変わったお店シリーズ2 日独カメラ対決
今日は「変わったお店シリーズ」の第二弾をお届けします。
オーストリアでは産業に関して、ある種の絞り込みを行っているためか(というか絞り込まれてしまったのか)、日本で作っている工業製品を自国で製造していないことがあります。その代表が 乗用車と
カメラでしょう。
現在では、乗用車、カメラともに輸入品で占められていますが、どちらも日本製品が活躍しています。とくにカメラに関しては、日本製が圧倒的なシェアを誇っており、通常の家電量販店やカメラ店のショーウィンドウには、おなじみの日本メーカーの商品が並んでいます。
ご存じの方も多いように、ヨーロッパでも銀塩写真からデジタル写真への転換が進んでおり、現在、販売されているカメラの多くはデジタルカメラになっています。
そんなカメラ店の中で、先日、日本のニコンの看板を掲げたお店を見かけました。店頭のテントがニコンカラーの黄色になっており、非常に目立ちます。まるで日本のニコンショップを思わせますね (改めて写真を見ると、ふと、日本の風景に見えてしまいます)。
Nikonのロゴの下には誇らしげに「FLAGSHIP STORE」の文字が書かれています。きっと店主が熱心なニコンファンなのでしょうね。最初は、この看板からニコン専門店かな…と思ったのですが、CanonやSonyをはじめとする日本メーカーのカメラも扱っているようです。さすがにニコンだけでは商売にならないでしょうね。
ただ、「FLAGSHIP STORE」の名称からもわかるようにウィーンで最初のニコン製品旗艦店だそうです(同店のWebサイトに誇らしげにうたわれています)。興味深いのは、ニコン製一眼レフD3やD700が純正レンズとともにレンタルしていることでしょうか。お値段はD3本体が1日100ユーロ、純正のズームレンズ70-200mm f2.8が1日40ユーロとなっていました。まぁ、妥当な金額でしょうかね。
このほか、コレクターズアイテムになっている日本製の古いカメラ(中古品ですが)の販売もしています。日本製カメラに惚れ込んだ社長さんが経営しているお店がウィーンにあるというのは、日本人として誇らしいですね 。余談ですが、以前、こちらでコンパクトデジタルカメラを買った話題をご紹介しましたが、カメラや電気製品については、意外と内外価格差がないのですよね。
ところで、この向かいには、ドイツの老舗ライカの専門店(Leica SHOP)があります。こちらは日本の方にも有名なウィーンのライカ専門店で、結構カメラファンで賑わっていますね。
日本でもそうですが、ライカというカメラには非常に熱心なファンが一定数存在するので、こちらは中古品の販売も含めて、十分商売になっていることでしょう。と、こんな記事をまとめていたら、オークションで4000万円以上の値がついたライカが話題になっていました 。
お金持ちがいるのですねぇ。
また、同店のオーナー社長さんが、趣味で始めた写真ミュージアムも今では有名になり、展覧会オープニングには政財界、芸能界ほか有名人が多数来場しているそうです。
という訳で、この通りは、さながら日独カメラ対決の様相を呈しています。
その後、ふと思ったのは、このニコンのお店は、向かいのライカ専門店に対抗して、日本カメラファンの社長さんが立ち上げたような気もします(もしかして、同じ人が経営者だったら、笑えますが )。
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Comments
いつも楽しく拝読しております。
オーストリアではクライスラー、サーブ、プジョー、オースティンマーティン、BMWなどが製造されていますよ。
ご参考までに!
Posted by: wien | January 21, 2011 19:24
wienさま、コメント、ありがとうございます。
言葉足らずでしたね。「オーストリアの自動車メーカー」という意味で書きました。たしかに外国資本の自動車製造は行われていますね。
ただ、バスは作っていたような気がします。
Posted by: Feri | January 21, 2011 23:44