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June 02, 2010

目が点 映画「メリー・ウィドウ」

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今日は movieオペレッタ映画の話題」をお届けしましょう。

オーストリアやドイツでは、1960年代にオペレッタ映画が盛んに制作されました。いわゆるオペレッタの名作を映画にしたもので、今で言えばミュージカル映画のようなものでしょうか。

以前、ドリームライフエンタープライズさんが発売していたユニテル制作のオペレッタDVDの多くが、実はこの「オペレッタ映画」でした。

映画なので、オリジナルのオペレッタに使っている楽曲は出てきますが、お話の展開や舞台設定がかなり異なっており、正直、驚いたことがあります(何しろ舞台上ではなく、オープンセットを含むセットを使って撮影していますので‥)。また、ORFでも祝日の午前中、時々、この手のオペレッタ映画を放送しています(見始めると、つい最後まで見てしまうのですよね)。

さて、そんなオペレッタ映画の中でも「珍品の一つ」と言ってよいのが、1962年にウィーンのSascha Filmという会社が制作した「Die lustige Witwe」(メリーウィドウ)でしょう。

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一応、オペレッタの名作「メリーウィドウ」をモチーフにはしていますが、時代設定は「現代」(映画が制作された1960年代)です。クレジットを見ると、監督はヴェルナー・ヤコブス(Werner Jacobs)さん、脚本はJanne Furchさんとなっていました。

主なキャストですが、ダニロ役は Peter Alexanderさん、ハンナ役は Karin Hübnerさん、ヴェランシェンヌ役はGeneviève Clunyさん(この人は本物のフランス人俳優)、ツェータ男爵役はHarald Mareschさんなどとなっています。

しかし、この映画ではHugo(ダニロの親友)、André Napoleon Renard(ダニロの叔父さん、シャンパン王)、Anna、Dr. Martin、Bromfieldなどオペレッタでは出てこない役が沢山設定されています。そもそも、ツェータ男爵の奥様がヴェランシェンヌではないのですよ。別にCamilloというダンナが出てきます。

余談ですが、Peter Alexanderさんは、オペレッタ映画にはよく出演されている歌役者さんで「白馬亭にて」のレオポルト役、「こうもり」のアイゼンシュタイン役などにも起用されています。

さて、肝心のお話ですが、一応、パリが舞台ですが、一部、ウィーンも出てきます。ハンナは「ダニロの叔父さんであるシャンパン王アンドレ・ナポレオン・レナールの秘書」という設定です。

しかも映画では独身女性で、まだ未亡人にはなっていません。ダニロがプレーボーイなのは一緒で、パリのキャバレーに入れ込んでいます。このキャバレーの現役レビュー・スターがヴェランシェンヌという設定でした。叔父さんのお金を使って遊びまくっている脳天気なダニロを更生させようと、周りの人々が一芝居打つというコメディのようです。

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お話のスタートは、パリのキャバレー。そこに入り浸ってグリゼッティン達とイチャイチャしているダニロ。そんなダニロに業を煮やした叔父は、ハンナと偽装結婚をして、新婚旅行に出かけます。その直後、叔父が急死し、莫大な遺産はハンナが相続することに(実際は偽装死で、本人は立派なお城の中で生きています happy01 )。

その結果、ダニロは叔父からの資金提供が絶たれ、一文無しとなります。そこで、ダニロはウィーンにいるハンナに泣きつくのですが、叔父との密約があるため、ハンナはダニロに資金提供を拒否します。

しかたなく、ダニロはパリで仕事を見つけようするのですが、何しろ今まで遊びほうけていた「ぼんぼん」なので、失敗の連続 happy02 。そこで、ハンナはダニロがまともに仕事に就けるよう、就労支援に乗り出すのですが、そのプロセスで2人は heart04 恋に落ちます(ちなみに映画冒頭のハンナは、いかにも昔いたような堅物女性秘書というイメージですが、後半はチャーミングな女性に変身)。

そうそう、ダニロが叔父さんのシャンペンPR用の気球に誤って吊り下げられてしまいパリの上空を飛行(というか漂流する)するというシーンもありました。それをハンナ達が自動車で追跡するのですよね。

最終的には、ダニロの仲間が、アンドレ・ナポレオン・レナール氏の城に忍び込み、ダニロの叔父が生きており、さらにハンナとも結婚していなかったという事実を突き止めます。そして、ダニロとハンナがめでたく結ばれて、 heart04 ハッピーエンドという内容でした。

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一応、オペレッタ映画なので、オリジナルのオペレッタで使われている名曲は、当然、使われています。が、シナリオが大幅に異なっているため、曲の出てくる場所や順番が、オペレッタとは全く異なります。何しろ、冒頭の場面が、パリにあるキャバレーで、いきなり「グリゼッティンの歌」が出てきます。さらに、通常はハンナが歌う「ヴァリアの歌」を、何とビックリ、ダニロが歌うのですよ。これには目が点 bearing

この映画ですが、実はオーストリア航空の機内で、2010年4月に上映されていたのです。オーストリア航空さんはFeriが搭乗するから準備してくれた訳ではないとは思いますが delicious 、機内では退屈することはありませんでした。

