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August 23, 2009

メルビッシュ「マイ・フェア・レディ」

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「メリーウィドウ」の連載は続きますが、ちょっとここで、恒例「メルビッシュの話題」をお届けしましょう。

お待たせしました。CD発売やテレビ放送の中止でもめたメルビッシュの「マイ・フェア・レディ」をやっと観てきましたので、その模様をご紹介しましょう。

まず、今回、ミュージカルということもあり、指揮者がルドルフ・ビーブルではなく、Günter Fruhmannが起用された。来年の「ロシアの皇太子」でルドルフ・ビーブルが復帰するかどうかが注目されるところです。

Feriが観た日のキャストですが、Eliza役がKatrin Fuchs、Prof. Higgins役がDaniel Morgenroth、Pickering役がHarald Serafin、Freddy Eynsford-Hill役がDaniel Serafin(ご存知、息子さん)、Mrs. Higgins役がGabriele Jacoby、Mr. Doolittle役がHelmuth Lohner(有名な役者さんですね)、Mrs. Pearce役がIsabel Weicken、Mrs. Eynsford-Hill役がMaroldという面々でした。

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Katrin Fuchsは、ウィーン出身で、オーストリア各地でオペレッタに出演しています。ちなみに、「チャールダーシュの女王」(スタージ)、「微笑みの国」(ミー)「こうもり」(アデーレ)「マダム・ポンパドール」(ベロット)、「サーカスの女王」(メイベル)、「小鳥売り」(クリステル)スイス・サンガレンで「ウィーン気質」(ベービ)などに出演しています。どちらかというと、脇役が多かったようですから、今回は、主役に抜擢ということになります。

ちなみに、もう一人はNadine Zeintlでした(プルミエには、こちらが出演したようです)。Katrin Fuchsは声の質が、イライザ役にぴったりでした。また、言葉の変化を上手につけている上、踊りもうまく、まず適役といって良いでしょう。

お相手役のDaniel Morgenrothはベルリンの出身で、すでにヒンギス役を演じているようです。テレビや映画などにも出演している歌手さんです。こちらも、役に対するイメージをしっかりと固めているようで、お芝居が非常にうまかった。とくに高圧的で短気な反面、母親には頼り切りという役を上手に演じていました。

Pickering役のHarald Serafinとのコンビも見事でした。ただ、Harald Serafinもお歳なので、今回のように出演場面が多い役だと、後半息切れしているような感じがします。昨年の「白馬亭にて」のフランツ・ヨーゼフようにワンポイント登板の方が、良さが生きるかもしれません。

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また、Freddy 役がDaniel Serafinは、がんばっているものの、今回は、歌の場面で「声の質」が良くない印象を受けました。また、役の位置づけも何となく中途半端だったような気がしました(これは演出の都合でしょうかね)。

さて、舞台装置は、ロンドンの雰囲気をよく再現しており、細かいところまで、よく作り込んでいます。ところで、メルビッシュでは毎回、中央の門型の装置が作られます。今回はタワーブリッジでしたが、これは真上から照らす照明装置を格納する関係で、どうしても門型の設備が必要なようです。

また、今回は舞台中央のセットは回転式になっており、教授宅とそれ以外の施設を上手に使い分けていました。基本のセットにオプションをつけることで、変化をつける手法は見事でしたね。

演出は、オーソドックスで安心して観ていられるものでしたが、「野外の大舞台」という性格上、群舞に十分な時間を取っていました。とくに冒頭の下町のシーンは、人数にものを言わせた迫力ある舞台に仕上がっていました(期待感をいただかせる良い演出ですね)。

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さらに、イライザの父親が大金を手にして街の人たちと騒ぐ場面も、普通よりも踊りの時間を長く設定しているようです。前半のハイライトとなるアスコット競馬場の場面では、流石に馬は出てきませんでしたが、正装をした観客が多数出演し、見応えのある舞台でした(Feriはてっきり、バックを馬が駆け抜けるかと思っていました)。

反面、イライザを淑女に仕上げるためのトレーニングは教授宅で行われますが、この場面だけは左右の舞台装置は一切無意味になり、こぢんまりした舞台になってしまいます。やはり部屋のなかでの細かいやりとりが多い内容は、メルビッシュ向きではないような気がしますね。全体的に、メルビッシュらしい華やかなミュージカルに仕上がっていたが、やはりFeriとしてはオペレッタの方がいいですね。それでも、観客の皆さん、よくご存じの内容なだけに、大いに盛り上がっていした。

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なお、今年は著作権の関係でCD、DVDとも発売されていないのですが、ロジェのお土産がどうなったか気になっていました。結局、恒例のプログラム、ザフトに加えて、「マイ・フェア・レディ」ブランドのコーヒー豆がプレゼントされました(挽いていないもの)。イギリスだから、紅茶の方がよかったような気がしますが…

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また、昨年、年度仕様の ワイングラスが廃止されたのですが、今年は見事復帰。プログラム表紙のイラストが入ったワイングラスが登場しました。Feriとしては昨年の「白馬亭にて」のワイングラスがほしかったのに…(よほど評判が悪かったのでしょうね)。

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