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February 20, 2011

レールジェットでGO<その1>

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日本では、3月に 九州新幹線が開通し、青森から鹿児島まで新幹線で結ばれるようになります。本当に時代を感じますね。

さて、今日は「オーストリア連邦鉄道の話題」をお届けしましょう。

今、ヨーロッパ各国では「鉄道の復権」が急速に進んでおり、新しい高速列車が次々と登場しています。こちらの鉄道が有利な点は、線路の幅が在来線も高速新線も同じなので、一部区間だけ高速新線を走り、それ以外の区間は在来線を走るという運行パターンをとることができることです。そのため、高速新線が全線完成しなくても、高速列車の運転を始めることができます。

しかし、オーストリア連邦鉄道の場合、山岳部が多いこと、国土が狭いこともあり、ドイツやフランスのような本格的な高速新線の建設は事実上、行われていません。

とは言っても古い列車をそのまま走らせていては、お客さまは自動車などに流れてしまいます。そこで考えたのが「railjet」(レールジェット)という特急の投入です。

「レールジェット」のウィークポイントは、路線改良が進んでいない区間(要するに在来線)を走るため、最高速度が従来のECと同じという点です(実際にはウィーン-ザルツブルク間では20分ほど所要時間が短縮されています)。つまり、名前はすごいのですが、単純に設備が良くなりました…ということが唯一の売りなのです。

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なお、オーストリア連邦鉄道(ÖBB)は、日本と同じく民営化されているため、レールジェットの運航は運営は、運営は、ÖBBの旅客輸送部門ÖBB-Personenverkehr AGが行っています。

この「レールジェット」ですが、2008年の冬ダイヤから運転が開始されているため、日本からお越しの皆さまで利用している方も多く、色々なブログで記事が紹介されていますね。という訳で、ここでは「例によって一ひねり」したご紹介を…

○レールジェット専用車両の構造は?
現在、ヨーロッパの高速鉄道用列車は、編成の両端(もしくは一端)に機関車を連結するタイプと、日本の新幹線のように編成内にモーターが付いた電動車を複数配置するタイプの2種類が存在します。

フランス国鉄(SNCF)のTGVは前者が基本ですが、ドイツ鉄道(DB)では途中で方式が変わりICE1は前者、ICE3やICE-Tは後者になっています。

さて、ÖBBの「レールジェット」は、前者、つまり、機関車を連結するタイプです。ただし、編成が短いため、機関車は片側にしか連結されません(要するに通常の客車列車です)。ただし、反対側の客車にも運転室が設置されており、機関車の付け替えなしに折り返しができるようになっています。この方式を、こちらでは「ペンデルツーク方式」(「振り子のように行ったり来たりできる列車」という意味)と言っています。

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従来、このペンデルツーク方式は快速列車など短距離列車用では多かったのですが、長距離の高速列車に採用されるようになったのは最近のことです。というのは機関車が後ろ側になった時の高速走行に問題があったためです。ところが、この「レールジェット」用客車では、客車間の連結装置を改良し、安定した高速走行が可能なようになりました。

気になる最高速度ですが、「レールジェット」という名前は勇ましいものの、最高速度は230km/hと、今の高速鉄道の水準からすると「遅い部類」です。まぁ、それ以上で走ることができる高速新線がオーストリア内に存在しないので、車両のスペックを上げても意味がない…ということなのでしょう。現実的な選択ですね。

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「レールジェット」に使用される専用機関車ですが、実は汎用のTaurus(タウルス、形式は1116型)と呼ばれるもので、塗装を客車と合わせてあるだけです。ちなみに通常塗装は、例の赤一色です。色が変わるとイメージも変わるものですね。ちなみに二枚目の写真、左側の機関車が普通塗装の1116型です。

おもしろのは機関車そのものは一般車と同じなのですが、客車と連結する側は塗装をそろえていることです。両側に運転台があるのですから、変なのですがね。また、運転室が付いた客車のお面も機関車にそっくりです。このように一応、列車としての一体感を考慮しているようですね。

それだったら、ドイツのICEのように方運転台の専用機関車を開発すれば良いと思うのですが、このあたりの「詰めの甘さ」がオーストリアらしいところかもしれません(機関車は将来、転用することを考えている可能性もありますが…)。

長くなりましたので、明日に続きます

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