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April 24, 2010

フォルクスオーパー2010/2011シーズン・プログラム発表

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先日、断片的な情報をお伝えしましたが、フォルクスオーパーの2010/2011シーズンのプログラムが正式に発表されたので、その内容をお届けしましょう。

○プルミエ作品
注目のプルミエ作品ですが、フランツ・レハールの傑作「メリーウィドウ」が登場することになりました。プルミエは、2011年5月21日です(事前公演が5月19日に行われます)。その関係で、2010年9月から2011年5月までは「メリーウィドウ」は一切上演されません。この点はちょっと寂しいですね。

オペレッタ系では久々にシュトルツが登場しますが、こちらは「オペレッタコンサート」(Stolz & Co)に落ち着いたようです。そのため、オペレッタではなく「スペシャル」に区分されています。ウィーンではシュトルツのメロディをお好きな方が多いので、人気を集めそうな気がします。最終的にオペレッタのプルミエは「メリーウィドウ」だけになりました。

オペラで、プルミエが設定されているのは、ドヴォルザーク作曲の「ルサルカ」(10月30日プルミエ)とニコライ作曲の「ウィンザーの陽気な女房たち」(12月18日プルミエ)、プッチーニ作曲の「外套/ギャンニ・スキッキ」(2月26日プルミエ)のさん作品です。いずれもフォルクスオーパーお得意の「ドイツ語上演」となっています。

Feriが個人的に注目したのは「ウィンザーの陽気な女房たち」ですね。「マルタ」と同じく、フォルクスオーパー向けのオペラだと思います。また、「ルサルカ」は美しいソプラノのアリア“月に寄せる歌~白銀の月よ”で有名なオペラです。Feriとしては、ちょっと意外な演目で、正直、驚きました。

ミュージカルでは、ジェリー・ハーマン&マイケル・シュチュワート作の「ハロー ドーリー!」が新たに取り上げられました。こちらのプルミエはシーズン前半の9月25日に行われます。そしてビックリ仰天。10月は「ハロー ドーリー!」が11公演も行われるのです。オペレッタも,このくらい気合いを入れて上演してもらいたいものです。

バレエでは、「マリー・アントワネット」、「ヤングダンサーズ」、「ル・コンクール」の3作品が取り上げられました。

オペレッタの改訂(新演出)は「メリーウィドウ」だけですが、定番中の定番演目だけに、キャスティングも含めて、ダイレクターのマイヤーさんの手腕が問われそうです。なぜ、この時期の「メリーウィドウ」の演出改訂が行われるのか、当初は信じられなかったのですが、現在、上演されているものもナイショで改訂を重ねているため、結果として演出家の考えが否定されているような形です。

従って、新しい演出にすることで、正常化しようというものかもしれません。こう考えると、Feriの独断ですが、珍演出の可能性は低いと考えています。なお、上演時間は3時間となっていますので、今まで以上に充実した内容になることが予想されます。ところで2012年に予定されている日本公演では、この「メリーウィドウ」が登場する可能性が極めて高いと思われます。

○レパートリー・オペレッタ
Feri注目のレパートリー・オペレッタですが、最も注目されるのはカールマンの「チャールダーシュの女王」が復活したことでしょう。復活初演は3月12日です。しかも「レパートリー」での復活なので、完成度の高い「前の演出」で上演されます。こちらもキャスティングが非常に注目されるところです。Némethのフェリ・バチがまた見たいですね。日本のFeriも絶対行くから、待っていてね。

この他の作品は、いずれも前シーズンからの継続上演です。作品はシュトラウスの「こうもり」、レハールの「ルクセンブルク伯」と「微笑みの国」、オスカー・シュトラウスの「愉快なニーベルンゲン」、ツェラーの「小鳥売り」、アブラハムの「ハワイの花」、オッフェンバックの「酋長アーベントヴィント」です。また、スペシャルに分類されていますが「オペレッツ」も引き続き上演されることになりました。

逆にキュネッケの「かの地から来た従兄弟」とオッフェンバックの「地獄のオルフェウス」が姿を消しています。「地獄のオルフェウス」は、なかなか面白かっただけに、ちょっと残念ですね。

「酋長アーベントヴィント」は、マスコミ評が思わしくなかったのですが、マイヤーさん自身が出演していることもあり、継続上演となったのでしょうか。

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○レパートリー・オペラ
こちらでは、斬新な演出で話題を集めたプッチーニの「トゥーランドット」、キンツルの「エヴァンゲリマン」、ロッシーニの「シンデレラ」が復活上演されます。

前シーズンから継続上演される作品はモーツァルトの「魔笛」と「後宮からの誘拐」、ビゼーの「カルメン」、ヴェルディの「リゴレット」と「椿姫」、プッチーニの「トスカ」、ツェムリンスキーの「カンダウレス王」、コロノヴィッツの「アントニーと鬼」、フンパーディンクの「ヘンゼルとグレーテル」となっています。「トゥーランドット」は、以前も当ブログでご紹介しましたが、出演者が「虫の衣装」で登場する「ちょっと変わった演出」です。

以外なの、2009/2010シーズンでプルミエを迎えた「三つのオレンジの恋」(4月17日プルミエ)がなくなっていることです。この演目は、ハンブルク歌劇場からプログラムを購入している作品なので、それが関係しているのかもしれません。

