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July 09, 2008

「ルイサ・フェルナンダ」 ドミンゴ見参

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今まで、一度、行ってみたいと思っていた劇場に、アン・ディア・ウィーン劇場があります。いつも国立歌劇場やフォルクスオーパーを優先してしまう上に、公演日が少ないこともあって、今までチャンスがありませんでした。また、アン・ディア・ウィーン劇場の場合、普通の演出と斬新な演出の公演が入り交じっているため、正直、「当たり外れ」が顕著な点も、Feriが足を運びにくかった理由です(単なる言い訳ですが… )。

今回、幸いにも滞在中にモレノ・トローバの「ルイサ・フェルナンダ」を上演していることを、以前、Yさんに教えて戴き、幸いにもプルミエのチケットを確保することができました(以前とは2ヶ月前の話ですが…)。

オペラファンの方はご存じのように「ルイサ・フェルナンダ」は、珍しいスペインの作曲家モレノ・トローバ作の3幕もののオペラです(スペイン語上演)。今回、Vidal役にPLÁCIDO DOMINGが出るため、注目された作品になりました。7月7日の主な出演者ですが、タイトルロールのルイサ・フェルナンダ役はMARÍA JOSÉ MONTIEL、ビダル役はPLÁCIDO DOMING、ルイサの婚約者ハビエル役はISRAEL LOZANO、侯爵夫人役にPATRICIA PETIBONといった面々でした。また、オーケストラはラジオ・シンフォニーオーケストラ・ウィーンが担当し、指揮はJOSEP CABALLÉ DOMENECHが務めました。

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お話は、ハビエルという婚約者がいるルイサが、ハビエルは革命運動に身を投じてしまいます。さらに公爵夫人が、ハビエル彼を誘惑し、二人の仲は疎遠になってしまいます。そこへ金持ちのビダルが現れ、ルイサはビダルと結婚してしまいます。しかし、ルイサが本当に愛しているのはハビエルだったのです。ルイサは約束どおりビダルとの結婚式を迎えるのですが、ルイサの本心を知ったビダルが、ある決断を下す…というものです。

なお、Feriはこのオペラを初めて見たのですが、オペレッタのように歌とお芝居(台詞だけの場面)の部分が完全に分かれています。そのため、全体的にみると歌う場面が普通のオペラよりは少なくなっています。

さて、ドミンゴ扮するビダルは、本オペラのキーとなる重要な役です。今回、ドミンゴは、テノールではなく、バリトンで歌ったのですが、お歳を召したとはいえ、やはり存在感は抜群ですね。また、独特の声質も健在でした。熟年の魅力爆発…といったところでしょうかね。

なお、ドミンゴは、モレノ・トローバをオペラ作曲家として高く評価しているようで、「ルイサ・フェルナンダ」にも非常に愛着を持っているようです。

この他の歌手では、タイトルロールのルイサ・フェルナンダ役MARÍA JOSÉ MONTIELが見事な歌いぶりでした。声量も十分あり、役の雰囲気にもぴったりでした。

演出は、光とカーテンを上手につかったもので、衣装はオリジナルに近いものでした。舞台装置は、非常にシンプルですが、舞台の前にマドリッドの「主要な建物の模型」が飾られ、マドリードが舞台であることを暗示するようになっていました。後半、場面がマドリードから変わると、その模型も山間部のものに変わるという趣向でした。シンプルな舞台装置でも、魅力的な舞台が実現できることを実感しましたね

さて、さすがにファンの多いドミンゴ 。当日はプルミエということもあって、「怒濤のカーテンコール」が巻き起こり、何度も舞台登場することとなりました。グルベローヴァのカーテンコールもすさまじいものがありますが、ドミンゴの方もすさまじいですね。当然、花束も複数投げ込まれていました。

アン・ディア・ウィーン劇場は予想以上に小振りの劇場ですが、本格的な歌劇場様式になっており、狭い分、歌手の声はよく通るようです。また、舞台と客席の距離が近いため、カーテンコールでも一体感が感じられました。なお、プルミエということでテレビが入っていましたね(もし、吠えている日本人が映っていたら、それがFeriでしょう)。
ところで、Feriは、以前、国立歌劇場の「道化師」にドミンゴが出るということで、苦労してチケットを入手し、楽しみにしていたことがあります。ところが、公演のしばらく前になって、ドミンゴは出ないことになってしまいました(そのときの代役が、ホセ・クーラでした)。一度、ドミンゴに振られているだけに、感慨深いものがありました。
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ドミンゴも、今後はガラ・コンサート等には出演するでしょうが、フルバージョンのオペラに出演する機会は少ないと思います。
そういう意味でも、今回はアン・ディア・ウィーン劇場初訪問とともに、すばらしい機会となりました。このチャンスをつくってくれたYさんには、感謝の気持ちで一杯です(ご本人は、当日、お仕事の関係でいらっしゃらなかったようですが… )。

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