« 歩道の整備後は… | Main | フラックタワー余話 »

December 04, 2009

その後のフォルクスオーパー「リゴレット」

Img_9249_001

今日の話題は、フォルクスオーパーのオペラです。10月にプルミエを迎えたフォルクスオーパーのドイツ語版「リゴレット」ですが、凝りもせず、もう一度観てきました

すでに10回以上、上演されているため、歌手のこなれ方、問題点の修正など、興味深い点が多々ありました。

まず、当日の指揮はベテランのAlfred Eschwéでした。出演者は、Der Duca役はOliver Kook(前回と同じ)、リゴレット役はJacek Strauch、ジルダ役はJennifer O´Loughlin(前回と同じ、「ラ・ボエーム」にも出演するらしい)、殺し屋Sparafucile役はKarl Huml、Maddalena役はZoryana Kushpler、Giovanna役はSulie Girardi、Graf von Monterone役はEinar Th. Gudmundsson、Marullo役はJaroslaw Jadczak、Borsa役はThomas Markus、Graf von Ceprano役はHeinz Fitzka、Gräfin von Ceprano役はMara Mastalirといった面々でした。ファーストクルー中心の編成です。

さて、指揮者がManlio BenziからAlfred Eschwéに変わったことで、演奏が格段に良くなりました 。特に響が良くなり、メリハリのある演奏に変わりました。フォルクスオーパーオーケストラの面目躍如…といったところです。しかし、指揮者の違いで、これほど音が変わるとは思ってもみませんでした。Feriは詳しいことは知りませんが、指揮者の評価が悪かったため、交代させられた可能性もありますね。

Img_9252_001

演出は10月に観たものと全く同じですが、リゴレット役のJacek Strauch がすばらしかったですね。体格が良いこともあり、群衆の中に溶け込んでしまうこともなく、1幕から存在感のあるところを見せていました。

体格が良いため、声量も十分あり、お芝居も堂に入っていました。特にジルダと一緒の場面では、正に親子…という雰囲気が良く出ていましたね。これでなくっちゃ。事実、カーテンコールでも多くの拍手を集めていました。またフォルクスオーパーでは珍しく、「床ならし」がでました 。前回Feriが観たVitomir Marofと比べると抜群の存在感でした。ただ、Ducaに対する「怨念」を前面に出すタイプではないようです。逆にジルダに対する深い愛情が歌とお芝居から良く伝わってきましたね。

Img_9248_001

ジルダ役のJennifer O´Loughlinもだいぶ慣れてきて、余裕を持ってジルダを演じることができるようになった感じがします。今回、改めて良く観ると、この人はお芝居も上手であることがわかりました。最後、瀕死の中で歌うシーンでは、視線が宙を舞っているなど、細かいところまで気を配った演技が光っていました。心理変化をちゃんとお芝居に反映している点も魅せるものがあります。「ラ・ボエーム」にも出演するようですが、こちらも合いそうですね。

Der Duca役のOliver Kookについては、女たらしの嫌らしさが、まだまだ弱い感じがしますね(どうも優しい感じが強いのですよね)。これはキャラクターの問題なので、難しいかもしれません

オーケストラが良くなったこともあり、全体的に完成度が上がったような気がします。ただし、オリジナルを全く無視した役の設定と、現代演出については、好みが分かれるところかもしれません。未だにリゴレットが映画会社で何の仕事についているのか、はっきりしません(衣装係みたいな感じはするのですが…)。これは、歌詞や台詞はオリジナルのままなので、観客には役の設定が伝わってこないのですよ

初めて「リゴレット」をご覧になる方には、絶対お勧めしませんが、オリジナルの「リゴレット」を良くご存じの方には、なかなか興味深い作品に仕上がっています(第1幕のセミヌードシーンも健在です )。

|

« 歩道の整備後は… | Main | フラックタワー余話 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 歩道の整備後は… | Main | フラックタワー余話 »