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August 03, 2009

真夏の「メリーウィドウ」

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今日は、以前、国立歌劇場で上演されていた「夏のオペレッタにまつわるお話」です。

Feriは例年8月にオーストリアに行くことが「恒例」になっています(自称、里帰り )。ただ、このシーズン、ウィーンでは通常、オペレッタやオペラは上演していないので、地方に滞在しています。

しかし、1999年8月だけは違いました。というのは、国立歌劇場で「オペレッタ・メリーウィドウの夏期公演」が行われていたのです。しかし、当時はWebサイト経由でチケットを手に入れる方法がよくわからなかったため、無謀にも現地到着後、アーベントカッセに突撃してチケットを手に入れました。

この時期、シーズン・オフですから、本来の歌劇場メンバーは夏休みのはずです

そのため、編成も変則的でした。まず、演奏は Radio Symphonieorchester Wien(ウィーン放送交響楽団)が務めました。今から考えると、国立歌劇場のオペレッタでRadio Symphonieorchester Wienが演奏するというのも貴重ですね。

指揮はPhilippe Jordan、主なキャストはツェータ男爵役がAlfred Šramek、ベラシェンヌ役がBirgid Steinberger、ハンナ役がEliane Coelho、ダニロ役がPeter Weber、カミュ・ド・ロシュ役がMathias Zachariassen、ニグシュ役がFritz Muliarというメンバーでした。

Eliane Coelho、Peter Weber、Mathias Zachariassenの3名は、いずれも初出演だったようです。

指揮のPhilippe Jordanはスイス出身の若手で、今でも時々オーケストラの演奏でウィーンにも来ているようです。余談ですが、Eliane CoelhoMathias Zachariassenは2000年11月の来日公演でも、同じ役を務めています。

このように編成も変則的ということは、今から考えると 観光客向けの夏期特別講演」という位置づけだったという訳です。ちなみに料金は、最も高いカテゴリーが1000シリングでした。

当たり前ですが、当日、ブラリと行って良い席があるはずもなく 、250シリングの席を何とかか確保しました。場所は舞台に最も近いロジェ(しかも二列目)でした。開演は19時30分です。さすがに真夏なので、半分近くのお客さまが軽装でしたが、残り半分がフォーマルウェアだったのには驚いた記憶があります。
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ご存知にようにこの席は、座ってしまうと舞台がほとんど見えません 。舞台の見えないオペレッタでは話にならないので、結局、Feriは立ち見に近い状況で観ていました。

演出は、当時、ウィーン国立歌劇場で上演していた「メリーウィドウ」と全く同じ3幕構成です。実は、この年の2月に「正規版」を観ていたのですが、比べてみると、やはりパートタイム編成なので、かなりレベルが落ちているような感じがしました。特にハンナ役のEliane Coelhoは高音の伸びが今ひとつでした。

なお、公演プログラムに関しては、通常の国立歌劇場版が転用されていました。まぁ、同じ演出ですから、これで十分ですよね。ところで、後からプログラムを確認したところ、パートタイムメンバーによる「夏期特別公演」であるためか、通算上演回数にはカウントされていないようでした。

国立歌劇場がシーズン中に上演した「メリーウィドウ」の思い出も色々とあるのですが、これについては、機会を改めてご紹介しましょう。

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Comments

Feriさん、saraiです。
オフシーズンの夏のウィーンのことで教えていただきたいのですが、実は来年の7月初めにチューリッヒ歌劇場でオペラを見ることにして、7月10日ころからウィーンに滞在します。この頃はまさにオフシーズンですが、オーストリアでオペラ・オペレッタ・コンサートなどは何もありませんか?
何もなければ、オーストリア国内の周遊でもと思っています。
是非、アドバイスをお願いします。

Posted by: sarai | August 11, 2009 21:39

saraiさま、ご質問ありがとうございます。

ウィーンでは例年ですと、シェーンブルン劇場、バーデン夏劇場(クアハウスの隣)あたりでオペレッタをやっていると思います。いずれも「夏公演」ですね。

また、オペラでしたら、ウィーンよりも、ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場で恒例の「オペラ・フェスティバル」を行っていると思います。

2010年のことなので、まだスケジュールはわかりませんが、探してみると結構あると思います。

ただ、ウィーンの場合、劇場に空調が入っていないケースが多いので、暑いと大変ですね

Posted by: フェリ | August 12, 2009 07:49

Feriさん、saraiです。
早速のご回答、ありがとうございます。
シェーンブルン劇場、バーデン夏劇場でオペレッタですね。バーデン夏劇場はバーデン市立劇場とは別物なのですか。いずれも珍しそうなので、日程があえば、行きたいですね。
ミュンヘンは少し遠いので・・・(ザルツブルグ方面には行くつもりなので、ちょっと足を延ばすだけですが)。
また、情報があれば、お願いします。まだ、1年、でも、もう一年です。チューリッヒのオペラはあやうく席がなくなるところでした。もう、いい席は残っていないでしょう。
では、感謝!