しかし、登場人物の設定が異なる上に、お話の内容もかなり異なるため、2回見ても理解できないところがありました。そのため、もしかするとお話の筋が、若干違っているかもしれません。

Feriも、今までORFのテレビ放映や、DVDでオペレッタ映画は何本も見ていますが、これほどオリジナルをいじりまくった(というか全く新しいシナリオ)作品はお目にかかったことがありません。

断片的な映像でもYouTubeにアップされていないかと思って探したのですが、ありませんでした。ただ、Peter Alexanderさんが出演している作品は、テレビ番組も含めて、結構ありましたね。


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オペレッタ |

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Comments

Feriさん、saraiです。

これは珍品ですね。是非、見てみたい!
多分、日本語字幕はないのでしょうが、Feriさんの解説を読んだので、なんとか、分るでしょう。

もう、オーストリア航空の機内では放映していないのですか?
来月7月まで放映してくれれば、見れるのですが・・・

Posted by: sarai | June 02, 2010 at 11:21 AM

saraiさま、お久しぶりです。また、コメント、ありがとうございます。

のんびりしているOSですが、オーディオ、ビデオプログラムは一応、毎月更新しているようなので、残念ながら上演していないと思われます coldsweats01

実は記事をまとめるにあたって、何とかこの作品を一部だけでも見ることができないか…とネットを検索したのですが、「恐怖のファイル交換」ではフルバージョンが入手できそうでした。
ただ、さすがにリスクがあるので、断念した次第です。

Posted by: Feri | June 02, 2010 at 11:51 AM

Feriさん、こんばんは。Steppkeです。

私も同じ時期にOSで行ったので、機内で楽しみました。
ただ、着いてすぐに劇場に行く為に出来るだけ眠るようにしており、断片的に何回も見た形で、Feriさんに解説して頂いてやっと話がはっきりしました。

Peter Alexanderのオペレッタ映画は、以前書かれていてコメントもした(2009年1月24日付)『Im weißen Rößl(白馬亭にて)』もそうでしたが、設定や話の筋はかなり自由に変えられており、歌もほとんどAlexander一人が歌う形のようですね。
違う話だが聞こえてくる音楽はなじみのもので、一粒で二度おいしいという感じです。

ヴィーンでDVDを探しましたが、ありませんでした。ネットで検索しても見付からず、多分DVDは出ていないようです。

Peter Alexanderや古いオペレッタ映画は結構DVD化されており、まだ一定の人気があるのかも知れません。(もちろんごく限られた範囲でしょうが)
この珍品も、Im weißen Rößlのように、そのうちDVDになってくれることを期待しています。(但し、PAL方式になりそうです)

Posted by: Steppke | June 03, 2010 at 01:04 AM

Steppkeさま、コメント、ありがとうございます。

この映画ですが、時々ORFで放送しているようです。ウィーンの友人によると昨年も放送があったとか。そのため、個人的に録画した画像がネット上に流れているのでしょう。
ペーター・アレキサンダーさんですが、多彩な歌役者さんで、20年くらい前にはテレビでも活躍していました。
ただ、10年ほど前に奥様が亡くなり、さらに、数年前に画家のお嬢様がタイで交通事故で亡くなってからはメディアに出ることはなくなったようです。
この作品も、是非DVD化してもらいたいですね。

Posted by: Feri | June 03, 2010 at 06:54 AM

Feri さん、こんばんは。
このあいだ行った際の話題をもう一つ。

この珍品オペレッタ映画が話題になって3年半近く経ちますが、やっとDVD化されました。
今年の発売です(©2013)が、マリアヒルファー通りの SATURN で Film Klassiker の棚に何枚も並んでいたので、つい最近のようです。

帰国して早速観ましたが、やはり面白いですねぇ。
おなじみのメロディーが全く異なる状況で出て来ますし、様々にアレンジされています。Ballsirenen のメロディーがチャチャチャになった処など最高です。

表示はありませんが、多分、PAL方式のようです。

他に Saison in Salzburg も購入しました(未だ観ていません)が、これも以前オーストリア航空の機上で観た記憶があります。
ブックレットによると、Schwalzwaldmädel も出ているようなので、今度行ったら探さねばなりません。

Posted by: Steppke | November 09, 2013 at 12:03 AM

Steppke様、こんにちは。

情報提供、ありがとうございます。この映画、じっくり見たいので、近々、探しに行ってきます。

すぐ売り切れになることはないでしょう。

Posted by: Feri | November 09, 2013 at 07:49 AM

Feriさま
貴ブログ、毎朝楽しみに読ませていただいております。
さて、この映画をORF2が放送したもの全体(約1時間44分, 360p flv形式、サイズ約580MB)のコピー?が現在でもYouTubeでP. Alexander Die lustige Witweで検索すれば、ダウンロードできます。(もし、ご入用でしたら、ファイルをメール添付でお送り申上げられます)

Posted by: Njegus | November 13, 2013 at 10:24 AM

Njegusさま

お久しぶりです。情報提供、ありがとうございます。

さっそくYouTubeで見ることにしましょう。

Posted by: Feri | November 13, 2013 at 03:02 PM

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