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October 05, 2009

「こうもり」こぼれ話 国立歌劇場編<3>

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国立歌劇場の「こうもり」こぼれ話、3回目(最終回)はキャストの後半です heart04

刑務所長のフランク役は、2003年から2008年までAlfred Šramek(この人はKSの大ベテラン歌手ですから、お芝居も非常に上手です)が務めていましたが、2009年はWolfgang Banklに変更されています。何か特別な事情があったのでしょうかね。Wolfgang Banklも、Alfred Šramekとは違った味(特に頭が薄いので、インパクトがあるのですよ smile )があり、本人も楽しんで演じていたようです。

最近はもっぱらメゾソプラノ歌手が演じるオルロフスキー役は、このところ切れ味の良いElisabeth Kulmanが起用されていますが、その前、2006年と2005年にはFeriが好きなAngelika Kirchschlagerが務めていました。

当時、Kirchschlagerの出演が嬉しくてサインをもらうため、終演後、楽屋口まで行ったのですが、ご本人はダウンジャケットを羽織って出てきました。あまりの普段着姿にFeriもびっくり wink 。もちろん、気軽にサインには応じてくれました。ちなみに冒頭の写真ですが、中央がAngelika Kirchschlager扮するオルロフスキーです(左隣はファルケ博士役のAdrian Eröd、右隣はアルフレード役のHerwig Pecoraroです)。

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そして、何とビックリ、2003年にはElina Garanćaが出ていたいのですよ。当時は、まだ大ブレイクする前だったため、正直なところFeriも注目していませんでした(お恥ずかしい coldsweats02 )。当時の写真(2枚目、3幕ですね)を見ると、初々しい感じがしますね(もっとよく観察をしておけば良かった… weep )。なお、

この時、ガランチャはカツラを使わず、自慢の金髪で出演していました(髪型はアップにはしていましたが)。そのため、かなりインパクトがありますね。こう考えるとFeriはガランチャともご縁があるようです。当ブログの読者にはガランチャのファンも多いので、もう一枚、2幕のシーンをご紹介しましょう。でも、今のように大歌手の仲間入りをしてしまうと、オルロフスキー役はないでしょうね wink

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アルフレード役については、最近はHerwig Pecoraroが多く(2006年~2008年)、その他にはMichael Schade、Janez Lotriič、Gergely Nemetiなどが起用されています。

2009年1月はGergely Nemetiだったので、2009/2010シーズン以降、どうなるかが注目されます。全般的に国立歌劇場の場合、アルフレードには体格の良い「でっぷり系の人」(いかにも国立歌劇場のトップ・テノールですよという感じ)が起用されるケースが多いようです。

フロッシュ役ですが、フォルクスオーパーのディレクターになる前はRobert Meyerが、よく出ていました。Feriは2003年、2005年~2007年の4回、Robert Meyerのフロッシュ役を国立歌劇場で観ています。

Robert Meyerですが、意外とフォルクスオーパーでフロッシュを演じる機会は少ないようで、Feriが観たのは2000年1月の1回だけでした。フロッシュは、どこの劇場でも実質的には3幕の「主役」なので、お客さまも、そのお芝居を楽しみにしていますよね heart04

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2009年はCornelius Obonyaが出演していましたが、さすがに非常に良い演技をしていました。本人が楽しんでいることが伝わってくるお芝居でした。

イーダ役は、Judith Hálasz、Bori Keszei、Laura Tatulescu、Lydia Rathkolbを観ていますが、Bori Keszei(2005年、2007年)とLaura Tatulescu(2006年、2008年)は各2回出演していました。

2009年は、新たにLydia Rathkolbが加わったことになりますが、ローテーションに組み入れられるかどうか、注目されますね。

なお、国立歌劇場では、イーダがバレエ団と一緒にコミカルなバレエを披露するシーンがないので、普通の歌手が起用されているようです(逆にフォルクスオーパーの方が、特殊な演出…なので出演者が限定されてしまいます)。

