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November 04, 2008

番外編 ウィーン・クラシックス演奏会

Vienna_classics

11月3日、日本では「文化の日」ですが、ウィーン国立歌劇場を率いて来日中の音楽総監督小澤征爾さんが、文化勲章を受章されましたね。11月1日に「フィデリオ」の最終公演が終わった後だけに、きっと感慨もひとしおだったと思います。本当に、おめでとうございます shine

さて、ウィーン国立歌劇場来日公演も、残すところ「ロベルト・デヴェリュー」の2公演だけになりましたが、オペラ上演の「狭間」を縫って、一部のオーケストラメンバーによるコンサートも開催されています。

皆さま、ご商売熱心なこと。失礼、「音楽文化の交流」にご熱心なのですね。

その一つが、「ウィーン・クラシックス」アンサンブルによる演奏会です。

構成は弦楽器奏者10名(第1ヴァイオリン3名、第2ヴァイオリン2名、ヴィオラ2名、チェロ2名、コントラバス1名)、オーボエ2名、ホルン2名、ファゴット名の計15名で構成されています。

メンバーは、リーダーのミヒャエル・ウェルバ(ファゴット、Michael Werba )、ダニエル・フロシャウアー(ソロ・ヴァイオリン、Daniel Froschauer )、ロベルト・ナジ(チェロ、Robert Nagy )、シュケルツェン・ドリ(第1ヴァイオリン、Shkëlzen Doli )、ホルガー・グロー(第1ヴァイオリン、Holger Groh )、マリアン・レシュコ(第2ヴァイオリン、Marian Leško )、トーマシュ・ヴィンクラート(第2ヴァイオリン、Tomás Vinklát )ロベルト・バウアーシュタッター(ヴィオラ、Robert Bauerstatter )、マルティン・レンベルク(ヴィオラ、Martin Lemberg )、エッカルト・シュヴァルツ=シュルツ(チェロ、Eckart Schwarz-Schulz )、ミヒャエル・ブラーデラー(コントラバス、Michael Bladerer )、シュテファン・ナトシュレーガー(オーボエ、Stephan Natschläger )、シュテファン・ウェルバ(オーボエ、Stephan Werba )、ロベルト・ロレンツィ(ホルン、Robert Lorenzi )、ミヒャエル・ヴァハター(ホルン、Michael Wachter )という面々でした。ご存じの方も多いと思いますが、このうち11名がウィーンフィルのメンバーです。

東京での演奏はサントリーホールで行われました。

当日演奏された曲目は、F.J.ハイドン作曲 チェロ協奏曲 二長調 Op.101,Hob.Ⅶb-2(F.J.Haydn : Cello Concerto No. 2 D-major Hob.Ⅶb:2、ソリスト:ロベルト・ナジ)、W.A.モーツァルト作曲 ヴァイオリン協奏曲 第4番 二長調「軍隊」K.218 ( W.A.Mozart : Violin Concerto No.4 D-major K.218、ソリスト:ダニエル・フロシャウアー)、20分の休憩を挟んで、W.A.モーツァルト作曲 ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191(W.A.Mozart : Bassoon Concerto B flat-major K.191、ソリスト:ミヒャエル・ウェルバ)、A.ドヴォルザーク作曲 セレナード ホ長調 Op.22(A. Dvořák : Serenade for Strings E-major op.22)の四曲でした。

また、アンコールは、W.A.モーツァルト作曲の交響曲第29番から第4楽章が演奏されました。

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いずれもリーダーのミヒャエル・ウェルバさんが指揮を務めていました。ファゴットのソロがある協奏曲は珍しいと思います。ちなみにモーツァルトはファゴット協奏曲を4曲、もしくは5曲書いていると言われているそうですが、現存するのは、今回演奏された作品だけだとか。大変珍しい曲を聴くことができたのも、大きな成果でした。

なお、ファゴット協奏曲の時だけは、ミヒャエル・ウェルバさんはソリスト兼任指揮者になっていました。

オペラの演奏とはまた違って、全体的に趣のある演奏でしたね。特にウィーンフィルの特徴である弦楽器の響きは、しっとりと聴かせるものがありました。ただし、別段、「ものすごい演奏」という訳ではなく、Feriは、ウィーンフィルの日常(ウィーンの空気と言うのでしょうかね)を感じさせる「普段着の演奏」という印象を持ちました。

これは、決して彼らの演奏が悪かった、手を抜いていたという意味ではありません。実は、ウィーンフィルの定期演奏会を鑑賞した際、「いつも通りの普通の演奏で、今日も良かった」ととらえる会員が圧倒的多数なのですね。だから、ブラボーは出ませんし、拍手も「普通」です。でも皆さん、「高いレベルで普通を維持する」ことほど、難しいことはないのですよね。

ところで、サントリーホールは、オーケストラ向けに設計されているホールですから、大変良い音色を楽しむことができました。

普段、アンサンブルの演奏会はあまり行かないのですが、今回は家族からの要望があったので、Feriも付き合いました。

今回、ウィーン国立歌劇場は東京と横浜でしか公演を行いませんが、このウィーン・クラシックスは、「文化の日」の11月3日に相模大野で演奏を行っています。その後、福岡(11月5日)、そして大阪(11月7日)でも公演を行うことになっています。なお、東京会場以外では、二曲目がモーツァルトの名曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」に入れ替えられています(プログラムB)。

ところで、11月2日の東京公演には、フリードリッヒ・ハイダーさんとエディタ・グルベローヴァさんご夫婦がプライベートで鑑賞にいらっしゃっていました。たまたま、帰りがけに会場内で見かけたのですが、公演終了後と異なり、軽装でリラックスしていらっしゃるような雰囲気が感じられました。

余談になりますが、11月2日は三連休の中日ということで、夜の公演でしたが、皆さま、公演が終わるとカーテンコールの途中でお帰りになる方が多数いらっしゃいました。遠方から来ているお客さまが多いのだとは思いますが、日本のコンサートやオペラは、どうも終わった後がせわしなく、Feriにはしっくり来ません。すばらしい音楽を聴いた後、その余韻を楽しみながら帰路につく…それがFeriにとっては至福の一時なのですがね(とは、言ってもFeriも都心からかなり離れた場所に住んでいますから、ウィーン滞在中のように「歩いて帰る」訳にはいきません。やはり帰りの電車は気になりますが coldsweats01 )。

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Comments

ハイドン、モーツァルトVnCon、ドボルザークは御指摘の通り「普段着の演奏」との表現がぴったりだと思います。しかし、FgConは世界トップレベルの素晴らしいシングルタンギングの粒ぞろいに感動しました。このタンギングができるFg吹きは現在Werbaしかいない(平成音大、馬込教授談)そうです。

Posted by: ebi1088 | November 07, 2008 at 12:55 PM

ebi1088さま、コメントありがとうございます。

私はファゴットは門外漢なので、そのすごさが十分理解できませんでした。ご教授、ありがとうございます。

そういう意味でも貴重な演奏会でした。

Posted by: Feri | November 07, 2008 at 03:08 PM

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