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November 25, 2009

「チャールダーシュの女王」こぼれ話 その3

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今日は、引き続きフォルクスオーパーの「チャールダーシュの女王」にまつわる話題、「その3」です。

第2幕で大きな溝ができてしまったシルヴァとエドウィン。このもつれた糸を、どのように解きほぐすかが第3幕のテーマです。もちろん、オペレッタらしい「仕掛け」が見所です。

第3幕はボニとシルヴァが泊まっているウィーンのグランドホテルが舞台です(そう、以前、日系の某航空会社が運営していたリンク沿いにある「あのグランドホテル」という想定です coldsweats01 )。

舞台装置は、吊しものを上手に使い、ホテルのバーを見事に再現しています(本来は、閉店の時間なのですが、責任者のマックスを抱き込んで、貸し切りにしています)。

シルヴァは、すぐにカッとなってしまう自分に落ち込んで戻ってきます(さすが情熱的なハンガリー女性ですなぁ coldsweats01 )。そこへ、フェリ・バチが登場。想定ではフェリ・バチは、たまたまウィーンに来ていたことになっています(実際には、シルヴァ達を心配してやってきたのでしょうね。そのさりげないサポートが憎いねぇ delicious )。事情を聞いたフェリ・バチはシルヴァを慰めるため、バンドを呼んで“ヤイ ママン”を歌います。

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この舞台上のバンドは、当然、オーケストラメンバーが担当しており、実際に演奏します。最初は、乗り気ではなかったシルヴァも歌姫の血が騒ぎheart02 、結局、歌の輪に入り、三人で盛大に歌いまくります heart04

「チャールダーシュの女王」と言ったら“ヤイ ママン”。最大の盛り上げどころなので、最近では少なくなったリフレインも盛大に行われます。現在のバージョンでは、最初はドイツ語、二回目はハンガリー語(マジャール語)、三回目は英語日本語(日本語の歌詞は“ヤイ、ママン。世界はボクのもの。いつまで生きるかわからない。金などいるものか”)となっています。

この日本語ですが、恐らく、来日公演の際に入れたものを、その後、現地、ウィーンでも継続しているものと思われます。この時にシルヴァ、ボニ、フェリ・バチの三人がどれだけ、見事に踊りながら歌うことができるかが、ポイントです。

なお、「ヤイ ママン」は、通常三回ですが、2002年2月に観たときは、お客さまのノリが良かったためか、急きょ、四回目のリフレインが行われました。通常、三回という「お約束」があるため、オーケストラメンバーも三回目が終わったところで、一部引き上げようとしたのですが、指揮者の様子を見て、慌てて戻るという場面を目撃しています wink 。さすがにアドリブがお約束のオペレッタですね。

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この後は、いかに二組のカップルを上手にとまとめ上げるかという「お芝居」になります。「お芝居」なので、台詞が多くなりますが、実は、このお芝居が面白いのですよ。ジェスチャーも豊富なので、ドイツ語がよくわからなくても、筋さえわかっていれば大丈夫 good

まず、エドウィンがやってきて、ボニをなじり、シルヴァの部屋に向かいます。続いて、リッペルト侯爵がやってきて、ボニに詰め寄るのですが、エドウィンと同じような仕草なので、ボニは“この一家は、病気か”のようなジョークを言って、観客を盛り上げます。

さらに、リッペルト侯爵夫人もやってくるのですが、ここで、フェリ・バチとばったり。そう、リッペルト公爵夫人は昔、オルフェウス劇場の歌姫(つまり、シルヴァの大先輩)で、かつフェリ・バチが「憧れた人」だったのです。この時のリッペルト侯爵のリアクションは見物ですね 。

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最後は、ボニが電話を使った大芝居で、シルヴァの本音を引き出し、二組のカップルが無事誕生してお開きとなります。最後のシーンは、ホテルの舞台装置がなくなり、幻想的な場面になります(最後の写真)。舞台装置としては、第2幕のリッペルト侯爵邸の大広間を転用しており、巨大なドームが特徴です。

