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March 05, 2009

「録音の現場」から…(中)

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今日は、バウムガルテンで見学した「レコーディングの模様」をご紹介しましょう。

予定よりも若干遅れて、奏者がやってきました。今回、見学させていただいたレコーディングは、すでにカメラータトウキョウさんのWebサイトでも公開されていますが、ウィーンフィルのソロ・チェロ奏者、タマーシュ・ヴァルガさんのソロです notes

当日、レコーディングが行われた作品は、ヴァルガさんの出身地でもあるハンガリーの代表的作曲家、コダーイの「無伴奏チェロ・ソナタ 作品8」でした。

ヴァルガさんは、レコーディングなので肩の凝らない気軽な服装でした(当たり前ですが)。それにしてもウィーンフィルのメンバーは、日本語がお上手な方が多いですね(日本語のナイショ話をしても、ばれているかもしれませんよ)。

さっそく、奏者が録音ホールに入り、楽器のチューニングと、マイクのセッティングなどが行われます。今回は、ソロ演奏だったこともあり、意外と短時間で、準備が行われたのにはビックリしました。ただ、実際には、この後、行われるテストレコーディングでマイクセッティングの微調整を行っていました。

「一枚のディスクに」でも紹介されていますが、レコーディングの善し悪しをモニタースピーカーだけで判断するわけですから、モニタールームというのは非常に重要です。素人が見ると、“モニタールームが、こんなところで大丈夫なのだろうか”と心配になっていますが、永年、同じ場所で録音をしているスタッフの皆さんには、安心して録音できる環境なのでしょう。写真の奥がモニタールームです。ちょうど、入り口がビュフェになっていました。

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Feriは、以前、仕事の関係でビデオ制作に首を突っ込んだことがあるのですが、その際、ナレーションを録音した日本の施設は、完全防音構造で、本当に立派な機器が設置されており、モニタールームからは録音スタジオもちゃんと見えるようになっていました。当初は、これをイメージしていましたら、本当に驚きましたね。
さて、準備が完了すると、さっそくテストレコーディング・テイク1が始まります confident

ちなみに、下の写真をご覧ください。このカーテンの向こうが録音に使うホールです。録音中でも、ホールとビュフェを遮るのは、この「厚いカーテン」だけでした。これには、驚きですね。

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「無伴奏チェロ・ソナタ 作品8」は、比較的短い曲でしたので、まずは最後まで通して、演奏していました。テストレコーディングとは言え、テイク1ですから、ちゃんと録音はしています。これは「一枚のディスクに」にも記述されていますが、テストレコーディングの場合、良い意味で奏者の緊張がほぐれて、意外と良い演奏になる場合があるためだそうです。

テストレコーディング中、井阪プロデューサーはモニタールームで、譜面を見ながら、チェックを入れていました。実は、ここからが大仕事なのですよね。まず、プロデューサー自身が「出来上がった曲のイメージ」を明確に固めていないと、演奏の修正を奏者に依頼することは困難です。今回、レコーディングが行われたコダーイの曲は、井阪プロデューサーが、すでに他の奏者で何回か録音しているため、明確な完成イメージが出来上がっているようです。

テストレコーディングが終わると、ヴァルガさんもモニタールームにやってきて、さっそく録音内容のチェックが始まります ear

再生中、井阪プロデューサーから、演奏の修正箇所がヴァルガさんに伝えられます(英語でやり取りをしていました)。ヴォルガさんも、うなずきながら修正箇所を確認していました。

また、この段階で、マイクのセッティングの微調整が行われます。今回のバランスエンジニアは、永年、井阪プロデューサーとコンビを組んでいる日本人の高島さんでしたから、スムーズに作業が進んでいたように見えました。

(明日に続く happy01

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