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November 27, 2010

フォルクスオーパーの「椿姫」

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このところ「オペラの話題」がご無沙汰なので、久しぶりにフォルクスオーパーで上演されている「椿姫」をご紹介しましょう。

日本で有名なオペラの一つにヴェルディ作曲の「椿姫」がありますね。第一幕の「乾杯の歌」が特に有名ですが、お話の筋がわかりやすいことも人気がある理由なのでしょうかね。あと、お話の内容が日本人のメンタリティに合っているのかもしれません。当然、ウィーンでも「椿姫」が上演される時は、劇場で日本のお客さまをたくさん見かけます。

先日、フォルクスオーパーで「椿姫」が上演されたときも、学生さんの団体を含む日本のお客さまをたくさん見かけました

ご存じのように最近のオペラは、現代演出や近代演出と呼ばれるスタイルが増えています。時代設定を近代に置き換えており、服装が今風(男性はスーツ姿、女性はドレス)になります。また、大道具も抽象的なデザインです(最も、これは制作費を軽減するためだという説もありますが)。オペラ初心者の方は「オペラはきらびやかな舞台で…」と思って出かけると、実はとんでもない舞台装置と演出だったというケースがあります。

フォルクスオーパーの場合、国立歌劇場という「最強のライバル」がいるため、オペラ上演の際は、同じような演出では地元のお客さまを呼ぶことができません

そこで、値段をリーズナブルにしているほか、原語上演からドイツ語上演に切り替えるなどの工夫をしています。また、演出については、ほとんどの作品が現代演出です。Feriがフォルクスオーパーで観たオペラの中で、比較的オーソドックスな演出と舞台装置だったのは「マルタ」「売られた花嫁」くらいでしょうかね。考えて見ると、どちらも国立歌劇場では、上演されていない演目ですよね。

前置きが長くなりましたがフォルクスオーパーの「椿姫」もご多分に漏れず、ちょっと変わった演出です。ただ、音楽はオリジナルのままなのは、言うまでもありません。

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ネタバレになりますが、まず、冒頭のシーン。序曲が流れる場面では、ネグリジェ姿のヴィオレッタがカウチに横になっており、亡くなる直前の雰囲気が漂っています。そして、自分の半生を振り返るという感じで、本編が始まります。

第一幕は本来、パリにあるヴィオレッタ家の客間ですが、いきなり抽象的な舞台装置で度肝を抜かれます。というか大道具にあたるものが、基本的にないのですよ。

奈落からのリフトアップと天井から下がったスクリーン(カーテン)だけで対応しているのです。ちなみに、このパターンは第三幕まで、基本的に同じです。

また、途中、骸骨のお面をつけたバレエ団が踊る場面もあります。これは、ヴィオレッタに迫る「死神」…というイメージなのでしょうかね。凡人のFeriは、何度観ても理解できません。

ただ、比較的シンプルな舞台なので、お客さまは歌に集中できるというメリットはあります。とくに、三幕でヴィオレッタが亡くなる場面では、カーテンの後ろにアルフレードやジェルモンが立っており、シルエットがカーテンに映ります。これは、なかなか象徴的な場面ですね。そういえば、ネトレプコさんが出演し、大ブレイクしたザルツブルク音楽祭の「椿姫」も、やはり変わった演出でした。

まぁ、最初からこの演出だと、「オペラは、こういうものだ」と思ってしまうかもしれませんが、初心者の方には古典的な舞台の方が魅力的に映るかもしれません。最も、出演者全員が虫のコスチュームをまとっている「ツゥーランドット」よりは、まともですが

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Feriが観たときは、指揮がイタリア人のEnrico Dovicoさんでした。主なキャストはタイトルロールのヴィオレッタ役がBernarda Bobroさん、アニーナ役がHeike Dörflerさん、フローラ役がMara Mastalirさん、アルフレード役がOliver Kookさん(韓国系の方です)、ジェルモン役がMorten Frank Larsenさん、医師のグレンヴィル役がKarl Humlさんといった面々でした。「椿姫」は、いろいろな歌手の方が起用されるケースが多いので、毎回、楽しみです。

ヴィオレッタ役のBernarda Bobroさん、アルフレード役がOliver Kookさんとも、声は良く出ていましたが、歌唱技術が高い感じはしませんでした。何となく、声を張り上げているような感じがしましたね。

それに加えて、ジェルモン役がMorten Frank Larsenさん、も二人に対抗するためかフルパワーで歌っているものですから賑やかな舞台になってしまいました。もちろん、一生懸命に歌っているので、迫力のあるオペラになっていましたが、しみじみと心のひだに触れる…というニュアンスの舞台ではありませんでしたね。

しかし、逆にオペラを聞き慣れていない方には受けるようで、カーテンコールでは、結構ブラヴァが出ていました。ちなみにFeriの隣の方はアメリカからいらっしゃった男性でしたが、大変喜んでいました。

そういえば、Feriは、その昔、中嶋彰子さんがフォルクスオーパーに所属していた頃、ヴィオレッタ役を観たことがあります。もちろん、演出は今のバージョンと同じでしたが…

ちなみに、現在の演出はHans Gratzerさんの手によるものです。また、衣装はBarbara Naujokさんが担当しました。プルミエは2000/2001シーズンに行われ、最近までの延べ公演回数は98回となっています。

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