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February 08, 2010

フォルクスオーパー「ハワイの花」プルミエレポート(その1)

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今日は「フォルクスオーパーのオペレッタ・プルミエレポート」です。実は、当初、はっぱさんに先を越された coldsweats01 グラーツ歌劇場「チャールダーシュの女王」をシリーズで先にお伝えする準備をしていました。

が、「ハワイの花」のプルミエを観終わった瞬間から、この高揚した気分を早く日本のオペレッタファンの皆さまに伝えたい…という気持ちになり、急きょ、こちらを先にご紹介することにしました。別に会っていただいたからマイヤーさんに気を遣っている訳ではありません。それくらいに、ウィーン風の味付けがすばらしいオペレッタに仕上がっていたのです。

2月7日、2009/2010シーズンにプルミエを迎える3本目のオペレッタ「ハワイの花」がフォルクスオーパーで上演されました。

「ハワイの花」は、ハンガリー出身のパウル・アブラハムが1931年に作曲したオペレッタですが、最近はあまり上演されることがありません。マイヤーさんは、このところ、近年、上演される機会が少ない演目を選んできますね。今回の作品ですが「Kolonialoperette」という副題が付いていました。ところで、今回のフォルクスオーパー版ですが、オリジナルとはかなり演出が変わっています(とは言ってもFeriはオリジナル版を観たことはありません。たまたま「あらすじ」を読んだくらいです)。

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で、オリジナルとどう違うのかと言うと、「ハワイの花」は本来、三幕のオペレッタです。今回は、この「ハワイの花」を劇中映画にしてしまい二幕ものに短縮。その前後にリスベットとハラルド・クラトクビルという映画を見に来たカップルの恋愛模様を挟み込んだプロローグとエピローグを加えた演出にしたのです。

実際、リスベットとハラルドは、途中から映画の世界に迷い込み、映画に出演するはめになります。映画だから、出演者している俳優さんは全員「お芝居」をしているのですが、素人のリスベットとハラルドのカップルは、それを現実世界と勘違いしてしまい、混乱するというお話です。フォルクスオーパー版では、映画のクランクアップの後、リスペクトとハラルドがお互いの良さを再認識し、愛を確かめ合うというエンディングになっています。

オペレッタ「ハワイの花」は、アメリカがハワイを乗っ取るために画策するという話なので、ハワイ王女ラヤが追放されてしまうという、悲劇的な展開になっています(フォルクスオーパー版では、「映画」なのでラヤ王女は殺害されます)。アメリカ人のお客さまも多いでしょうから、「アメリカ=悪者」にする訳にはいきませんね。つまり、「これは、映画の中のお話で、誰も傷つきませんよ。ほらエピローグでは、ハッピーエンドになっだでしょ」という展開にしたのでしょう。考えましたね。

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さて、今回の演出はドイツ人のHelmut Baumannさんです。この演出家はフォルクスオーパーで現在、上演されている「地獄のオルフェウス」の演出を担当しています。脚本はMathias Fischer-Dieskauさんが担当しました。

Feriが観た感想としては、「限りなくミュージカルに近い、オペレッタ」でした。実際、全員がワイヤレスマイクを使用しており、音楽もフォックストロットやジャズのリズムがふんだんに取り入れられています。当然、古典的なバレエもワルツ系は入っていません。また、同メロディーの曲が何回も使われているのですが、これが「肝」で、上演が終わると耳に残るのですよ。

興味深いのは、ハワイの場面です。途中、何度かハワイアン達が主役となる場面があるのですが、曲の調子が、ハワイアン調でもなければ、ポリネシア調でもありません。そう、レハールの「微笑みの国」のような中国調なのです confident

さすがに、衣装に関してはアロハやフラダンス風のものにしていますから、雰囲気は出ていますが、中国調のメロディーなので、違和感がありますね。ただ、これは「演出や脚本の問題」ではなく、パウル・アブラハム自身が、南洋系のメロディーを十分把握せずに、作曲したことによるものでしょう。つまり、南洋と東洋がごっちゃになってしまった訳です(イメージとしては、ハワイは台湾くらいの場所にあるように捉えていたのかもしれません)。

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なお、フォルクスオーパー版では、「オペレッタの役」と「劇中映画の役」がダブルになっている人がいます(ちょっと、わかりにくいですね)。それでは出演者をご紹介しましょう。まず、プルミエではJoseph Olefirowiczさんが指揮を務めました。

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主なキャストは、ハラルド・クラトクビル(Harald Kratochwil)役(映画の中ではアメリカ海軍士官キャプテン・ストーン役)が「オペレッツ」でもおなじみのThomas Sigwaldさん、ハラルドの恋人であるリスベット(Lisbeth Kratochwil)役(映画の中では総督の姪ベッシー・ワトソン役)がEva Maria Maroldさん、映画俳優スザンヌ・プロヴァンス(Susanne Provence)役(映画の中ではハワイ王女ラヤLaya役)がSiphiwe McKenzie Edelmannさん(フォルクスオーパー初出演)、映画俳優オスカー・フォン・ホルメイ(Oskar von Halmay)役(映画の中ではハワイの貴公子で民族派のリーダーであるリロ・タロ役)がChristian Baumgärtelさん、映画の脚本家役ジョン・パッフィー(John Buffy)役がMarko Katholさん、映画の中ではハワイアンの長老カナコ・ヒロ(Kanako Hilo)役がRonald Kusteさん、映画の中ではアメリカ・ハワイ総督ロイド・ハリソン(Lloyd Harrison)役がJosef Luftensteinerさん(「リゴレット」では悪役でしたが、今回も敵役です)、映画の中では若いハワイアン・ラカ(Raka)役がMartina Dorakさん(これは期待していましたが、期待以上の出来でした)、映画の中ではジャズシンガーのジム・ボーイ(Jim Boy)役がGaines Hallさん(フォルクスオーパー初出演。タップダンスが上手です。最後の写真の方)、映画の中ではハワイアンのカルナ(Kaluna)役がYasushi Hiranoさん(やっとオペレッタにも登場です)という面々でした。

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という訳で、ネタバレになりますが、これからご覧になる日本のオペレッタファンの皆さま向けに、フォルクスオーパー版の「あらすじ」を、明日からご紹介しましょう。

notes 明日は「お話の詳細」です。お楽しみに notes

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