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March 18, 2010

Pause(休憩)よもやま話

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今日は、オペレッタやオペラには欠かせない「Pause(休憩)にまつわる話題」をお届けしましょう。こちらに限らず、オペレッタやオペラでは、公演中、最低一回は休憩が入ります。もちろん、極端に短い、一幕ものの作品は別ですが…

見ている方も長い時間付き合うのは大変ですが、それ以上に演奏している指揮者やオーケストラのメンバーが大変ですよね。オペレッタの場合、演奏が入らないお芝居の部分では、指揮者やオーケストラは「事実上の休憩」をとることができますが、常時演奏していることが多いオペラの場合、休憩がないとダウンしてしまうでしょう bearing 。ところで、オペレッタの場合、出番がなくなってしまった奏者の方が、オーケストラピットから楽屋へ引き上げて、次の出番直前に戻ってくるということもあります(出番がないと眠くなってしまうそうです sleepy )。

ちなみに大人でも集中力持続時間は30分程度だと言われています。ただ、大人の場合、知的好奇心が働くと、後30分くらいは集中力が持続するようです。そう考えると、1時間前後が、生理的な限界点と言うことになりますね。

さて、お客さまの方も、休憩で一服というのは、これまたオペレッタやオペラ鑑賞の楽しみの一つです happy01

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smoking 愛煙家の皆さんの中には休憩時間が待ち遠しい人もいることでしょう。また、この休憩時間にビュフェなどで、友人と語らいの一時を過ごすのが、オペレッタやオペラ鑑賞の醍醐味かもしれません。国立歌劇場などでは、休憩時間のビュフェは「社交場」として賑わっているのは、皆さまもご存知の通りです。皆さん、 wine シャンパンやワインなどのグラスを方向けながら、作品について語り合っています。

また、意外に人気があるのが cafe カフェですね。特にお仕事の後、オペラを鑑賞する皆さんは、やはり公演中、睡魔が襲ってきますから。余談になりますが、国立歌劇場のカフェは、ワインよりも高いのだから、ビックリしてしまいます coldsweats02 (まぁ、従業員さんの手間はカフェの方がワインよりもかかりますが…)。ちなみにこちらでは、休憩時間は、20分が標準時間になっているようですね。

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ところで、休憩は幕間にとるのが一般的です。オペレッタやオペラの場合、3幕ものが多いので、本来ならば2回の休憩をとることになります。しかし、最近では上演時間全体を短縮する傾向があるため、休憩を1回とし、後は暗転で上演するケースが増えています。

上演時間短縮の理由ですが、フォルクスオーパーの場合、遠方から来ているお客さまを考慮しているようです。ただ、暗転で次の幕に移るためには舞台装置を簡素化しなければなりません。逆に複雑な舞台装置を使った演目の場合は、幕間に休憩を取らざるを得ないということになります。

フォルクスオーパーのオペレッタでは「こうもり」は、未だに2回の休憩が入ります。これは、2幕のオルロフスキー邸と3幕の刑務所の舞台装置が大きく異なるためです。また、かつては「メリーウィドウ」も2回、休憩が入っていました。今では、2幕のガーデンパーティの舞台装置を活かした形で3幕の舞台装置が構成されているため、暗転に対応できるようになりました。

ところで、オペレッタなどの公演で、1回の休憩を挟んで3時間前後で納めようと思うと、1時間20分過ぎに休憩を入れるのが理想的です。が、休憩を1回だけにすると、上演が難し演目が出てきます。具体的には1幕が比較的短く(50分以内)、2幕が長い(1時間20分以上)というケースです。

この場合、1幕後に休憩を入れると、その後が長くなりすぎてしまいます。かと言って2幕終了まで引っ張るのは無謀です(オペレッタの場合、3幕は比較的短いですね)。そこで、最近出てきたのが、2幕を途中で「ぶった切る」という分割演出です wink

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フォルクスオーパーでは「ルクセンブルク伯」などが代表的な例です。本来は、ルネーがアンゲリカとの偽装結婚を終え、カーニバルで仲間と盛り上がったところで1幕はお開きです。しかし、現在のフォルクスオーパー版では、回り舞台で、そのまま2幕に進みます。

2幕はアポロ劇場のホワイエで、アンゲリカがさよなら公演を終えたパーティーが行われています。アンゲリカとルネーが、お互いを愛し合っていることを認めていると、そこへバジールが介入してきて、離ればなれになるシーンで休憩が入ります(写真は休憩に入る直前。「2幕前半の終わりの場面」です)。

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興味深いのは、休憩後、ちょっと前のシーンに戻ってからスタートしました。ちょうど日本のテレビドラマでコマーシャルの後に、前のシーンをちょっと流す手法と同じです。まぁ、そうしないと不自然な感じになってしまうからでしょう。なお、2幕から3幕への移行は、暗転ではなく、回り舞台を上手に活用し、ホテルのシーンになります。

面白いのはプログラムに挟まれている出演者リストには休憩が入るタイミングが記載されているのですが、2幕を分割している場合、何と書かれているでしょうか。まさか「2幕の途中で休憩」とも書けませんよね coldsweats01 。ちなみに「ルクセンブルク伯」の場合は「2幕後に休憩」となっています。つまり、分割した2幕前半までを「2幕」、それ以降を3幕と定義づけているようです(まぁ、どうでもいい話ですが)。

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一方、昨年9月にプルミエがあった「小鳥売り」は、1幕が1時間10分と手頃な長さだったので、1幕終了後に休憩が入っていました。そして、2幕から3幕へは暗転で対応していましたね。休憩が入らないのは、マイヤーさんの怪演が注目を集めた「酋長アーヴェントヴィント」です。こちらは上演時間が1時間30分でしたが、休憩を入れないぎりぎりの時間だと思います。

また、最近、プルミエを迎えた「ハワイの花」も2幕を途中で切っていましたね。もっとも、こちらは、オリジナルと演出がかなり異なりますから、違和感は少ないですが…

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逆に国立歌劇場のオペラは、きっちりと幕間に休憩を入れる演出が多いですね。一般的な3幕ものでは1幕後、「ラ・ボエーム」のような4幕ものは2幕後が多いようです。

ところで、休憩が2回入る方が劇場のビュフェの売上は、増えるでしょうね。もっとも勤務時間が長時間化することによる「人件費の問題」も発生するでしょうから、単純に利益が上がるのかどうかは、よくわかりませんが… confident


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