« 養蜂家直売の蜂蜜 | Main | バーデン市立劇場の「小鳥売り」 »

July 06, 2008

番外編 バイエルン国立歌劇場「ノルマ」

Img_5467_01

昨年、ウィーンでも大反響を呼んだグルベローヴァとガランチャの共演によるオペラ「ノルマ」が、ドイツ・ミュンヘンのバイエルン国立劇場で上演されました。

今回は、恒例のオペラフェスティバルの一環として行われたもので、公演はわずかに2回。さすがに競争率が高く、劇場のWebサイトからオンラインで予約を入れたものの、良い席は確保できませんでした。しかし、グルベローヴァとガランチャの組み合わせは、ここしばらくお目にかかることはないので、気がついたときには航空券を手配していました。

特に、今回注目されるのは、ウィーンと異なり舞台装置付きのちゃんとしたオペラで上演される…という点です。演技が光るグルベローヴァだけに、かねがね舞台装置付きで観たいと思っていました。ただ、確保できてた席の関係で、オペラグラスは不可欠になってしまいましたが…

オペラフェスティバルの期間中、グルベローヴァが出演するのは、この「ノルマ」2回と、「ロベルト・デビェリュー」1回の都合3公演です。さすがに「ノルマ」はガランチャが出演することもあり、人気が高いようでした。実際、開演前には、ダフ屋が出没するのですが、ダフ屋の切符を奪い合うような雰囲気でしたね(Feriも良い席を狙っていましたが、競争に勝てませんでした)。

当日の主な配役ですが、ポリオーネ役がZoran Todorovichi、オロヴェーゾ役がRoberto Scandiuzzi、フラーヴィオ役がMarkus Herzogでした。また、指揮はStefan Anton Reckが務めました。

まず、オーケストラについては、すでに何度も「ノルマ」を舞台装置付きで上演しているため、かなり慣れている感じを受けました(実際DVDも発売されています)。曲を演奏に慣れているのは、大きなアドバンテージでしょう。
Feriは、舞台が見えにくい席でしたが、コンサート形式とは、明らかに雰囲気が違うことがよくわかります。やはり、オペラは舞台装置つきの方がいいですね。第1幕の山場は、ノルマが歌う「清らかな女神よ」は、さすがグルベローヴァ、見事に歌い上げていました。相変わらず音域の広さ、声量の使い分けなど、「すばらしい」の一言に尽きます。

Img_5575_01

その後、ガランチャ扮するアダルジーザが登場します。前回のウィーン公演よりも、さらに歌と演技に磨きがかかったような感じを受けました。こちらも「すばらしい」の一言です。特に、一幕の後半、ノルマとアダルジーザの二重唱は、二人の息がぴったり合って、本当にすばらしかったですね。

今回は、子供を神殿に地下にかくまっているという想定なので、途中から神殿の地下シーンにかわります。ここで、ノルマは子供を思いながら歌う訳ですが、感情が込められていてすばらしかったですね(実際に子供が二人出演しており、母親になつくシーンが泣かせます)。

ここで、休憩となる。21時から30分間の休憩となる。21時30分からは、一気に22時45分のお開きまで、突っ走る展開である。ところが、開演予定時間になっても始まらない。そこへ、劇場の係員が登場。なにやら、さらに30分休憩が入るとのお話。理由は十分理解できなかったが、出演者のだれかに問題があったのかもしれない。皆さん、落胆の表情でロビーに出て行った。結局、22時に第2幕から再開となりましたが、別段、出演者が変わったという訳でもなさそうでした。

さて、二幕の前半にもアダルジーザとノルマの二重唱「お聞きなさい。ノルマ」がありますが、ここはアダルジーザ最後の出番なので、ウィーン同様、ガランチャの気合いの入り方は、半端ではありませんでした。また、今回は衣装をまとって演技をする場面を観ることができましたが、ガランチャは、本当にお芝居が上手になりましたね。その昔、バーデン・バーデンで聴いたときに比べると雲泥の差です。あぁ、この組み合わせをもう一度ウィーンでも観たいものです。

二幕の後半は、ノルマの父オロヴェーゾとポリオーネ、ノルマの三人が中心となりますが、ポリオーネ役のZoran Todorovichi、オロヴェーゾ役のRoberto Scandiuzziともに見事な歌いぶりでした。オペラの場合、共演相手によって、全体の仕上がりに大きな差が出ますが、今回はなかなか見事な配役でした。二幕の後半はグルベローヴァが得意とする感情の起伏が多い場面で、オロヴェーゾとノルマのやり取りは、迫真の演技でした。ウィーンと異なり、衣装をまとっているだけに、よりドラマチックな感じがしました。

お開きの後も、怒濤のカーテンコールである。お客様がなかなか帰ろうとしないのが印象的だった。また、熱心なファンも多数いることがよくわかった。今回、ガランチャはバイエルン国立歌劇場初出演でしたので、盛大な拍手が送られていました。実際、グルベローヴァよりも拍手が多かったかもしれません。

Img_5488_01

当初、グルベローヴァのサイン会が予定されていたのですが、お開きが24時近くになってしまったため、キャンセルとなってしまいました。そう言えば、開場には熱心な「私設応援団」の姿も見られました。写真は、横断幕を拡げた私設応援団の皆さま 


なお、演出については、ドイツお得意の近代演出なので、本来はローマ軍が、現在のテロリストのような扮装(実際、ポリオーネはカラシニコフというゲリラがよく使う機関銃を持っており、部下は目刺し帽をかぶっている場面もありました)、に違和感があったのですが、これは致し方ないのでしょうね。まぁ、ノルマをはじめとする巫女たちが、それなりの格好だったのが唯一の救いでしょうか。

Img_5489_01

|

« 養蜂家直売の蜂蜜 | Main | バーデン市立劇場の「小鳥売り」 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 養蜂家直売の蜂蜜 | Main | バーデン市立劇場の「小鳥売り」 »