この幻想的な舞台装置の中、シルヴァとエドウィン、スタージとボニ、リッペルト侯爵夫妻がカップルで踊ります。そして、フェリ・バチだけは、「見えない相手」をパートナーとして踊る場面(シャドーダンスですね)になります。ちょっと、ホロッとくるシーン weep 。でも、フェリ・バチは粋なオヤジですなぁ(こういった「粋なところ」が好きなのですよ heart01 )。

ちなみに、Feriが2008年に観た時点での通算上演回数は269回になっていました。

notes それでは、次回からは「出演者編」をお届けしましょう。heart04

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Comments

Feriさん、saraiです。
要望どおり、「チャールダーシュの女王」の特集ありがとうございます。

引き続き、出演者編にも期待しています。

なお、この「チャールダーシュの女王」がsaraiのフォルクスオーパ初体験でした。ヨイママン(ヤイママン)のリフレインの楽しかったこと、この上なしでした。日本語もサプライズだったし(周りを見渡しても、日本人が見当たらなかったので、我々へのサービスと誤認しそうでした)。

Posted by: sarai | November 25, 2009 at 11:38 AM

saraiです。
書洩らしました。

第3幕の舞台がグランドホテルだとは、気が付きませんでした。なるほど。
もっとも、saraiが見た2002年時点では、まだ、グランドホテルに泊まったことはありませんでしたが・・・。

今度、見るときには、気にして見ましょう。

Posted by: sarai | November 25, 2009 at 11:47 AM

今シーズンのVOPでは公演が無いのになぜ「チャルダーシュの女王」の大特集なのかと思っていましたがsaraiさんのリクエストだったんですか・・。とても楽しく読ませて頂いております。
昨日Zsupanさん(「ジプシー男爵」の陽気なおっさん?)が日本公演当時の事を話題にしておいででしたが、私もあの放送のビデオをなんとベータで持っております。「チャルダーシュの女王」との初めての出会いでした。ルディフェーリアの熱唱とネメットの格好良さが印象的でしたね。ネメットはユニテル版ではフェリ・バチではなくボーニを演じていますが若いのも若いけれどダンスの達者なこと抜群でした。ネメットも10年位前に見たときは既にシルヴァをグルグル回す激しいダンスはやりませんでしたが、中年男性の渋みが出てきてフェリ・バチ役はまだまだネメットの時代が続くなと感じました。もともとあの役は中年男性のものだろうと思います。余り若いとシルヴァをエドウインと張り合って居るように見えてドラマの趣が変わってしまうでしょう。
大好きな「チャルダーシュの女王」については色んな感想を持っておりますが、最後に言わせてもらうと一番好きな曲目は第1幕の「本当の恋は一度だけ」です。ハンガリー独特の哀愁を帯びた曲調が何とも言えません。
日本のフェリ(バチ)さんこれからも格好よくお過ごしください。

Posted by: Unicorn(ユニコーン) | November 25, 2009 at 04:07 PM

saraiさま、コメント、ありがとうございます。

今シーズン、フォルクスオーパーでカールマンものがなくなってしまったのがショックです。ぜひ、来シーズンへの復活を願い、シリーズでまとめてみました。

最も裏では2010/2011シーズンの演目は決まっているハズですがね coldsweats01

Posted by: フェリ | November 25, 2009 at 08:43 PM

Unicornさま、コメントありがとうございます。

>第1幕の「本当の恋は一度だけ」
これは良い曲ですよね。カールマンの場合、ハンガリー系統の哀愁を帯びた曲にすばらしい魅力があると思います。

来シーズン以降、復活した場合、フェリ・バチ役が誰になるか…ということも気になりますね。

Posted by: フェリ | November 25, 2009 at 08:46 PM

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