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July 14, 2008

路面電車路線の再編 環状線がなくなります

Wien_ringlinien

ウィーンのリンクを回る路面電車の1系統・2系統は、日本からいらっしゃった観光客の方でも、ご利用になった皆さまも多いと思います。ところが、今年の10月25日限りで、環状運転が廃止されることになりました。つまり、路面電車の路線再編成です

10月26日(この日は、オーストリアの建国記念日 Nationalfeiertag)から、単純にリングを巡回するルートが廃止になり、リンク外を基点として、リング到達後に半周し、再びリンク外に抜けるルートに改められます。ちょうど、今のD系統のような形になります。

具体的にはWiener Linienの発表によると、以下のようになっています。

1系統:従来はリンク内の時計回りの運行(内回り)でしたが、南の65系統(Oere-Stefan-Fadinger-Platz間)とN系統(Friedrich-Engels-Platz-Prater-Hauptallee間)の東半分を継承して、リンク内は北半分のみの走行になります。新1系統の運行区間はStefan-Fadinger-Platz–Ring–Prater Hauptalleeとなります。

2系統:従来はリンク内の反時計回りの運行(外回り)でしたが、西のJ系統(Ottakring-Oper-Bösendorferstraße間)と、N系統(Friedrich-Engels-Platz-Prater-Hauptallee間)の北半分を継承して、リンク内は南半分のみの走行になります。新2系統の運行区間は、Ottakring–Ring–Taborstraße–Friedrich-Engels-Platzとなります。

この結果、現在のJ系統、N系統、65系統の3路線は廃止となります。一応、ケルントナーシュトラーセの入り口にあたる国立歌劇場前(停留所名はOper)は、新1系統・新2系統の両系統とも通りますが、環状運転ではなくなるので、乗り間違えると、とんでもないところに連れて行かれてしまいます。なお、路線図をみるとわかるように、国立歌劇場前から国会議事堂前までは、新1系統と新2系統の両方が運行されることになります

Img_5683_01

さらに,2009年には、現在のD系統(Beethovengang-Nußdorf-Oper-Südbahnhof間)が3系統に、71系統(Schubertring-Zinnergasse,Kaiserebersdorfer Straße間)もリンク内の西半分を走る形に延長の上、4系統に改称されることになっています。

これにより、アルファベットの系統名は、O系統(Praterasterm-Raxstraße,Rudolfshügelgasse間)だけとなりますが、こちらも近いうちに番号化される模様です。

ところで、皆さんはウィーンの路面電車は、「系統名の付け方」に法則性がある(厳密にはあった)のをご存じですか?

まず、数字の20までは、周回や接線を形づくる路線に与えられていました。そして、数字の21以降は、中心部から放射状に伸びる路線に与えられてきました。一方、DやNのようなアルファベットは、「直通系統」で、複数の放射状の路線同士を中心部でつないだ格好の路線に与えられていました。しかし、今回の路線再編で、こうした「伝統」も消えることになります。

ちなみに路線再編の目的ですが、当局であるWiener Linienの発表によると、乗り換えが必要な経路を直行化することで、年間70万人の利用増加が見込まれるためだそうです(本当かな?)。たしかに、日本でも直通運転を開始すると,人の流れが変わりますからねぇ。

さらに、リンク上の循環系統(今の1系統・2系統)で行われている拠点停留所での時間調整(Stehzeiten、口の悪い人は、“ たばこ休憩”と言っていますが…)を廃止できることから、所要時間を5分程度短縮でき、結果として運転間隔の短縮も実現できる…と言っています。なお、Wiener Linien発行のリーフレットをアップしておきますので、ご興味のある方はご覧ください。

「WL_Ringlinien_neu_7134.pdf」をダウンロード

「WL_Ringkonzept_7133.pdf」をダウンロード

ちょうど、首都圏の湘南新宿ラインのような運行形態になる訳ですが、環状運転がなくなってしまうのは、永年利用していた路面電車愛用者のFeriとしては、寂しい限りです。

最も、住民や観光客からの評判が悪いと、ウィーンのことですから、突然、元の運行形態に戻る…といった可能性もあるような気もするのですが…

当面、ガイドブックの改訂が急務な上、しばらくは観光客の混乱も予想されます。

余談ですが、Wiener Linienでは、路面電車・バス・地下鉄の総合路線図を販売しています(通常、駅に張ってある大きい地図です)。お値段も2ユーロとお安いので、Feriは愛用しています。が、2008/2009版が、この前、U2系統の延長に合わせて出たばかりなのに…秋には、改訂版が出るんでしょうね。

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Comments

詳しい情報、有難うございました
11月末、旅行を予定をしているので、
数日前の情報、気になっていました。
私の様な旅行者にとって、路面電車は
何処に行くにも便利に利用していました。
特に、1系統・2系統はルートがわかり易く
何の心配もなく乗る事ができます。
Feriさんお薦めの地図も、必ず買い求めています。
旅行中は勿論、帰国しても時々広げては楽しんでいます。
今回の旅行は、この地図は今まで以上に
《必需品》になりそうですね。

Posted by: necchi | July 15, 2008 22:32

necchiさま、コメントありがとうございます。

国立歌劇場近くにある観光局の案内所で配布している定番の「地図」も改訂されていると思いますので、普通はこちらで十分だと思います。

ちなみに、私が買う路線図は、交通局の案内所(ステファンプラッツやカールスプラッツなどにありますが…)で売っていると思います。

個人の観光客にとっては、1系統や2系統はリンクを回りながら、簡単な観光をするのには便利だっただけに、ちょっと残念ですね。まだ、実施までに、時間がありますので、また 新しい情報が入ったらお知らせしますね。

Posted by: Feri | July 15, 2008 23:06

路面電車路線の再編 環状線がなくなります--って本当ですか!
本当だとすると今年は走っていないようですね。分かりやすくて旅行者には便利だったのですが...

Posted by: QQ | October 02, 2009 17:05

QQさま、コメント、ありがとうございます。

すでに普通の乗車券で乗ることができる環状運転路線はなくなりました。系統変更当初は、地元の皆さんも混乱していましたが、今はだいぶ落ち着いて来ました。

なお、別料金ですが、Vienna-Ring-Tramという観光電車(内回り)が、今年の4月から走っています。

1系統や2系統に乗っていて、降りるところを間違えると、とんでもないところへ連れて行かれますので、ご注意ください。

Posted by: フェリ | October 02, 2009 17:16

昨年10月17日にそんなことをつゆ知らずに乗り、途中下車しながらウィーンの街を一周しました。今にして思えば凄く幸運だったということですね。

Posted by: QQ | October 05, 2009 20:24

QQさま、よかったですね。
ウィーンの場合、1日乗車券をお持ちでしたら、仮に行き過ぎてしまっても、別に費用がかからずに、戻ってくることができますが、時間はかかりますからね。

Posted by: フェリ | October 06, 2009 07:29

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