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December 10, 2008

番外編 日本版ミュージカル「エリザベート」

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いつもは日本のミュージカル(特に新作ミュージカル)は全く観ないFeriなのですが、今回、たまたまウィーン生まれのミュージカル「エリザベート」の貸し切り公演チケットが手に入ったため(もちろん、有料ですが)、出かけてきました

残念ながら、Feriは現地ウィーンではミュージカル「エリザベート」は観ておりません(来日公演も含めて)。そのため、オリジナル版との比較ができないのが残念です。

脚本・歌詞は、ミヒャエル・クンツエ、音楽はシルヴェスター・リーヴァイによるウィーン劇場協会オリジナル・プロダクションを、東宝さんが日本版にカスタマイズした作品です。2000年6月から上演されているロングラン・ミュージカルです(今回のシーズン中に通算上演回数700回を越えるそうです。これはすごい)。また、2007年にはウィーン・オリジナル・プロダクション(いわゆるご本家)が来日し、公演を行っています。なお、プログラムなどを見ると、カスタマイズに当たって、日本オリジナルの歌を加えるといった工夫もなされているようです。ちなみに、本作品の演出・訳詞は小池修一郎、音楽監督は甲斐正人、指揮は塩田明弘です。

Feriが観た公演の主なキャストですが、エリザベートが朝海ひかる、トートが山口祐一郎、フランツ・ヨーゼフが石川 禅、ルドルフが浦井健治、ゾフィーが寿ひずる、マックス(エリザベートの父親)が村井国夫、ルイジ・ルキーニが髙嶋政宏という皆さんでした(エリザベートやトートなどはダブルキャストです)。

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お話については、Webサイトで詳細が詳細されているので、省略しますが、エリザベートを暗殺したルイジ・ルキーニ(髙嶋政宏)が、「闇に閉ざされた世界」から、エリザベートの物語を語る(実際に進行役ですね)という展開です。以前、宝塚歌劇で上演したときは、全員女性だったのですが、今回は、男性役は普通通り、男性の俳優さんが出ていました。

上演時間は、第一幕が18時30分から19時45分、30分の休憩を挟んで、第二幕が20時15分から21時35分になっていました。休憩時間が長い理由は、お客さまの層とも関係があります。

結論から言えば、「Feriの知らない舞台芸術があった」というところでしょうか。ちょっとしたカルチャーショックでしたね

まず、驚いたのはお客さまです。宝塚歌劇の場合、女性のお客さまが圧倒的に多いというのは知っていたのですが、本公演でも当日は、95%以上が女性のお客さま(20代から30代が中心でしょうかね)でした。本当に男性のお客さまは数えるほどでした 。そのため、休憩時間が30分とってあるのでしょうね(化粧室の使用時間を考慮してあるようです)。

また、鑑賞姿勢を見ていると、いわゆるリピーターがかなりいらっしゃるようでした。それだけ彼女たちを引きつける魅力があるのでしょう。実際、見ていると若い女性の琴線に触れるような演出になっているように感じました。

ミュージカルですから、歌手がマイクを使うのは当然なのですが、フォルクスオーパーなどと異なり(というか最近制作の演目であるためでしょうが)、オーケストラも含めて、電気的に増幅して、スピーカーから派手に音を出すようになっていました(いわゆるPA  Public Address パブリック・アドレスですね)。

特に歌については、強烈にエコーがかけられており、アイドル歌手やロックのコンサートの雰囲気でした。休憩時間にオーケストラピットをのぞいたのですが、アンサンブルに近い小編成でした。ただし、シンセサイザーを始めとする電気楽器も活用していることもあり、人数が少ないことがマイナスになるようなことはありませんでした(確かに、オケまでPAを使っていますから、音量はいくらでも調整が可能です)。平素は、このようなアンプとスピーカーのお世話にならないアコースティックな演奏を中心に聴いているので、最初はついて行けませんでしたね(何しろ、音が妙な方向から聞こえてきますから 。もちろん演出上、一部、サラウンドを使うのはわかるのですが…)。

さて、出演者の歌については、今回はあえてコメントを差し控えることにします。そもそも、キャスティングも含めた「日本のミュージカル」ですから… Public Address(パブリック・アドレス)を派手に使っていますから、声量不足ということはありません。ですから、日本のミュージカルの場合、ある程度、音程を確保できれば、出演は可能なようです。

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歌のできは別にして、タイトルロール・エリザベート役の朝海ひかるは元宝塚のスターだけあって、本当に、きれいな人ですねぇ。また、少女時代から晩年まで、なかなか見事な役作りでしたね。宝塚歌劇出身のトップスターは、本当に「華」がありますね。また、宝塚の皆さんは、なぜか、きれいなのですが、女性から熱烈に支持されるというキャラクターが多いですよね

また、男性出演者も若い人は、いわゆる「イケメン」の役者さんが中心でした。また、子供時代のルドルフ(子役、当日は田川颯眞)はかわいらしかったですね。ちゃんとソロで歌う場面があるんですね。

ところで、歌に関しては、当然、日本語なのですが、オペレッタの日本語版よりは違和感なく聞くことができました。これは、メロディーがポピュラーミュージック系だからなのでしょうかね。それとも、日本版にメロディーラインに手を入れているのか…これだけはオリジナルを観ていないので、判断ができませんでした。

また、新作ミュージカルなので、ダンスシーンも多いのですが、ここは見応え十分でした。今の若い人は、この手のダンスが上手なことを、実感しました。「黄泉の帝王」に仕えるトートダンサーの踊りは、なにやらフォルクスオーパーで観た「地獄のオルフェウス」を思わせるものがありました(ただ、メイクはあんなにオドロオドロしくありませんでしたが)。

カーテンコールでは、東宝ミュージカルの場合、音楽に合わせて、手拍子で出演者をお迎えするのが「お約束」のようで、きれいに揃っていました。また、「ブラヴァ」は「お約束」で禁止のような雰囲気でした。当日は、貸し切り公演だったので、カーテンコールの最後に出演者を代表して朝海ひかるが口上を述べるシーンがありました。ここで、ちょっとしたトラブルが…でも、同じ女性のお客さま。皆さん、温かく受けとめていましたね

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ロビー売店では、エリザベートやウィーン関連のグッズを販売していました。最近は、ほとんど見かけなくなったオーストリアのワインも売っていましたね。

ご来場者の皆さんが、これをきっかけにウィーンやオーストリアへいらっしゃってくれれば、御の字なのですが (ちなみに当公演は、在日オーストリア大使館後援、オーストリア航空協力です)。

なお、本公演は12月25日まで、東京の帝国劇場で上演され、2009年1月には大阪に舞台を移して、上演されるそうです。

しかし、これを観てしまったので、一度、ウィーンのオリジナル・バージョンを観てみたくなりました。困ったものです

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Comments

すみません、質問なのですが
フォルックス・オパーのミュージカルも
マイクを使うのでしょうか?

Posted by: 平兵衛 | December 19, 2008 01:51

平兵衛さま、ご質問ありがとうございます。

フォルクスオーパーでもミュージカルではワイヤレスマイク(身体に装着するタイプ)を使用します。

これは、作品の都合上、クラシック系の発声ができる歌手ばかりではないこと、音楽とのコンビネーション上の都合だと思います。

Posted by: Feri | December 19, 2008 17:11

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