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March 06, 2011

都市交通で活躍するトロリーバス

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昨日、オスロで行われたノルディックスキー世界選手権、ジャンプのラージヒル団体戦で、オーストリアチームが見事に 金メダルを獲得しました。この結果、今回の世界選手権で、ジャンプ競技は個人、団体を含めて、5種目すべてでオーストリアが金メダルを獲得しました。強いですね

さて、今日はウィーン以外の「都市交通の話題」をお届けしましょう。

オーストリアでは、グラーツ、リンツ、インスブルックなどの都市で、市内交通として路面電車が活躍しています。現在、比較的規模の大きな都市で路面電車が活躍していないところは、ザルツブルクでしょう。

ザルツブルクもかつては路面電車が活躍していましたが、こちらは1953年に全廃されました。代わって1940年1月から登場したのが、今日ご紹介するトロリーバスです。ザルツブルクの路面電車は全廃されてから、かなりの年月が経過していますが、「ザルツブルク電気鉄道100年」を記念して復元され、ウィーンの路面電車博物館で公開された話題は、当ブログでもお伝えしたことがありましたね(2009年5月3日)。

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さて、ザルツブルクのトロリーバスは「中央ヨーロッパ最大のトロリーバスシステム」とも言われており、路線総延長は146キロもあります。現在は1系統から10系統(ただし、9系統がないので、9路線です)まであり、O-BUS(Oberleitungsbusの略)と呼ばれています。日中は10分間隔で運転されています。ザルツブルク空港をご利用になった方はご存じかと思いますが、空港にも2系統と8系統が乗り入れています。

ザルツブルクのトロリーバスですが、電源は直流600ボルト、変電所数は16箇所設置されており、現在、240両の車両が活躍しています。

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路面電車の場合、架線から電気を取り入れて、レールを通じて戻すため、架線は通常、一条です。しかし、トロリーバスの場合、道路から電気を戻すことができないため、架線は二条になっているのが特長です。

原理は路面電車と同じく、架線から電気を取り入れて、モーターを回して走ります。当然、排気ガスはゼロ。音も静かです。ゴムタイヤを使っていることもあり、昔は路面電車よりもかなり静かでした。そういう意味ではザルツブルクには適した交通機関と言えるかもしれません。また、路面電車に比べて軌道をつくる必要がないため、建設コストが安くすむこともメリットです。そのためか、以前は、東欧圏で比較的多く採用されていました。

ザルブルクのトロリーバスも改良を重ねてきており、車両は一般的なタイプの他に連接車もあり、Gräf & Stiftを始めVan Hool、Solarisなど各社で製造されています。現在は低床式のバスが使用されています。

トロリーバスの利点は、排気ガスゼロ、音が静かというだけではありません。架線があるものの路面電車と異なり、レールに縛られないので、意外と柔軟な運行ができるという点です

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これは実際に見ないと実感できないところかもしれません。写真はザルツブルク空港なのですが、歩道寄りに観光バスが止まっています。架線は道路中央の上に張ってあるのですが、トロリーバスは、集電装置のポールを延ばして、この観光バスをパスしていきました。

こういった芸当ができるのがトロリーバスの利点だそうです。路面電車の場合、軌道上に自動車がいると、自動車がどくまで発進することはできませんからね。ザルツブルクでは、昔のトロリーバスが保存されており、時折、写真のように特別運転されることがあるようです。最後の写真は、ザルブルクのトロリーバス版オールドタイマーです。

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ところで、オーストリアでは、インスブルックでもトロリーバスが路面電車とともに使用されています。インスブルックのおもしろいところは、いったんトロリーバスを廃止したにもかかわらず、復活させたことです 。1986年に導入が再決定され、現在はO系統、R系統の二つが運行されています。

余談ですが、皆さまは、日本ではトロリーバスが、鉄道扱い、自動車扱いのどちらになるかご存じですか? 実は鉄道扱いなのです。ちなみに日本語ではトロリーバスを正式には「無軌条電車」と言います。確かにその通りですが。その昔は東京でも走っており、Feriも子どものころ、乗った記憶があります。

しかし、日本の都市部では路面電車とともに廃止されてしまいました(変電所を共用していたことも廃止の原因だとか)。現在では、館山黒部アルペンルートの一部、長野県大町市扇沢駅から立山連峰の直下を貫き、富山県側の黒部ダム駅までの6.1kmを結ぶ関電トンネルトロリーバスだけになってしまいました。

しかし、世界的に見るとLRTと呼ばれる新型路面電車の導入に歩調を合わせるように、トロリーバスの見直しも行われており、意外と活躍する都市が増えるかもしれません。

今回、この記事をまとめるに当たって、調べたところ、最近では充電池を内蔵し、架線のないところでも一定時間、走ることができるハイブリッドタイプのトロリーバスも開発されているそうです。

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