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June 09, 2009

国立歌劇場の「エフゲニ・オネーギン」

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今日も「オペラの話題」をお届けしましょう。

このところ、オペラの場合、チケットが非常に取りにくい国立歌劇場ですが、唯一、席の確保が容易にできるのが「エフゲニ・オネーギン」です。これは、歌手陣に問題があるのではなく、演出に対する評価が相対的に低いことが要因のようです。実は、お勧めなのですよ

日本人にとっては、小澤征爾さんが振るので、注目している人も多いでしょう。Feriも、日程の都合がついたので、5月末に観てきました。チケット確保のしやすさと、小澤征爾さんの登場ということからか、日本人のお客さまが非常に多かったように思います

当日の出演ですがラーリナ役がAura Twarowska、タチャーナ役がTamar Iveri、オリガ役がElisabeth Kulman、オネーギン役がSimon Keenlyside、レンスキー役がMarius Brenciu、グレーミン役がAin Angerといった面々でした。

この作品、本来は「1820年代のロシア」のお話なのですが、新演出に改める際、「近代化」が行われました

その結果、歌手の皆さんは、今風の服装で登場。舞台装置も極端に簡略化されています。印象的なのは、舞台後ろに降っている大量の 雪(もちろん、模造品ですが)でしょう。これにより印象的な舞台になっていました(夏 の収穫祭でなぜ 雪が降っているの…という突っ込みを入れたくなりますが…まぁ、雪はロシアの象徴ということでご容赦を )。

また、第1幕ではタチャーナのオネーギンに対する手紙がキーワードになるため、オペラが始まる前、舞台前面のスクリーンに 手紙を映し出すという演出がとられていました(幕間でも「手紙」が登場しています)。

舞台装置は、かなり変わっていますが、話の流れはオリジナル通りなので、あまり変な感じはしませんでしたね。ただ、個人的には、ロシア風の重厚な舞台(特に衣装)の方が好きですが

また、農民役などで合唱団が多数出演する上に、収穫祭や舞踏会の場面でバレエ団がアクロバチックな踊りを披露する場面があるので、舞台に変化はあります。

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歌手については、オネーギン役のSimon Keenlyside、レンスキー役のMarius Brenciuは、歌唱力もあり、なかなか良い味を出していました。また、タチャーナ役のTamar Iveriも役の雰囲気に合っているように感じましたね。余談ですが、グレーミン役のAin Angerですが、アップで見ると、日本の阿部 寛に似ていませんかねぇ

また、小澤征爾さんものびのびと指揮をしているように見受けられました。当然、オーケストラも良い音を出していたように感じました 。チャイコフスキーは小澤征爾さんに合っているのかもしれません。

ただ、カーテンコールの際、オーケストラや歌手に気を遣いすぎているような感じがしました(あくまでも個人的な意見ですが )。メンバーに感謝の意を表すことは大切ですが、音楽総監督なのですから、もう少し堂々としてもらった方が、良い意味で威厳が保たれるような気がします。もっとも、これが小澤さんの持ち味かもしれないので、難しいところですね。

ところで、音楽総監督の小澤征爾さんですが、2009/2010シーズンは、「エフゲニ・オネーギン」に加えて同じくチャイコフスキーの「スペードの女王(Pique Dame)」を振ることになっています。なお、2010年1月15日にはモーツァルトの「フィガロの結婚」も振る予定になっています。

ところで、Feriの隣に座っていたのはフランスのご婦人(お二人連れ)だったのですが、カーテンコールの際、小澤征爾さんにブラボーの声をかけていました。日本人として、ちょっと誇らしかった瞬間でもありましたね

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Comments

feriさん、こんにちは。saraiです。
「エウゲニ・オネーギン」と聞いて、出てきました。
実は私がシュターツオーパーで最初に観たオペラがこの「エウゲニ・オネーギン」です。1990年の4月でした。
このときのキャストはグレーミン役がニコライ・ギャウロフ,レンスキー役がペーター・ドヴォルスキー,タチヤーナ役がアンナ・トモワ-シントウ,オネーギン役がヴォルフガング・ブレンデルという当時の豪華キャストでした。もちろん、演出はオーソドックスなもので、その重厚・華麗さに初心者の私は度肝を抜かれたことを覚えています。
特に第2幕の舞踏会のシーンで行進曲に乗って、feriさんもお好きな昔風の華麗な衣装の紳士・淑女が奥深い舞台から出てくるところは今でもまざまざと鮮明な記憶が残っています。
当たり前ですが、あの演出は変わってしまったのですね。saraiも新しい演出も嫌いではないのですが、ウィーンくらいはオーソドックスでもいいのではと思わないでもありません。

ところで、私も小澤さんの過剰な楽員への気の使いようはいつも違和感を感じます。まるで観客よりも楽員に挨拶してるみたいです。楽員もあれでは、いたたまれないのではとも感じます。まあ、彼の持ち味と言ってしまってはそれまでですが・・・
ともあれ、同胞が海外のかたに評価されるのは嬉しいことではありますね。

Posted by: sarai | June 09, 2009 17:27

saraiさま、コメント、ありがとうございます。

今、CDで発売されているライブ版は旧プロダクションのものですね。ジャケットの写真を見ると、なかなか重厚な舞台で、Feriとしてはこちらを観たかったところです。

それにしても、すばらしいキャスティングの公演をご覧になりましたね。うらやましい限りです。

余談ですが、ところで、6月の「無口な女」に出演予定だったダムラウが降板してしまったようです。期待していた皆さまは、残念でしょう。

Posted by: フェリ | June 09, 2009 21:46

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