ところで、どうでもいい話ですが、イーダはアデーレの姉説と、妹説があるようですね。どちらの解釈をとるかによって、キャスティングも違ってきますし、当然、演出も異なることになります(日本で発行されている解説書には、姉版、妹版があります)。

さて、驚くのは弁護士のブリント役で、国立歌劇場でFeriが観た公演は、すべてPeter Jelosits(ボーイソプラノからテノールになった歌手)が務めていました。ただ、フォルクスオーパーで起用される歌手に比べると、ユーモラスな演技が弱いような印象があります。

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印象的な脇役であるイワン役Csaba MarkovitsMichael Kucharが隔年で登場しているようです(オルロフスキーとの呼吸が重要ですから、あまり出演者を変えたくない役ですね)。

オペレッタで両方に出演しているというのは、意外な気もしますが、国立歌劇場のメンバーでオペレッタ向きの歌手がいないというのも事実でしょう。何しろ、オペレッタの方が「お芝居」が入るためオペラよりも難しいですから catface

ところで、国立歌劇場の「こうもり」を観ると、歌唱力の高さを基準にキャスティングをしているように思います。そのため、全体として、歌は見事なのですが、逆に「肩に力が入りすぎている感じ」(気合いが入りすぎている…といった感じですかね)がすることがあります(右の写真は2008年1月公演のカーテンコールです。一番右はアイゼンシュタイン役のBo Skovhusです)。

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そのためでしょうか、オペレッタらしい「あそび」(余裕)が少なく、色恋の駆け引き的な要素(人の心模様を表現するお芝居)が薄くなっているように思います。最近は、オペレッタでお芝居にも力を入れるようになったフォルクスオーパーとの志向の違いを感じます(最近のフォルクスオーパーでは、カバレティストを盛んにオペレッタに起用することからもよくわかりますね)。

雰囲気としては、コミカルなオペラ(例えば「セビリアの理髪師」「愛の妙薬」)に近いかもしれません。正に「喜歌劇」です。実際、日本ではオペレッタを「喜歌劇」と訳しますが、最近、Feriは、ちょっと違うような気がしています。というのは、オペレッタの方が、役のキャラクターを明確にした上で、恋愛感情を中心とした心理描写を、ちょっと大げさに描いているような気がするからです。つまり、“こういう気持ちになるよなぁ”“いるいる。こういうヤツ”といったお客さまからの共感が得られるような展開ではないか…と思っています(もちろん、全てではありませんが)。

ところで、Feriも、今はオペレッタにうるさくなっていますが、最初の頃は、誰がすごい出演者(指揮者も含めて)なのかよく知らなかったので、今から振り返ると、「すごい公演」を観ていた…ということに気づいた次第です。

今、振り返ると国立歌劇場でありながらRudolf Bibiが指揮を担当し、Elina Garanćaがオルロフスキー役で登場した2003年公演は、今だったらFeriもハイテンションで大変だったことでしょう。ただ、この時はGaranćaの印象よりも、アデーレ役として登場したLaura Aikinの方が強く印象に残っています(ガランチャ・ファンの皆さま、ごめんなさい confident )。

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余談ですが、この年、Feriは成田からの予約が取れなかったため、羽田から関空へ国内線で飛び、そこから airplane オーストリア航空(関空発着は懐かしいですね)でウィーンへ入りました。

そして、無謀にも、その足で国立歌劇場へ向かい「こうもり」を観たので、集中力が続かなかった記憶があります。もったいないことをしました bleah 。ただ、ここで観ておかなかったら、今頃、後悔していたかもしれませんね。

さて、オペレッタの本家フォルクスオーパーの「こうもり」については、追って記事をアップする予定です。

なお、ご参考までにFeriが見た国立歌劇場「こうもり」の主要出演者リストをまとめましたので、ご興味のある方は、ご覧ください。「WSO_FLEDERMAUS.pdf」をダウンロード


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