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March 25, 2010

速報 国立歌劇場2010/2011プログラム発表

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ウィーン国立歌劇場は、現在のダイレクター・ホーレンダー(Ioan Holender)さんが、今シーズン限りで勇退するのを受けて、2010/2011シーズンからは、フランス出身のDominique Meyerさんをダイレクターに迎えて新しい体勢で運営がスタートします。

注目のウィーン国立歌劇場ですが、例年よりも早く「2010/2011シーズンのプログラム」などが発表されました。さっそく概要をご紹介しましょう。

○新音楽監督の英断に注目
3月23日に行われた記者会見では、新シーズンはプレミエ公演が増え、レパートリー公演のプローベも、これまで以上に回数を増やして「質の向上」をめざすという方針が発表されました。
さらに、プローベ専用舞台も年内に完成するそうです。新しく音楽監督に就任するヴェルサー・メトスさんは、35公演を指揮する予定です。

ところで、2010/2011シーズンは、プローベ回数が従来の90回から110回になったのですが、 この契約を歌劇場側とウィーンフィルが合意できるかが注目されていました(実は、ホーレンダーさんにもできなかった長年の難問題だったそうです)。ウィーンフィル側との折衝は、記者会見の前夜、遅くまで続いた「難産」だったようですが、最終的に、20回増やすことに合意した訳です。この結果について、地元マスコミは「快挙である」と評価しています。では、来シーズンのプログラム概要から。

○オペラのプルミエは6公演
まず、注目されるオペラのプルミエですが、「CARDILLAC」(カルディヤック、Paul Hindemith、10月17日)、「DON GIOVANNI」(ドン・ジョバンニ、12月11日)、「LE NOZZE DI FIGARO」(フィガロの結婚、2011年2月16日)、「ANNA BOLENA」(アンナ・ボレーナ、Gaetano Donizetti、2011年4月2日)、「KÁTJA KABANOVÁ」(カーチャ・カバノヴァー、Leos Janácek、2011年6月17日)、「LUCREZIA BORGIA」(ルクレツィア・ボルジア、Gaetano Donizetti、コンサート形式、10月2日)と発表されました。

「LUCREZIA BORGIA」はグルベローヴァさんが出演する予定なのでFeriは注目していたのですが、またしても「コンサート形式」になってしまいました。残念ですねぇ。どうりで、公演数が多い訳です。ただ、妙な演出でやられるよりは、コンサート形式の方が良いですが。なお、グルベローヴァさんの出演は来シーズンは、「LUCREZIA BORGIA」の一演目だけとなっています。

一方、「アンナ・ボレーナ」には、またまたアンナ・ネトレプコさんとガランチャさんが出演します(お二人とも来シーズンは、この演目だけのようです)。チケット確保が大変そうですねぇ

なお、2010/2011シーズンから、プルミエはすべて料金カテゴリー「P」になりました。

○オペラの再演は5公演
再演は「LA BOHÈME」(ラ・ボエーム)、「DER ROSENKAVALIER」(ばらの騎士)、「COSÌ FAN TUTTE」(コシ・ファン・トゥッテ)、「BILLY BUDD」(ビリー・バッド、Benjamin Britten)、「JENUFA」(イエヌーファ)となっています。「ラ・ボエーム」や「ばらの騎士」は、2009/2010シーズンも上演しているにもかかわらず、「再演扱い」になっているのかは不明ですが、演出を修正するのでしょうかね。

○レパートリー・オペラ
2009/2010シーズンから継続上演さえるレパートリー・オペラですが、以下のような作品がリリースされています。
「魔笛」、「セビリアの理髪師」、「サロメ」、「愛の妙薬」、「スペードの女王」、「運命の力」、「蝶々夫人」、「アルチーナ」、「トスカ」、「リゴレット」、「メデア」、「仮面舞踏会」、「ばらの騎士」、「ランメルモールのルチア」、「ウェルテル」、「ナクソス島のアリアドネ」、「アイーダ」、「アラベラ」、「エレクトラ」、「ラインの黄金」、「ワルキューレ」、「神々の黄昏」(4月6日「ラインの黄金」、4月7日「ワルキューレ」、4月13日「神々の黄昏」はリングチクルス)、「ファウスト」、「パルジファル」、「ナブッコ」、「イエヌーファ」、「アルジェのイタリア女」、「マノン」、「シモン・ボッカネグラ」、「エフゲニー・オネーギン」、「カヴァレリア・ツスティカーナ/道化師」、オペレッタ「こうもり」(12月31日と1月1日のみ)となっています。

