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November 17, 2010

最後の切り札 立ち見席

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今日は「オペラ鑑賞にまつわる話題」をお届けしましょう。

日本では、諸般の事情から劇場の定員に「立ち見」は含まれていないそうです。そのため、事前にチケットを購入していないと、公演を観ることはできません。

ご存じの方も多いと思いますが、ウィーン国立歌劇場では「立ち見」というシステムが「最後の切り札」になることがあります。とくに国立歌劇場の場合、基本的に立ち見チケットは当日発売なので、ご本人が努力すれば、必ず観ることができます。

最も最近では「立ち見席優先カード」(今シーズンは70ユーロ)というシステムが導入され、事前に立ち見席チケットが購入できるようになりました。そのため、すべての立ち見席が「当日売り」という訳ではないのですが、優先カード所有者による事前販売で立ち見席が売り切れというケースは極めて少ないようです。

ただ、立ち見の場合、チケットを入手しても「どこで観ることができるか」は、当日の努力にかかっています。もちろん、ゾーンだけは指定してありますが、ゾーン内での立ち見席は先着順の完全自由席ですから…

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立ち見席チケットは、開演の80分前からOperrngasse側にある専用窓口で販売されますが、人気公演になると、かなり前から行列ができています。

行列はカラヤン広場とは反対側のOperrngasseのアーケードにでき、ここで皆さま辛抱強くスタンバイ 。寒い冬場は大変です。そして、チケット購入後、指定の立ち見ゾーンに ダッシュ ということになります。ここで悲喜こもごもの人間ドラマが(大げさですが)が繰り広げられるようです。というのは、入り口から立ち見ゾーンまでの距離がありますので、ダッシュに強い人は、ここで何人か抜くことも可能とか…逆に抜かれる人も…

最も人気がある立ち見席ゾーンは、「平土間の奥」ですが、ここは最前列をゲットできれば、舞台を非常によく見ることができます。中央ですから、音も良いようです。

実際、テレビカメラが入る際も、このゾーンを使っているくらいですから。で、席を確保したら、皆さん、手すりにハンカチなどを縛ってマーキングして、休憩に入るようです。

立ち見席を観ていると、基本的には音楽を学んでいる学生さんが多いようですが、時々、盛装をした方を見かけることがあります。地元の熱心なファンだと思います。体力さえあれば、舞台が全く見えないロジェの三列目よりは、遙かに良い場所だと思います。

ちなみに平土間(Parterre)の立ち見席は全公演共通で4ユーロ、バルコンとガラリーは3ユーロです。わずか500円で、超一流の公演を観ることができるのは、本当にすばらしいシステムですね。

さすがによく見えないバルコンやガラリーの立ち見席まで満席になることは少ないですが、平土間の方は連日「満席」になっています。正直、500円でオペラを観ることができるのならば、体力さえ続けば、毎日通うことも不可能ではありません。

だから、国立歌劇場では、そういったニーズに対応するため「立ち見席回数券」(ただし、バルコンとガラリーですが、50回分で80ユーロ)が発売されているのでしょう。

なお、フォルクスオーパーの場合は、立ち見席チケットも事前発売方式になっています。フォルクスオーパーの立ち見席は平土間(Parterre)とギャラリアの二カ所で、お値段はそれぞれ3.5ユーロと2ユーロです。元々チケットの安いフォルクスオーパーですが、平土間の立ち見席は結構、利用しているお客さまが多いですね。


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