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April 07, 2011

セカンドクルーの出来は? 「チャールダーシュの女王」

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今日は3月12日に新演出初日を迎えたフォルクスオーパーのオペレッタ「チャールダーシュの女王」の「その後」をお伝えしましょう。こんな時こそ、オペレッタ精神が大切です。

フォルクスオーパーの場合、主役級は2組用意することが多く、上演日によっては出演者ががらりとかわることがあります。だからどうした…と言われそうですが、オペレッタの場合、歌、お芝居、踊りが入るため、出演者によって、作品の出来が大きく変わってきます。だから「はまる」のですが。

さて、4月に入って「チャールダーシュの女王」も上演終盤に入りました。当然、セカンドクルーも出てきます。Feriが観た日ですが指揮は巨匠Rudolf Biblさんのままなので安心。

キャストはレオポルト・マリア侯爵がPeter Maticさん、レオポルト・マリアの妻アンヒルデはMaria Happelさん、エドウィンはSebastian Reinthallerさん、アナスタシアはAnita Götzさん、ボニはRoman Martinさん、フェリ・バチはWolfgang Gratschmaierさん、シルヴァはMiriam Sharoniさん、オイゲンはMartin Bermoserさん、シギがNicolaus Haggさんという面々でした。再演初日とはシルヴァ、エドウィン、ボニ、フェリ・バチが、それぞれ変更になっていました。

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演奏は、そこそここなれてきたような感じがします。今回、エドウィンを演じたSebastian Reinthallerさんは抜群の演技力と歌唱力。さすがです。ファーストクルーに起用してほしかった人ですが、それは「贅沢」でしょうね。

シルヴァは再演初日に起用されたIngeborg Schöpfさんの方が、歌に強さがあり、お芝居も含めて「歌姫」という雰囲気が出ていました。ボニはJeffrey TreganzaさんからRoman Martinさんに変わったが、こちらは甲乙付けがたい感じです。今回のRoman Martinさんも「歌って、踊れる歌役者」として見事な内容だった。若いはつらつとした感じが、ボニのイメージに合っている感じがします。

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今回、一番残念だったのはフェリ・バチのWolfgang Gratschmaierさんです。Kurt Schreibmayerさんに比べると「粋な感じ」が弱い(いわゆるタニマチ的な粋さが弱いのですよ。単なるオヤジ風)。また、お芝居が大げさで、単なる道化役のような感じで、ある種のフェリ・バチに必要な哀愁が感じられません。極めつけは、最後にシャドーダンスをする場面で、あたかも相手がいるようなダンスになっておらず、群舞の中に埋没してしまいました。ここがフェリ・バチの気持ちを表現する部分だけに、残念でなりません(フェリ・バチには厳しいFeriでした)。

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レオポルト・マリア侯爵のPeter Maticさん、アンヒルデのMaria Happelさんは言うことなし。さすがに、台詞回しも含めて細かいお芝居は抜群で、舞台を引き締めていました。「チャールダーシュの女王」はお芝居で重要な部分があるので、こういった芸達者な役者さんの起用は重要ですね。

今回はSebastian Reinthallerさんがエドウィンに起用されたので、正直、これだけで満足…という舞台でした。

また、再演初日から比べると、格段に良くなったのがアナスタシアのAnita Götzさんである。再演初日の時は、多少遠慮気味でしたが、今回は、エドウィンやボニにしっかりと自己主張をしていくようになり、存在感が増した感じがします(自分の立ち位置がつかめたのかもしれません)。かわいらしいが、芯の強い女性という感じをよく出していました。彼女はこれから伸びるかもしれません。

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今回、改めて観て、Anita Götzさんは、マルティナ・ドラークさんの若い頃に雰囲気が似ているような感じがしました。Anita Götzさんはポッチャリ系ですが、かわいらしい感じがすてきな歌役者だと思います(Feriはファンになってしまいました)。

しかし、改めて考えて見るとカールマンの作品に登場するハンガリー女性(シルヴァ、マリッツァなど)は、失恋で落ち込むと必ず、酒を引っかけることが多いですね。

今回の公演でのこぼれ話を一つ。休憩が終わった2幕に入る際、コンサートマスターが完全にチューニングを終える前に、なぜかビーブルさんが入場。これには楽団員も苦笑い。こんなことが許されるのもビーブルさんならではといえるでしょう。

また、公演回数ですが、今回は演出に手を加えているにもかかわらず、前からの通し回数になっていました。

Feriのお隣は地元のご夫婦だったのですが、ダンナさんは乗りの良い曲になると思わず手が動いていました。その気持ち、良くわかります。私もやっていますから。色々と細かい指摘をしましたが、やはりフォルクスオーパーにカールマンの作品は不可欠ですね。是非、2011/2012シーズンも継続上演してもらいたい演目です。

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オペレッタ |

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Comments

ご無沙汰してます(覚えておられないかもしれませんが)。ウチは2ヵ月半の滞在を終え4月1日に帰国しました。フォルクスオーパーへも何度か行き、地元らしい雰囲気が楽しかったです。
今日はFeriさんにアドバイス願えないかとやってきました。ウィーンでの在留資格についてです。ウチも可能なら来年度から住んでみたいのです。調べたところでは6カ月以上になると Residence Permit が必要とのこと。リタイアも申請理由の1つにあげられていました。Feriさんもこの在留資格なのではと勝手に推量してのお願いです。できましたら申請プロセスの大変さなど教えていただきたいのですが、ブログ上では難しいようでしたら、私のメールアドレスを書き込みますので、そちらへお返事下さらないでしょうか?この書き込みが不都合でしたら削除してください。

Posted by: cachaca | April 07, 2011 at 07:50 PM

cachacさま、こんにちは。お問い合わせ、ありがとうございます。

実際、現地に長期滞在している方からお話を伺うと色々な方法があるようです。ただ、公式にはcachacさまが書かれている通りです。

個人的に私が知っている情報が必要でしたら、直接、メールにてご案内したいと思います。

Posted by: Feri | April 07, 2011 at 08:58 PM

早速お返事をありがとうございます。ぜひ教えていただければと思います。このコメントに私のメールアドレスを入れていますので、お手数ですが、連絡をいただければ幸いです。

Posted by: cachaca | April 08, 2011 at 12:21 PM

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