また、今シーズン上演されていた「フラ・ディアボロ」、「ナクソス島のアリアドネ」、「ラ・ボエーム」、「セビリアの理髪師」、「低地地帯」、「サンクト・ステファンのラストダンス」などがなくなっていますね。こう見ると結構、オペラは入れ替わりが激しいですね。逆の見方をすると、「プログラムの入れ替わりが激しい」というこは、地元のファンを呼び込みやすいということにつながると思います(恐らく、それを狙って意図的にプログラムの入れ替えを多くしているのでしょう)。

○レパートリー・ミュージカル
ミュージカルでは、今シーズンも上演されていた「ガイズ・アンド・ドールズ」と「マイ・フェア・レディ」2作品が継続上演されます。いずれも一定の人気を集めている作品だけに、妥当な選択と言えるでしょう。また、前シーズン上演された「南太平洋」が、2月27日と3月2日に上演されることになりました。こちらはコンサート形式です。

○レパートリー・バレエ
バレエでは、ユニークな作品だった「クイーンに捧げるダンスオマージュ」が、ついに姿を消すことになりました。この他、「くるみ割り人形」「バレエ・ガラ」もフォルクスオーパーから姿を消します。継続上演されるのは、「マックス・アンド・モーリッツ」と「カルメン」の2作品です。ところで、今シーズンからバレエに関しては、国立歌劇場との共同運営体制が強化されることになりました。そのため、演目の割り振りも含めて、従来とは大きく変わりそうな気がします。

○スペシャル
マイヤーさんご出演の一人芝居「80分のタンホイザーで」は、来シーズンも継続上演されます。また、オペレッタのところでご紹介した3大テノールのパロディ「オペレッツ」も引き続き上演されます。

全般的にプログラムを見ると、シーズン前半はオペレッタで注目される作品が少なく、オペレッタ・ファンのFeriとしては寂しさを感じます。とくに例年、オープニングでオペレッタを続けて上演する傾向があったのですが、来シーズンはなくなってしまいました。


反面、2011年の春からはFeri待望の「チャールダーシュの女王」、そして、5月の新「メリーウィドウ」と注目される作品が続々登場します。こう考えると、2010/2011シーズンのフォルクスオーパーは、オペレッタに関しては2011年に入ってからの方が「興味深いシーズン」と言えるかもしれません。

なお、2010/2011の年間スケジュール(月別スケジュール、日本語版)をAustria-fan.comのWebサイトに掲載してもらいましたので、そちらも合わせてご参照下さい。


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Comments

Feriさん、こんばんは。Steppkeです。

Volksoperのプログラム、やっと発表されましたね。

Die lustige Witwe(メリー・ウィドウ)の新演出は、驚きであり、かつ楽しみです。
Marco Arturo Marellの演出には、Staatsoperや新国立劇場で何度も接したことがあります。シンプルな装置に納得できる演技という印象で、あまり伝統的な装置・衣装ではなさそうな感じがしますが、どうでしょうか。
Hannaが、最近Staatsoperで活躍している(この間はL'elisir d'amore(愛の妙薬)でAdinaを聴きました)Alexandra Reinprechtというのも期待できます。久しぶりのVolksoper復帰ではないでしょうか。

Die Csárdásfürstin(チャールダーシュの女王)が残ったのも、良かったですね。しかもNeueinstudierungで、オリジナルの演出家であるRobert Herzlが指導し、Rudolf Biblが指揮するという最強の布陣です。引き締まった良い舞台が期待できそうです。

他に嬉しいのは、Feriさんは書かれていませんが、Peter Minich(ペーター・ミニッヒ)さんのスペシャルが、来年6月に(2回)あることです。
これは、是非行かないとなりません。Die lustige Witweの新演出や、未だ観ていないDie lustigen Nibelungen(愉快なニーベルンゲン)との組合せで、予定を立てようかと考えています。感動的たったDer Evangelimann(福音伝道師)も同じ時期にあるので、楽しみです。

しかし、年々、オペレッタ・ファンにとってはつまらないスケジュールになって来ているような気がします。
特に、9月から10月初めは、ひどいものです。オペラ(ほぼLa traviataとToscaだけ)とHello, Dolly! ばかり。StolzもFeriさんが予想されていたようにコンサート形式(しかもLehárやO.Strausと一緒)で、ちょっと行こうかという気にはなりません。

Posted by: Steppke | April 24, 2010 at 06:48 PM

Steppkeさま、コメントと補足、ありがとうございます。

今回、手元に年間プログラムを入手した上で、詳細を検討した訳ではないので、見落としていたところが、多々、ありますので助かります。

シーズンはじめは、正直オペレッタファンにとっては、寂しいスタートになりましたね。

そういえば2005/2006シーズンに「メリーウィドウ」が新演出化された際も、2004年6月から1年間、上演されなかったので、それと同じパターンですね。で、気になるのが現演出の最終公演となる2010年6月4日です。2004年6月27日は、各幕でハンナとダニロの組み合わせを変えるという感動的なスペシャルだったのですが、今回はどうなりますかね。観ることができないのが残念です。

また「メリーウィドウ」は現在の2時間30分から、3時間になったので、お芝居はまともになりそうな気がします。定番中の定番だけに、ダイレクターであるマイヤーさんの手腕が問われる公演になることだけは間違いありません。

なお、オペレッタに関しては、もう少し調べた上で、改めて記事にしたいと考えています(さすが、好き者)。

Posted by: Feri | April 25, 2010 at 07:51 AM

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