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October 30, 2008

フォルクスオーパー オペレッタ150年ガラ・コンサート

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オペレッタファンの皆さん。お待たせしました
ウィーン国立歌劇場が日本へ出払っている隙間をついて(でもないのでしょうが)、10月24日と28日の両日、フォルクスオーパーで「オペレッタ150年ガラ・コンサート」が開催されました。それにしても、ロベルト・マイヤーさんは絶妙のタイミングで「美味しい演目」を入れましたねぇ。「鬼の居ぬ間の何とやら…」でしょうか。

1858年10月21日のオッフェンバックの「地獄のオルフェウス」がパリで初演されてから、ちょうど150年ということから、それを記念するガラ・コンサートが開催されることになったものです。

ヨーロッパ圏は150周年というのが好きですよね(Feriも1985年に「ドイツ鉄道150周年」という一大行事に参加したことがあります)。

「オペレッタの誕生」をどの時点とするかは、色々な意見があるようですが、フォルクスオーパーの見解としては、「地獄のオルフェウス」をオペレッタのスタートと見ているようです(この見方が多いようですね)。ちなみに興味深いのは、オペラでは、1857年には「シモン・ボッカネグラ」、1859年には「仮面舞踏会」の初演が行われています。

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さて、当日のキャストですが、指揮は、Rudolf Bibl、Alfred Eschwé、Gerrit Prießnitzの3名。そして、歌手陣はBirgid Steinberger、Natalia Ushakova(ゲスト)、Martina Dorak、Daniela Fally、Edith Lienbacher、Mehrzad Montazeri、Sándor Németh、Daniel Prohaska(ゲスト)、Sebastian Reinthaller、Jörg Schneider、Sebastian Holecek、Jochen Kowalski(ゲスト)というメンバーでした。なんといっても、怪人Jochen Kowalskiを引っ張り出してきたところが、注目されます。Feriは、今まで現地ではチャンスがなくJochen Kowalskiの「怪演」を観る機会がなかったので、たいへん楽しみでした。

さて、プログラムを見ると、各オペレッタとも、1曲(一部2曲)が演奏されるという、まさに「ガラコンサート」です。また、Feriが意外に聴いたことがない曲が演奏されました。では、当日のプログラムに沿って、ご紹介しましょう。

オープニングは「地獄のオルフェウス」序曲です。指揮は、ベテランのAlfred Eschwé でした。その後、司会進行役のChristoph Wagner-Trenkwitzさんが登場し、オペレッタの歴史、演奏するオペレッタの位置づけなどを紹介しました。

その後、第1部はDer Kellermeister(Carl Zeller/Reinthaller)、Die Schone Galathée(Franz von Suppé/SchneiderとFall、Kowalski)2曲、Der Vogelhándler(Carl Zeller/Steinberger)、Wiener Blut(Johann Strauß/DorakとProhaska)と続きました。ここで、指揮者がGerrit Prießnitzに交代して、Der Zegeunerbaron(Johann Strauß、序曲の演奏)、Die Landstreicher(Carl Michael Ziehren/LienbacherとMontazeri)、Casparone(Karl Millöcker/Holecek)、Der lachende Ehemann(Edmund Eysler/Schneider)、Hungdietrichs Barautfahrt(Oscar Straus/WalskiとFally)と続けて演奏されました。オーケストラだけの演奏は、指揮者交代後、最初の曲だけで、それ以外は歌手が加わり、代表的なアリアやデュエットなどが披露されました。

ここで、指揮者が大御所Rudolf Biblに交代し、Der Bettelstudent(Karl Millöcker、2曲/Reinthallerとアンサンブル)とDie Csárdásfürstein(Emmerich Kalmán/NémethとProhaskaとLienbacher)まで演奏されて、休憩となりました。

第1部フィナーレのDie Csárdásfürsteinの曲は、おなじみの「Jaj,Mamam」で、Sándor NémethがFeri役、Daniel Prohaska がSylva役、Edith LienbacherがBoni役で登場しました。ガラコンサートですが、オペレッタなので、踊りながら歌うシーンも多く、「Jaj,Mamam」も例外ではありません。やはりSándor NémethのFeri役はいいですねぇ。私がFeriをハンドルネームにしたのは、“Sándor Némethのような粋なオヤジになりたい”という願望からですから