○バレエのプルミエは5公演
バレエに関しては、「JUWELEN DER NEUEN WELT」(10月24日)、「SCHRITTE UND SPUREN」(2011年1月9日)、「DON QUIXOTE」(2011年2月28日)、「HOMMAGE AN JEROME ROBBINS」(2011年5月3日)、「NUREJEW GALA 2011」(2011年6月28日)の5演目がプルミエとして上演されます。

レパートリー・バレエでは「こうもり」が継続上演されるようです(こちらは数が多いようです)。興味深いのは、オペレッタの「こうもり」が2公演だけになり、12月31日のマチネは「バレエ版こうもり」に変更されています。

まだ、出演者も含めて詳細を見ていませんが、プログラム全体を通して見た感じは、バレエ公演が非常に増えている感じがします。

さて、今回のプレス発表を受けて、地元紙のプレッセは「思慮深い静かな新任ディレクター」、クリーエ は「楽しみな新シーズン」と好意的に評価しているようです。なお、チケットの予約・発売方法も変更されるようですが、こちらも近日、お知らせします

国立歌劇場2010/2011シーズンの月別プログラムはAustria-fan.comの方で日本語版も掲載してくれましたので、そちらをご覧ください。

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Comments

Feriさん、saraiです。

来年度のプログラムの紹介、ありがとうございます。
自分でもざっとHPでプログラムをながめましたが、こうやって整理していただくと分りやすいですね。

ネトレプコですが、ガランチャと一緒に「アンナ・ボレーナ」に出るようですよ。ダルカンジェロも出るので、今年のカルメンの路線ですね。

あと、フリットリは何故、ウィーンで出演しないのでしょう? これも残念。

全体に配役がもうひとつ魅力に欠ける印象ですね。

R・シュトラウスのオペラで注目できそうな公演はありますか? ⇒ Feriさん、はっぱさん

ウィーンの花、キルヒシュラーガーも年末年始の「こうもり」のオルロフスキー役だけというのも寂しいですね。

ウィーンにあまり登場しない歌手は来年度はどちらに出演するのか、調査する必要があります。メト、ミュンヘン、チューリッヒ、コヴェントガーデン、パリ、ベルリン????

いずれにせよ、来年度の計画を練らなければ・・・

Posted by: sarai | March 25, 2010 09:49

saraiです。

追加コメントですが、2010年度から、バレエの芸術監督にパリ・オペラ座のエトワールだったルグリが就任しますね。
5年契約だそうですから、これから、バレエもかなり、力を入れていくのでしょうね。
今回のプレミエでも、ヌレエフ作品の「ドン・キホーテ」などは、さぞやという感じです。
フォルクスオーパも兼任だそうですから、期待できますね。
有力なダンサーが移籍してくるといいですね。パリ・オペラ座あたりからひっぱってくるのが手っ取り早いですが。
バレエ公演でも注目公演があれば、ご紹介ください。

Posted by: sarai | March 25, 2010 11:23

saraiさま、コメント、ありがとうございます。

出演者の件は、ホーレンダーさんの人脈で出ていた歌手が多かったようですから、ダイレクターが変わると、色々と変化があるのでしょうね。実際、すでに合唱団あたりでも、再オーディションが行われているといううわさ話を耳にしました。

ところで、バレエですが、今年のニューイヤーコンサートのテレビ中継では、パリオペラ座のバレリーナが出演していましたから、これが来シーズンの布石だったのでしょう。なるほどねぇ。

Feriは、残念ながらバレエは弱いのので、これははっぱさんに期待(お願いかな)しましょう。

Posted by: Feri | March 25, 2010 12:27

バレエの件ですが、その後、会見の中でも興味深い内容が語られていたことがわかりました。

今回、バレエに関しては、国立歌劇場とフォルクスオーパーが合同で行うことになったそうです(今までの出演者はプール制でしたが、それを一歩、踏み込んで実施するということでしょう)。

で、フォルクスオーパーとの交渉過程で、ロベルト・マイヤーさんから「Meyer Ballet」にしよう提案があったとか(多分に冗談だとは思いますが…)。会見では、この話題も披露され「残念ながら採用できませんでした」という話もあったそうです。何となく、国立歌劇場とフォルクスオーパーの連携が強化されていきそうな感じがしますね。

この点は注目したいと思います。

Posted by: Feri | March 26, 2010 07:58

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