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April 19, 2010

アイスランド噴火の影響

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Feriも、今回のアイスランドのエイヤフィヤトラヨークトル火山の噴火には驚きました。しかもイギリスや北欧だけではなく、ほぼヨーロッパ全域で航空機の運航が規制されていますので、色々とご心配な方も多いと思います。現在、Austria-fan.comさんの方では、オーストリア航空の日本線運行状況を随時、アップしていますが、ここでは周辺情報を提供したいと思います。

まず、最新の情報では、オーストリア国内の空港は現地時間19日午前6時(日本時間、同日、13時)に再開される方向で検討が進められているようです。そのため、現時点では19日、日本発、ウィーン行きのオーストリア航空52便の運行が予定されています。結局、19日の52便は、先ほど欠航が決まりました。

空港が火山の影響で閉鎖されていると聞くと、空港に火山灰が降り積もっているようなイメージを持つ方が多いのですが、実は、オーストリアには火山灰そのものは降っていません(精密に観測すれば別かもしれませんが。少なくとも体感上は火山の影響は感じられません)。

では、なぜ航空機の運航が全面的に停止されているかというと、現地新聞の図を見ると大変よくわかります。ジェット旅客機は高度1万メートル前後を飛行するのが一般的です。そのジェット旅客機の飛行ルートに火山灰が流れているのです(ちなみに赤マークが閉鎖中の主要空港です)。

この火山灰の影響で、定期便の旅客機が墜落寸前になったことがあります。1982年6月、インドネシア・ジャワ島上空で、ブリティッシュ・エアウェイズ9便のボーイング747-200Bがジェットエンジンに火山灰が詰まりエンジン4基(全部)が停止し、同機は滑空状態になってしまいました。

幸い、乗務員の努力によりエンジンの再始動に成功し、ジャカルタへ緊急着陸することに成功し、幸い、死傷者は出ませんでした。このエピソードは、テレビ番組にも取り上げられているので、ご存知の方も多いと思います。着陸後、期待を点検すると操縦席前面のガラスが火山灰の影響で曇りガラス状になっていたそうです。ちなみにジェットエンジンは大量の空気を取り入れますので、これに火山灰が入っていると排気管が詰まり、空気の流れを乱して、エンジンが停止してしまうそうです。

その後も、1989年12月には カナダ・リダウト火山の噴火で、KLMオランダ航空機が噴煙に巻き込まれ、エンジン停止に陥っています。さらに、1991年6月には 南シナ海・フィリピン上空を飛行中の航空機が、相次いでピナツボ火山の噴煙で大量の火山灰を浴び被災しています(いずれも死傷事故には至っていませんが、エンジン交換を余儀なくされているそうです)。

このような事例がきっかけとなり、航空路上の火山灰に、当局は非常に神経質になっている訳です。

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ちなみに空港を閉鎖しているのは、民間航空機の運航を一斉に規制するには、この法法が一番確実だからです。運行そのものは、航空会社の自主的判断ですが、空港が閉鎖されてしまうと、運行はできなくなります。

また、火山灰の影響が少ない低高度を飛ぶというテストフライトを、ルフトハンザ・ドイツ航空が行っていますが、長距離路線の場合、燃費が大幅に下がるため、途中での給油が必要になると思われます。ヨーロッパ-日本線の場合、途中で給油できる空港はモスクワくらいしかありませんので、受け入れ体制も含めて、難しい面があるようです。

また、ルートによっては、運行可能なところもあるのかもしれませんが、ヨーロッパは航空路が交錯していますので、イレギュラーな運行で事故が発生するのを警戒し、正常運行が可能になるまで、空港を閉鎖しているようです。

実は、オーストリア航空は運行停止が比較的遅かったため、16日にウィーン・シュヴェヒャート空港を立った51便が17日の朝、定刻通り、成田国際空港に到着しています。しかし、18日からは51便、52便とも欠航になっています。

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そのため、現在、成田国際空港にオーストリア航空のB777-200ERが1機いるので、それを使えば、51便の到着を待たずに52便の運行することが可能です。

ちなみに、ルフトハンザ・ドイツ航空は、その方式で19日に715便(東京発ミュンヘン行)と737便(名古屋発フランクフルト行)の運行を計画していましたが、ドイツ上空の状態が悪いため、全便欠航が決まりました。

通常、航空便は自然災害等で欠航となった場合、同じ航空会社の便に振り返ることができますが、今回の場合、振り替えた便が、また欠航になる可能性が高いだけに現時点では、現地で様子を見守るしか方法がなさそうです。とくに正規料金の場合、柔軟な路線振替が可能ですが、割引系航空運賃の場合は制限も多く、突飛なルートへ振り替えるという方法は難しいようです。

今年のゴールデンウィーク、ウィーンでは国立歌劇場でガランチャさんとネトレプコさんの出演が予定されている「カルメン」の上演があるだけに、ウィーン行きを計画しているファンの皆さんも多いと思います。火山灰の影響が早く収まることを祈るばかりです。

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Comments

Feri さま、

しかも、オーストリア航空は、チケットの書き換えをしてくれません。
出発の3時間半前までに
キャンセル待ちのゲートに並べって
要は早く来た者勝ち? (ですね・・・)

方法としては、それしかない、とは思いますが。
オーストリアっぽいと言っちゃって良いのだろうか?

はっぱ

Posted by: はっぱ | April 20, 2010 at 07:15 AM

はっぱさま、連日、お疲れ様です confident

昨日、日本の某公共放送のニュースでは出発30分前に急きょフライトキャンセルが決まった52便の模様が大々的に取り上げられていました。
変なところで有名になってしまい、悲しいです。

一方、ルフトハンザのWebサイトを見ると、本日、日本からドイツへ向かう2便については、「人道的見地」から、「滞留しているお客さまを優先するため、該当便の予約を持っていても乗れないことがある」といった記述も見られます。

あと、ご存知かと思いますが、日本航空がローマへ救援機を出すようです。

いずれにしても誰も経験したことがない異常事態ですから、やむを得ない部分がありますね。

Posted by: Feri | April 20, 2010 at 07:49 AM

とりあえず、今日のウィーン行き52便は11時45分に成田を出発したようです。
これで、今日、ウィーンから51便が出発すれば、とりあえず通常運行ということになりますね。

今後、火山が大規模な噴火を繰り返さないと良いのですが。

Posted by: Feri | April 20, 2010 at 12:55 PM

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