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なお、Jochen Kowalskiは第1部では、Die Schone Galathée(曲目はCoupet des Ganymed:Wir Griechen)を歌いました。なかなかの怪演技ぶりに、会場からは盛大な拍手が送られていました。当然、客席には全盛期を知るお客さまも多数いらしゃるようですから、感慨ひとしおでしょう。

休憩を挟んで、第2部は、大御所Rudolf Biblの指揮でスタートしました。演奏された曲は、Der Opernball(Richard Heuberger、序曲)、Giuditta(Franz Lehár、2曲/MontazeriとUshakova)、Ein Walzertraum(Oscar Straus/ProhaskaとHolecek)、Das Dreimaãderlhaus(Franz Schubert/Heinrich Berté/FallyとSchneider)です。
ここで、指揮者がAlfred Eschwéに代わりDer Orlow(Bruno Granichstaedten/Sándor Németh)、Paganini(Franz Lehár/Ushakova)、Dir Blume von Hawaii(Paul Abraham/Kowalski)、Der Favorita(Robert Stolz/Steinberger)、Die Rose von Stambel(Leo Fall/Reinthaller)と演奏が続きました。
その後、指揮者がGerrit Prießnitzに代わり、Maske in Blau(Fred Raymond/Fally)、Casanova(Johann Strauß/Holeccek)、Mädel aus Wien(Heinrich Strecker/Dorak)、Die Bajadere(Emmerich Kalmán/MontazeriとUshakova)と演奏されました。

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フォルクスオーパーのオーケストラも、今日は舞台上で演奏するためか、いつも以上い気合いが入っているように感じました(別に、いつも手を抜いているというわけではありません)。たいへんすばらし演奏でしたね。

Jochen Kowalskiは第2部では、Dir Blume von Hawaiiで登場しました(歌ったのはIch hab ein Diwanpüppchen)。今回はガラコンサートで、歌う曲目も少なく、ご本人も楽しいで歌っていたようです。それだけに歌声は落ちたとは言え、Jochen Kowalskiの魅力が爆発していました。

このように本編の方は、最近フォルクスオーパーで上演していない演目も多く、Feriも生で聴いたことがない曲の方が多く、かなり通好みの選曲であることがわかります。

ここで、本編が終わったのですが、ここまでのプログラムを見てお気づきのように、名作の「メリーウィドウ」と「こうもり」が入っていません。

Feriがプログラムを見た時、恐らく、この二つはアンコール用だろうと思っていたのですが、当たりでした。
案の定、アンコールの一曲目が「メリーウィドウ」の「女、女、女」のマーチ(定番の男性陣によるコーラスの後、女性陣によるコーラス、最後は混声)でした。全員参加のアンコールには、当然の選曲です。そして、二曲目は「こうもり」のフィナーレを、全員がシャンペングラスを掲げながら盛大に歌ってお開きとなりました。当然、フィナーレを仕切っていたのは、怪人Jochen Kowalskiです。ところが、ここでハプニング。なぜか、シャンペングラスが足りなくなり、Sándor Némethがグラスを持たずに歌っていました。歌っている途中、隣にいたEdith Lienbacherが、“あら、グラスは?”というような一言をかけていたようですが、Sándor Némethは“ボクのところには来なかったよう”みたいに応えているように見えました。

なお、アンコールの指揮は、「メリーウィドウ」がAlfred Eschwé、そして「こうもり」は大御所Rudolf Biblが務めました。当然ですね。

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余談ですが、今回、Martina Dorakがシルバーのショートカットだったので、ずいぶん雰囲気が違ったのですが、これが普通の姿なのでしょうかね。
さて、今回は、地元のお客さまが中心なので、拍手のフライングもなく、たいへん気持ちの良いガラコンサートでした。

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22時にお開きとなり、クールダウンのため、カフェへ向かいました。今日は、記念コンサートなので、フォルクスオーパー帰りのお客さまが多数立ち寄っています。大人が観劇の後、ゆっくりと音楽談義に花を咲かせることができる、まさに「大人の街」ウィーンという感じでしたが、Feriはこれが好きなんですよ

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