Posted by: sarai | August 12, 2009 08:41

saraiさま、2010年7月10日のチューリヒ歌劇場は「セビリアの理髪師」らしいですね(すでに売り切れ)。 どなた狙いでしょうか。

さて、バーデンですが、以前、当ブログでもご紹介しましたが、屋根が開く小劇場があります。そこへ、引っ越して公演をすることになりますね。半分屋外のような変わった空間です。ただ、屋根があるので、雨が降ったら、しめることができるので安心です。場所はクアハウスの隣です。

Posted by: フェリ | August 12, 2009 16:10

Feriさん、saraiです。
チューリッヒ歌劇場は
 2010年7月6日 魔弾の射手
 2010年7月7日 ばらの騎士 ルネ・フレミング
 2010年7月8日 カルメン  カサロヴァ
のチケットを確保済みです。薔薇が一番、人気があって、平土間はゲットできませんでした。カルメンも平土間最後のチケットをなんとかゲットしました。狙いといえば、フレミングのマルシャリンです。
7月9日にはウィーンに移動です。

バーデンは温泉には行きましたが、オペレッタは未体験です。屋根の開く劇場って、なかなか、よさそうですね。

Posted by: sarai | August 12, 2009 17:23

saraiさま、お返事が遅れてすみません。田舎に居るものですから…

Feriはチューリヒ歌劇場は行ったことはないのですが、どんな感じなのでしょうね。ちょっと興味があります。ちなみにウィーンではアン・ディア・ウィーン劇場が7月上旬でしたら、上演していると思います。こちらもなかなかです。

Posted by: Feri | August 14, 2009 23:20

Feriさん、saraiです。
アン・ディア・ウィーン劇場は行ったことがないのですが、7月15日から「こうもり」です。キャストはライナー・トロストくらいしか知りませんが、どうでしょう? ご意見をお願いします。

Posted by: sarai | August 16, 2009 11:13

saraiさま、ご質問、ありがとうございます。

正直、Feriもアン・ディア・ウィーン劇場は1回(ルイス・フェルナンダ)しか観たことがないので、何とも言えませんが、狭い劇場であることと、通が集まる劇場でもあるので、もし他に優先する公演がなければ、足を運んでも面白いと思います。

演出はちょっと変わった傾向でしょうかね。

Posted by: Feri | August 16, 2009 14:52

saraiさん、こんにちは。Steppkeです。
(Feriさん、横から失礼します)

Theater an der Wienには5回ほど行きましたが、演目や演出云々より、先ず劇場が絶対のおすすめです。
BeethovenのFidelioや3,5,6番の交響曲が初演され、オペレッタではDie Fledermaus(こうもり)やDer Zigeunerbaron(ジプシー男爵)、Der Bettelstudent(乞食学生)にDer Vogelhändler(小鳥売り)、更にはDie lustige Witwe(メリー・ウィドウ)までもがこの空間で初めて上演されたのかと、感激します。建物内部も古く趣があり、通路は迷路のようで、興味が尽きません。
初演された劇場でDie Fledermausが観られる..私ならキャストや演出はあまり気にしません。

また、BadenのSommerarena(夏のオープン劇場)もオペレッタ・ファンとしては、スケジュールがあえば是非行きたい処です。
未だ来夏のプログラムは発表されていませんが、毎夏(それに毎冬)、定番と結構珍しいものの2~3演目が上演されます。
Stadttheater(市立劇場)もそうですが、非常に小さな劇場でオケ・ピットも小さく、第一ヴァイオリン4、コントラバス1程度ですが、実に味のある演奏をします。出演者(ソリスト)も毎年ほぼ同じ顔ぶれで(Volksoperに出ている人もおり、saraiさんが以前書かれていたSebastian Reinthallerも時々登場します)、芸達者が多く、合唱・バレエやオケも含めて、アンサンブルとして緊密だという印象です。
主役級の入替りが激しいVolksoperよりも、古き良き時代のオペレッタを感じさせてくれます。

Posted by: Steppke | August 16, 2009 17:48

Steppkeさん、Feriさん、saraiです。
実に貴重な情報と思いの数々、ありがとうございます。
特にアン・デア・ウィーン劇場は前から気になっていましたし、今回のご意見で大きくその気になりました。
バーデンの夏劇場の雰囲気も分かってきました。バーデン市立劇場は来日公演を一度聴きましたが、コンパクトで親しみやすい雰囲気でした。本場で聴くのもいいかもしれません。
さて、シェーンブルン劇場もTVで劇場の内部の様子を見ましたが、なかなかいい雰囲気ですね。7月、8月はオペレッタの公演があるようですが、今年は「小鳥売り」などのようですね。演奏、キャストなど、ここはどういうレベルなんでしょう。ウィーン音楽大学の学生の公演などもここでやるようですね。
いずれにせよ、いつものシーズンの時期はシュターツオーパか、フォルクスオーパに行ってしまうので、他のものを見る絶好の機会かもしれませんね。
いろいろなご示唆をいただければ、幸いです。

