« 初列車に乗ってしまいました | Main | 夜のウィーンを走り抜けろ Vienna Naight Ran »

October 06, 2010

マイヤー炸裂、楽しさ爆発、フォルクスオーパー“ハロー、ドーリー!”

Img_103_0549_001

今シーズン、フォルクスオーパー最初の大作は、何とソーントン・ワイルダー原作のミュージカル「ハロー、ドーリー!」でした。

プルミエは9月25日でしたが、その後、何と10月に大量の公演が控えています。例年行われていた9月のオペレッタ週間もなくなり、feriは正直、ショックでした。しかし、逆に、ダイレクターであるマイヤーさんの考えがある訳で、一度は観なければ…と気持ちを立て直して、劇場へ向かいました。

結論から申し上げると、表題の通り。とにかくウィーン子の心を鷲づかみにする「見事なウィーン風ミュージカル」に仕上がっていました。Feriは、オリジナルのミュージカルは観たことがないので、比較できませんが、今回のフォルクスオーパー版はキャスティングも良い上に、ダンスシーンも多く、子供さんからご年配の方まで、楽しめる舞台になっています。

Img_103_0434_001

まず、指揮はJohn Owen Edwardsさんが務めましたが、ミュージカルを良く振っている方らしく、オーケストラの実力を上手に引き出していましたね。また、ご本人が楽しそうに振っているのが印象的でした。この波動が、オーケストラメンバーや舞台にも伝わっているような感じです。

Img_103_0515_001

さて、キャストですがタイトルロールのドーリー(Mrs. Dolly Levi)役はSigrid Hauserさん(この方は、フォルクスオーパーのミュージカル「ガイズ&ドールズ」にも出演しています)、ホレス(Horace Vandergelder)役はRobert Meyerさん(親分の登場です。実質的には主役でしたね)、ニューヨークの帽子店オーナー・アイリーン・モロー(Irene Molloy)役はKatja Reichertさん、ホレスの店で働くコーネリウス(Cornelius Hackl)役はDaniel Prohaskaさん(この人は「小鳥売り」でアーダム役を演じていましたね)、同じくホレスの店で働くバーナビー(Barnaby Tucker)役はPeter Lesiakさん、帽子店の店員ミニー(Minnie Fay)役はNadine Zeintlさん、ホレスの姪アーメンガード(Ermengarde)役Johanna Arrouasさん、アンブローズ(Ambrose Kemper)役はJeffrey Treganzaさん、二幕でホレスのお見合い相手となるアーネスト・マネー(Ernestina Money)役がDagmar Hellbergさん、レストラン・ハーモニー・ガーデンの給仕長役がPrevin Mooreさん、判事役がGerhard Ernstさんといった面々でした。なお、公演日が連続していることもあり、一部はダブルキャストで対応しているようです。

Img_103_0519_001

オリジナルでは、ホレスはニューヨーク近郊になる街の飼料工場オーナーらしいのですが、農業用の品々を売っている商店主になっていました。それ以外は、おおむねオリジナルの筋に近いようです。

お話は、“あなたと、あの人の心を結びつけてさしあげます……”という日本で言えば世話焼きおばさんドーリーが、複数のカップル(アンブローズとアーメンンガード、コーネリウスとアイリーン、パーナビーとミニー)をまとめあげていくお話なのですが、最後にはちゃっかり自分自身もホレスと一緒になるという、楽しいお話です。

Img_103_0524_001

事実上の主役ホレスは、金を大切にするだけが生活という守銭奴なのですが、ニューヨークでの一連の出来事から、お金よりも大切なものがあることに気づきます。その結果、若いカップルたちにも祝福されて、すばらしい人生が始まるというお話です。

オペレッタ以上に場面転換が早いのが特徴です。「ガイズ&ドールズ」もニューヨークを舞台にしていましたが、「ハロー、ドーリー!」の方がお話の内容から、明るく華やかな舞台になっているのが特徴です。

とにかく、芸達者な人が多いこと。ホレス役のマイヤーさんは、今までの中で、一番はじけていましたね。歌って、踊れる役者さんの面目躍如です。特に守銭奴の心を見事に演じていました。

Img_103_0528_001

また、ドーリー役のSigrid Hauserさんも、個性的な役を見事に演じていました。「小鳥売り」のアーダム役では、今ひとつとの評価だったDaniel Prohaskaさんですが、見違えるような見事な演技でした。彼の持っている魅力が十分に発揮された役でしたね。

そのほか、シニカルな演技が似合いそうな役者さんに、コミカルな演技をさせている箇所が随所にあるので、本当に笑いっぱなしです。もちろん、フォルクスオーパーのミュージカルなので、ドイツ語版ですが、言葉が十分わからなくても、歌と演技とダンスで十二分に楽しめます。

Img_103_0531_001

また、舞台装置に関しても、中央に大きな構造物があり、これを回転させながら、様々なアクセサリーをつけることで、各場面に合うようにしていました。また、最近流行の映像を上手につかった場面転換も、しつこくならない程度で、好感が持てますね。

Feriが気に入ったのは、1900年代のニューヨークをイメージした衣装です。これが郷愁を誘うのですよ。やはり衣装の持つ力は絶大ですね。

Img_103_0555_001

さて、この「ハロー、ドーリー!」ですが、舞台はニューヨークですが、味付けは完全のウィーン風になっています。
かつてマイヤーさんが、「子供さんからご年配の方まで楽しめる劇場にしたい」と抱負を述べていましたが、今回の「ハロー、ドーリー!」は、その考え方を具現化した舞台だったような気がします。こちらウィーンでの評判も上々だとか。

なお、カーテンコールの後に、ちょっとしたサプライズがあります。これは、観てのお楽しみと言うことにしましょう。
Feri、一押しのフォルクスオーパーのミュージカルです。チャンスがあったら、是非、是非ご覧ください。若い方だけでなく、ご年配の方も「明日から頑張ろう」という元気をたくさんもらえる舞台です。

※「人気ブログランキング」に登録しています。下記のバナーをクリックしていただくとFeriの励みになります。

Br_banner_apple_10


ミュージカル |

« 初列車に乗ってしまいました | Main | 夜のウィーンを走り抜けろ Vienna Naight Ran »

Comments

見てきました。序曲の軽快な旋律が耳に残ります。ウイ—ン
の人々がこの出し物をとても大切にしています。東洋人は
わたしたちだけで、8割が年齢の高い女性で笑いがあふれていました。

Posted by: KO | March 23, 2015 01:27

KOさま、楽しい一時をお過ごしになったようで、何よりです。

フォルクスオーパーのミュージカルは、地元の皆さんを対象にドイツ語で上演されますので、見方を変えると日本で上演される日本語版ブロードウェイミュージカルと同じかもしれません。

日本語版のブロードウェイミュージカルに外国のお客さまがあまりいらっしゃらないのと同じ理屈かと‥

Posted by: Feri | March 24, 2015 08:28

Post a comment



(Not displayed with comment.)




« 初列車に乗ってしまいました | Main | 夜のウィーンを走り抜けろ Vienna Naight Ran »