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December 27, 2010

年に一度の立ち見オペレッタ

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フォルクスオーパーでは、事前に手配をしておけば、よほどのことがない限り「立ち見」しか席が空いていないということはありまえせん。ましてや「オペレッタ」の場合、プルミエでも1ヶ月前に速攻をかければ、席の善し悪しを問わなければ、何とかなります。

が、そんなフォルクスオーパーのオペレッタでも「立ち見席しか席が空いていない公演」があります。すでに当ブログを長らくお読みの方はおわかりかと思います。そう、「お年寄り招待日公演」です。

ウィーン市当局が年金で生活している市民の皆さまをオペレッタ公演に招待するもので、実質的な貸し切り公演です coldsweats01 。貸し切り公演ならば、一般売りをせず「休演扱い」にしてしまえば良さそうな気がするのですが、なぜか公演予定には小さな注釈が出ているだけで、インターネットなどでも販売されています delicious

が、販売されているカテゴリーは立ち見席の二種類だけ。実は、立ち見と知らずにチケットを買ってくるお客さまも、たまにいらっしゃいます。

今年の12月17日(金曜日)が「お年寄り招待日公演」でした。

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今年の演目はレハールの「微笑みの国」。普通ならばferiは行かないのですが、オペレッタ欠乏症状態なので、立ち見承知で出かけていきました wink 。劇場に到着すると、大型バスが数台、横付けされていました。足下が悪いので、バスで送迎しているようです。さすがにご招待日なので、満席とは行きませんでしたが、9割は埋まっていたように見えます。

普通、立ち見席チケットしか持っていないお客さまは、開演後、席が空いていても、そこへ座ってはいけないルールですよね。今日は、ご招待日ということもあるのか、開演後、15分ほどして、空いている席にこっそりかけているお客さまを見かけました。まぁ、無料招待日だから文句は出ないのかもしれません。

結局、休憩後は、立ち見のお客さまも全員座ってしまったようです。feriは、申し訳ないので立っていたのですが、休憩後、ご招待客のおばさまから“隣が空いているから座ったら…”とお誘いを受けました。また、劇場係員からも“適当なところに座って良いよ”と言われたので、ご厚意に甘えてferiも後半は座って見ることにしました happy01 。規則に厳格な日本では考えられませんね。さすがウィーンです。

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せっかくなので、公演の模様も少しお伝えしましょう。

指揮はElisabeth Attlさん、キャストはリーザはUrsula Pfitznerさん(2008年2月のプルミエ組)、リヒテンフェルス伯爵はPeter Piklさん(スー・チョン王子の伯父チャンと二役)、グスタフはThomas Sigwaldさん(2008年2月のプルミエ組)、スー・チョン王子はMehrzad Montazeriさん(これは興味深いですね。まるで「オペレッツ」の面子です)、ミーはRenée Schüttengruberさん、リヒテンフェルス伯爵の友人にあたる将軍(二幕以降は、宮殿の宦官長役、二役)はGerhard Ernstさんという顔ぶれでした。

演出は前シーズンと同じで、ホロッとした場面がある反面、エキゾチックなムードが漂う華やかな舞台です。3シーズン目なので、演出もこなれてきていましたね。Elisabeth Attlさんの指揮は切れがよい反面、相変わらずまろやかさが弱い感じがしました。

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今日、一番出来が良かったのはリーザのUrsula Pfitznerさんです。一幕から最後まで、見事な歌いぶりでした。絶好調、という感じでしたね。正直、デュエットなどではスー・チョン王子のMehrzad Montazeriさんを食ってしまっているような感じした。

feriが好きな歌手の一人であるMehrzad Montazeriさんも、元々エキゾチックな雰囲気を持っている歌役者なので、メイクも手伝って良い雰囲気を出していたのですが、今日は歌が今ひとつでした。体調が万全ではなかったのかもしれません。「君はわが心のすべて」に関しては、ほぼ期待通りの出来でしたが、抜群という仕上がりではありませんでした。ちょっと残念。

グスタフのThomas Sigwaldさんは、いつも通り、見事なお芝居と歌でした。Gerhard Ernstさんは、宮殿の宦官長では着流し風の衣装で登場しますが、怪しげな雰囲気は、以前出演していたGerald Pichowetzさんにはかなわないですね。

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改めて見てみると、「5人組の若い女性」が2幕でリーサに「ウィーンが懐かしいでしょう」とからかう場面がありますが、しっかりマナーのウエハースを食べながらやってきます。ウィーンの人にとって、マナーのウエハースは「ウィーンの味」なのでしょうね。また、その後、ザッハトルテを食べながらリーサをからかう場面がありました。こういった小細工がウィーン情緒を醸し出している理由なのかもしれません。

また、久しぶりに観て、気の弱かったグスタフが、中国へリーサを追いかけていき、宮殿からリーサを救出する課程で、精神的にも成長するストーリーになっていることが、よくわかりました。このあたりの心理変化をThomas Sigwaldさんは、見事に演じていましたね。


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