Posted by: sarai | August 17, 2009 00:54

Steppkeさま、コメントありがとうございます。

残念ながらFeriは、まだアン・ディア・ウィーン劇場でオペレッタを見たことがありません。これが残念でなりません。ただ、観光地と化している国立歌劇場に比べ、地元の方が多いという印象は持ちました。その分、なかなか見所の多い演目が多いかと…

saraiさま、もし、時間があれば一度、アン・ディア・ウィーン劇場へお出かけになるのもよろしいかと思います。ちなみにオンラインでチケットは手配できます(同劇場のサイトから手配可能です)。

ちなみにFeriは、12月に行われるグルベローヴァのリサイタルのチケットを予約してしまいました。グルベローヴァ単独のリサイタルはウィーンでは珍しいですからねぇ 

Posted by: Feri | August 17, 2009 01:15

saraiさん、Steppkeです。

Schloßtheater Schönbrunnには、4年前に一度行き、Wiener Blut(ウィーン気質)を観ました。
多分、観光客向けの公演なのでしょう、正直、水準はあまり高くないという印象が残っています。観客の入りもせいぜい2割程度で、ガラガラでした。
キャストは、Volksoperやチューリヒ・オペラで遭遇したことのある一人を除いて、それまでもその後も聞いたことの無い人ばかりで、若手がほとんどでした。ただ、公演全体の雰囲気としては、ヴィーンらしい感じがよく出ていたと思います。
ここも劇場内部が美しく、皇帝の宮殿内なので豪華絢爛(ちょっとはげかかっていた所もありましたが)、幕間に歩き回って写真を撮る方がメインだったという感じです。

Feriさん、
私も、Theater an der Wienでのオペレッタは、一度しか観たことがありません。同じ4年前の、DVDにもなっているDer Graf von Luxemburg(ルクセンブルク伯爵)だけです。(この曲も同劇場で初演されています)
2006年にオペラ劇場として再出発する前、ミュージカルが主だった頃は、毎夏オペレッタが、それも結構珍しいものが上演されており、指をくわえていたものです。(やっと最後の年に一度だけ行けました)
BenatzkyのBezauberndes Fräuleinは、ライヴ(2002年)がCDになっており私の愛聴盤ですが、これは特に行っておくべきだったと後悔させられた公演でした。

Posted by: Steppke | August 17, 2009 03:09

Steppkeさま、コメント、ありがとうございます。
シェーンブルン劇場のオペレッタですが、確かに観光客向けなので、全体的なレベルは高いとは言えませんね。Feriが観た「こうもり」は、予想以上に面白い舞台に仕上がっていました。

そういう意味では、当たり外れがあるかもしれません。

また、以前、当ブログでもご紹介したアン・ディア・ウィーン劇場の「ルクセンブルク伯」(DVD)ですが、同じ演出がフォルクスオーパーで行われているというのが、興味深いところです。

Posted by: Feri | August 17, 2009 15:21

Steppkeさん、Feriさん、saraiです。

大変、貴重なご示唆、ありがとうございました。
まずはアン・デア・ウィーン劇場、それにバーデン夏劇場を軸に検討します。シェーンブルン劇場はもしかしたら、劇場見学を兼ねて、行けたら行ってみましょう?
アン・デア・ウィーン劇場の予約開始は9月1日のようなので、まずはそのチケットを確保し、バーデンのほうは来年夏のプログラムが発表されるのを待ちます。旅のスケジュールとあいそうだったら、温泉も兼ねて行ってみようかな・・・

また、状況はご報告します。
では、また。

Posted by: sarai | August 18, 2009 21:21

saraiさま、お返事、ありがとうございます。

ウィーンの場合、基本的に「夏」は外れが多いような印象があります。逆にミュンヘンなどは、定期公演が終了した直後にオペラフェスティバルを開催し、有名歌手を引っ張ってくるという戦略をとっているようです。

ただし、ウィーンの夏も「外れが多い」とは言え、想定外の掘り出し物に巡り会うこともあります。

Feriがアン・ディア・ウィーン劇場で観た「ルイサ・フェルナンダ」はドミンゴ出演で、完全な掘り出し物でした(昨年の7月でしたが)。

バーデンの夏劇場ですが、バーデンの温泉に保養に来ている皆さまを対象にやっているような感じですが、なかなか楽しい舞台です(2008年に「小鳥売り」を夏劇場で見ましたが、なかなか楽しかったですね。当ブログ2008年7月7日付けで紹介しています)。

Posted by: Feri | August 19, 2009 00:10

Feriさん、Steppkeさん、saraiです。
ご報告が遅れましたが、9月1日の日本時間17時にAN DER WIENの予約サイトに1番乗り?で、来年7月17日の「こうもり」のチケットを購入しました。最前列のど真ん中の2席をゲットしました。また、楽しみが増えました。あとはバーデンの夏劇場はプログラムが発表になったところで考慮します。
お世話になりました。ありがとうございました。

Posted by: sarai | September 14, 2009 14:34

saraiさま、ご連絡、ありがとうございます。

アン・ディア・ウィーン劇場の「こうもり」はFeriも興味がありますが、さすがに来年の夏までは予定が立たず、まだチケットの入手はしておりません。

頭の痛い、今日この頃です。

Posted by: フェリ | September 14, 2009 16:15

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