« カンヌ国際映画祭でオーストリア人監督が最高賞 | Main | ウィーンのアーケードゲーム »

May 25, 2009

ウィーン市電の「ドクター・イエロー」

Img_3826_001

今日は「鉄道の話題」をお届けしましょう。

鉄道を安全に運行するためには、線路のメンテナンスが重要になってきます。昔は、線路の点検は人が行っていたのですが、最近では効率的に線路の点検を行うために軌道検測車という専用の車両を使って点検を行うようになってきました。日本でもJRはもちろん、一部の私鉄には軌道検測車が使われています。

ただし、通常は列車の運行が終わった深夜に走ることも多く、普通のお客さまが目にすることは少ないようです。この中で比較的有名なのが 新幹線で使われている通称「ドクター・イエロー」でしょうか。こちらは、軌道の点検だけではなく、信号や通信、架線の状況などを営業列車と同じ速度で走行しながらチェックできる「優れもの」です。

軌道検測車で測定するデーターは車両の性能によって違いがあるようですが、一般的には具体的には、1.軌間(2本のレールの間隔)の状態、2.左右レールの高低差、3.レールが曲がっていないか(曲線では、ちゃんと曲がっているか)、4.線路のねじれなどを測定するそうです。

さて、この軌道検測車ですが、何とウィーンでは路面電車版があるのですよ。それが写真の車両で6117号という車両番号が与えられていますが、「Eva」という愛称が付けられています。

ウィーンの現役路面電車としては最も古いType E1(種車は1968年製造の4700号)を改造したもので、2003年に登場、2004年から市内全線で活躍しているそうです。色は、事業用車両を示す黄色に塗られており、車体側面には大きな文字で「Gleismesswagen」と書かれています。

Img_3850_001

軌道の状態を測定するために、レーザー装置とカメラが各6台、連接部分の台車付近に設置されているそうです(写真が測定装置が取り付けられている部分)。測定結果は、車内に設置された装置に記録されるようになっているそうです。

今回、このEvaが路面電車博物館のオープンハウスでも展示されましたが、車内の見学はできなかったので、どのような装置が搭載されているのかは見ることができませんでした。現在、定期的に路面電車の各路線を巡回して、軌道のチェックをしているそうです。測定内容は、先に紹介した内容とほぼ同じようです。

しかし、このような専用車両を作るほどウィーンの路面電車は「路線が長い」ということなのでしょうね。また、日本では一般的に路面電車は、「のんびりは走っているもの」という概念があるので、このような本格的な検測車を使うという発想になりません。日本では、ちょっと考えられないことです 。なお、地下鉄用にも、専用の検測車(UGM1、6947号)が1両配置されてます。

Img_glesmesswagen_b

で、このEvaに関してWebで調べていたところ、何とビックリ、ドイツのベルリンまで「出張」していることがわかりました 。確かに、路面電車専用の軌道検測車をもっているところは少ないでしょうから、借りたのでしょうかね。

余談ですが、「路面電車博物館」のオープンハウスでは、しっかりEvaの模型も売っていました(Bahn im Filmという会社が発売元のようでした)。どこの国にもお好きな方がいらっしゃるようです

Glesmesswagen_model


|

« カンヌ国際映画祭でオーストリア人監督が最高賞 | Main | ウィーンのアーケードゲーム »

Comments

確かにウィーンあたりだとこのような車両があった方が保守は効率よくできそうですね。同様の車両をドイツ・マンハイムで見かけたことがあります。

この車両、ベルリンのほか、ブダペストやグラーツにも出張したことがあるそうですよ。


ベルリンといえば、5年前にウィーンの低床電車がベルリン市電に貸し出されて約1ヶ月営業運転で走り回ったことがあります。

Posted by: K.Horikiri | May 28, 2009 07:51

K.Horikiriさま、コメントありがとうございます。

ウィーンのように路線延長が長いと、この手の車両を使わないと手に負えないかもしれません。それだけ、重要な都市交通機関ということなのでしょうね。

ULFですが、各地で低床式車両の導入前に実験として貸し出されているようです。このあたりは、日本では考えられませんね。

Posted by: Feri | May 28, 2009 16:08

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« カンヌ国際映画祭でオーストリア人監督が最高賞 | Main | ウィーンのアーケードゲーム »