーズンを通してオペレッタやミュージカルを上演しています。特に、フォルクスオーパーがオフの時期にも上演しているので、一度、観てみたいと思っていました。しかし、毎日公演している訳ではないため、タイミングがあいませんでした。

今回、偶然にもミュンヘンの後のスケジュールがぴったりと決まり、バーデン市立劇場のオペレッタ鑑賞が実現しました。演目は、最近はフォルクスオーパーでは上演されることがなくなってしまったカール・ツェラーの名作オペレッタ「小鳥売り」です(その昔、フォルクスオーパーで上演していた時、観に行ったのですが、突然、演目変更となり、観ることは叶いませんでした)。

バーデンの公演なのですが、実は夏と冬では公演場所が異なるのですね。冬は普通の劇場で上演するのですが、夏は屋上が開くオープンエアタイプの劇場(カジノの裏側にあります)で公演が行われます。写真をご覧になるとわかると思うのですが、天井は開閉式になっており、天気が良い日は、半分開いています。しかし、暗くなってくると虫などが集まってくるため、天井を閉じていました。しかし、実質的に温室のような構造になっており、正直、暑いのには閉口しました。

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チケットについては、オンラインで予約が可能ですが、現時点では決済機能はなく、決済と発券は、現地のチケット売場(劇場に併設されています)で行う必要があります。

Feriも予約を入れた後、返事が来ないので、心配になり、メールで問い合わせたところ、オフィスから案内が来ました。しかし、当日発見でもOKらしいですから、結構のんびりしていますね。さすがお金持ちの保養地バーデンらしく、太っ腹。

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主な出演者ですが、村長シュネック役がWalter Schwab、狩猟監督官ヴェプス男爵役がJürgen Trekel、小鳥売りのアダム役がThomas Sigwald(フォルクスオーパーによく出ている人ですね)、郵便配達員クリステル役がKataja Reichert、大公妃マリー役がAnke Berndt、シュタニスラウス伯爵役がManfred Equiluzといった面々でした。

さて、お話はクリステルとアダムの恋愛話を中心に、賄賂をもらいたいお役人、お互いの誤解などがからんで、訳がわからなくなってくる典型的なオペレッタです。ガラ・コンサートなどでも取り上げられる名曲も多く、聴いていて楽しいオペレッタでもあります。

実際、劇場に入ってびっくり。非常にコンパクトな劇場でした。舞台も小さいのですが、逆に観客席との距離が近く、迫力満点。また、演技も手に取るようにわかります。

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衣装は本格的なものを使用していましたが、舞台そのものが狭いため、舞台装置はかち割りを上手につかったものになっていました。ただ、雰囲気はそれなりに出ていましたね。

皆さん、歌もお芝居も上手で、小さな劇場だから手を抜く…という雰囲気は全く感じられませんでした。これは、Robert Herzlが総監督を務めていることも影響しているのかもしれません。まさに「オペレッタの王道」という感じがしました。

これはオーケストラにも言えることで、非常に小編成の楽団ながら、ツボを押さえた演奏をしていました。ちなみに指揮者はAlexander Negrinが務めていました。

さて、お客さまですが、フォルクスオーパーと同じく、ご年配の方が圧倒的に多く、若い方はほとんど見かけませんでした。このあたりは、しかたがないのかもしれません。

なお、屋内劇場の方が客席も多く、舞台も広いようなので、機会があったら「冬のシーズン」も是非みたいものです。ちなみに、来シーズンは「メリーウィドウ」を始め、魅力的なプログラムが並んでいます。

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Comments

Feriさん、こんばんは。Steppkeです。
GarancaのNorma(主役はGruberovaですが、私にとっては..)のレポート、有難うございました。
こちらで指をくわえて読むしかないのが、とても寂しいです。

しかし、オペレッタにはまっているFeriさんが、Baden初体験というのは、意外でした。(そう言えば、チケットの取り方を書かれていた際にBadenが無かったので、アレっと思ったことがありました)
はっぱさんも書かれている通り、古き良き時代のオペレッタは斯くありなん(実際は知りませんが..)という雰囲気です。開演1時間くらい前に、Sommerarena(オペレッタ会場)のある公園の中、Karl Komzak(ワルツ『バーデン娘』の作曲者)の名前が付けられた並木道に面したパビリオンで、劇場付のオーケストラがワルツやポルカを演奏し、オペレッタに行く着飾った人も公園を散策しているだけの人も、ベンチに座ったりそぞろ歩きしながら聴いている、という夏の保養地を絵に描いたような情景を思い出します。私が行った時は、結構若い方や子供連れも多く、温泉保養地の社交場という感じがありました。
演目も毎夏3演目のようで、かなりレアなものも演ってくれます。私も、録音でしか知らなかった、Ein Walzertraum (O.Straus)、Hochzeitsnacht im Paradies (Schroeder)、Fruehjahrsparade (Stolz) などに生で接することが出来たのは、ここでした。
以前は9月初旬まで上演されており、ヴィーンのシーズン開始と重なったので、スケジュール調整をうまくすれば行くことが出来たのですが、最近はStaatsoperもVolksoperも1日からではなくなり、Badenも8月で終わるようになってしまったようで、なかなか行けなくなり、残念です。

Posted by: Steppke | July 08, 2008 18:19

Steppkeさま、コメントありがとうございます。
バーデンについては、かねてから観に行きたいと思っていたのですが、スケジュールが合わなかったため、のびのびになっていたものです。

フォルクスオーパーが近代演出の傾向になっているのに対し、バーデンはお客さまの層からもわかるように、「古き良き時代のオペレッタ」のムードを満喫することができます。ただ、これで運営できるのかどうか、心配になってしまいますね。

余談ですが、バーの係員もお年寄りだったのには、驚きました(かくしゃくとした女性ですが)。今度は、冬の劇場も一度行ってみたいと思います。

なお、バーデン市立劇場は、今年の秋に来日公演があるため(オペラ「リゴレット」ですが)、今年は早めに公演がなくなるのだと思います。

「ノルマ」ですが、ガランチャは本当に見事でした。次は、来年の「バラの騎士」でガランチャとお目にかかる予定です。だんだん、ガランチャの魅力にもはまりつつありますね。

Posted by: Feri | July 08, 2008 23:19

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